Password 制移行

どうやらこちらの想像以上にこのブログが読まれていて,当方の期待していない人まで読んでいるようである。そこで,今週末をもってパスワード制に移行したいと思う。引き続き読みたい方はメールで下記の内容を t.kaneko.phd@icloud.com (@ は半角に書き換え必要)までご連絡頂きたい。

・本名
・所属など身元の分かる情報
・メール以外の連絡方法(確認用)
・希望 ID (記号を含まない英数字で,英字で始まる6〜8文字)

条件を満たしていないメールは無視するし,パスワードを差し上げるかどうかは当方の一存で決定する。

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Mozart: Horn Concerto No.1 K.412, No.2 K.417

先日のサッカー東アジアカップの試合で韓国サポーターが政治的なメッセージの横断幕を掲げた件で,韓国側は日本側のサポーターが旭日旗を広げたからだという主張をしているらしい。旭日旗が広げられた後で現場であの巨大な横断幕を急遽作ったというつもりなのだろうか?あるいは旭日旗が広げられることを予め予想して準備していたとでも言うつもりなのだろうか?とにかく馬鹿馬鹿しくて話にならない。文字がハングルで書かれていたのは,ひょっとして「自国民に向けて書いたものだ」と言い逃れるための周到な引っかけだったのではとか考えてもみたのだが,どうやらそうではないらしい。この連中は何でも「日本が悪い」ということにしないと気が済まないらしい。この言い草は,民主党政権がことあるごとに「自民が,自民が」と言っていたのと瓜二つである。私は最近,民主の連中を「ジミンガーZ」と呼ぶことにしている。:-D さて,横断幕の件は,官房長官や文科相までが強い口調で抗議したのに対し,向こうもまた一歩も引かず,外交問題に発展しそうな気配だそうである。これは,例によって国内の不満を日本にぶつけようという韓国側の陰湿な意図があるらしい。韓国では2月に朴政権が誕生して以来,景気が一気に悪化し,釜山などの地方都市にホームレスがあふれ,治安がみるみる悪くなっているという話である。各方面から聞こえて来る韓国在住の複数の日本人からの情報によれば,まさに暴力団の溜まり場にでも放り込まれてしまったかのような状況に唖然とさせられる。まず,3〜4人の「日本人狩り」の若者たちが,バットなどを手にして街を徘徊しており,見つかれば「竹島はどこの領土だ」「慰安婦をどう思うんだ」と必ず絡んでくるので怖くて街を歩けないそうである。レストランでも,日本人だと分かると店の態度が急に変わり,しかも客の韓国人が議論を吹っかけてきて罵倒するというのであるから酷いものである。さらに悲惨なのは留学生で,日本人とみると,韓国人教授が歴史問題で質問して来て,韓国の意に沿わない答えを言おうものなら,それが正しくても絶対に単位をくれず,屈服しなければ切り捨てられるというし,ある大学院生は,教授と歴史問題で議論になった際に,教授の態度が急変し,「お前はスパイだ。当局に告発するぞ」と本気で脅され,やむなく日本に逃げ帰ったという話も聞いた。学問の自由がなく,治安が崩壊しかけているようでは近代国家とはいえず,まさに異常な蛮国というべきである。また,「朴大統領の父親は,韓国を裏切って日本と手を結んだ人でなしで,その子孫が大統領の座についている」として,暗殺事件の発生を危惧する声も出ているというから穏やかではない。その大統領さえもが,いつぞやの演説で「秀吉の朝鮮征伐を決して許さない」と言っていたのには呆れ果てた。400 年以上前の話を許さないのであれば,まだ 70 年も経っていない第2次大戦当時の話など,この連中にとっては昨日のことも同じなのだろう。まさに異常な執拗さというべきで,ロシアに占領されないように,と気を遣ってこんな連中を相手にしてしまった先人たちの誤りは,核廃棄物を後世に残そうとしている現代人と同じくらい愚かであったといわねばなるまい。ロシアに占領されていれば,今頃この連中の怨念の矛先はロシアに向いていたに違いないのである。それにしても,自分たちのしでかしていることがどれほど世界の常識からかけ離れていることであるか,このまま自分たちを客観視できなければ,韓国という国はますます世界中から嫌われる一方であろう。

もう8月に入ったというのに梅雨は明ける気配がないらしい。里山にはまた厚くガスがかかっていた。
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Care free wonder は,そろそろ第1次の開花を終える頃だが,雨に濡れた姿ばかりになってしまったのが可哀想であった。(つД`;)
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Double Delight はまだ咲きそうなので,早く梅雨が明けてくれることを願うばかりである。
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今朝聴いたのは Mozart のホルン協奏曲の第1番 K.412 と第2番 K.417 で,演奏は Alan Civil (Hn.), Otto Klemperer 指揮のフィルハーモニア管である。第1番の第1楽章は「いきなり黄金伝説」で料理を作る場面で流される音楽として非常に有名になってしまった。Mozart が書いた管楽器の協奏曲としては珍しく緩徐楽章がなく,第1楽章と第3楽章しか持たないような協奏曲になっている。何故こんな半端な構成になってしまったかというと,実はこの曲は Mozart が書いた全4曲のホルン協奏曲の中で最後に書かれた未完成の作品だったためらしい。現在までの研究で,これら4曲のホルン協奏曲の作曲順は,第2番,第4番,第3番,第1番の順で数年かけて散発的に書かれたものだということが分かっており,第1番を補筆して完成させたのは,レクイエムを補筆して完成させたのと同じ弟子の Franz Xaver Süßmayr であることが分かっている。Süßmayr は補筆して完成させた日付を「ウィーン,聖金曜日,1792 年」と書き付けており,これが Mozart が没した翌年の日付だったために,当初は Mozart が冗談で未来の日付を書いたのではと見られていたのである。Mozart の4曲のホルン協奏曲は,いずれも Mozart の親友だった Horn 奏者の Joseph Leitgeb の求めに応じて書かれたものとされており,その親交ぶりを表すかのように,現存する自筆譜には冗談やタメ口が多数書き込まれているほかに,第2楽章の総譜には "Allegro" と書きながら,独奏 Horn の楽譜には "Adagio" と書くなど,ジョークに溢れている。その一方で,初期の第2番と第4番では E♭5 まで要求していた最高音を,第3番ではその3度下の C5 までしか書いておらず,更に第1番ではそのまた半音下の B4 までしか書いていないのは,加齢によって技術的に衰えを見せた Leitgeb を気遣ってのことではないかと見られており,親友に対する Mozart の思いやりを見ることができるのである。Mozart のホルン協奏曲の録音といえば,Karajan の指揮で Dennis Brain が演奏したものが非常に有名であるが,Civil は Brain の父に師事し,息子 Brain の後を追うようにキャリアを重ねて来た奏者で,ロイヤルフィルやフィルハーモニア管の交響曲や管弦楽曲の録音の中には 1st Horn が Brain で 2nd Horn が Civil だったという録音も多数含まれているらしい。Brain が 1957 年に交通事故死してしまった後は,Brain の代わりを見事に務めたことが知られている。Brain 盤が残念ながらモノラル録音なのに対し,この Civil 盤はステレオ録音で音質が良いのも有難い。第1番を補筆した Süßmayr は良い仕事をしていると思うのだが,第1番が終わって第2番が流れて来たときの音響の暖かさや優しさは,まるで亡くなった Mozart が蘇ったかのような感じを受けるほどで,ほとんど涙ぐんでしまいそうになる。(つД`;)

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定期試験終了 ヽ(´_`;)丿

今日は前期試験期間の最終日で,私の担当している2科目の試験が行われた。まず,2年生向けの必修単位の試験である。持ち込みを認めているのだが,過去問を丸写しにして来るなど,楽な方に走る連中が多いのには閉口した。来年度からやり方を改めようと思う。(`Д´)
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午後からは3年生向けの選択科目であった。こちらはちょっと問題の難易度が高過ぎたようで,全員に下駄でも履かせないと恐ろしいことになりそうな気がする。(´_`;)
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必修科目の方は成績不振者に追試を行う予定なのだが,ついでなので学部長選挙のある 8/6 (火) に行うことにした。となると,今週末には受験者の学籍番号を掲示しなければならないので,大急ぎで採点する必要がある。追試を予定している科目は試験期間の早い方でやってもらわないと非常に困る。(`Д´)

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Beethoven: Piano Sonata No.17 "Tempest"

今月の 22 日に,JR 南浦和駅で起きた乗客の救出劇が世界中で話題になっているようである。ある女性客が電車から降りようとした時に誤って電車とホームの隙間に落ち,下半身が挟まって動けなくなってしまったのであるが,それを駅員や他の乗客 40 名ほどが協力して 32 トンもある車両を押して傾け,救い出したというのである。日本国内ではほんの小さな新聞記事になっただけだったが,その写真が世界中に引用されて絶賛されているらしい。アメリカやイギリスでは「我が国でこれが起こったら乗客は写真を撮って Facebook や Twitter に載せるだけだろう」といい,また救出が速やかに終了して電車が僅か8分の遅れで運行を再開したことに対し,イタリアでは「サッカーの試合があるだけで 30 分遅れなんて当たり前なのに」と驚いているようである。タイのニュース専門チャンネルでは「日本人がまた世界を驚かせた」「日本の人々が生来の結束力を余すところなく示し,困っている人に助けの手をさしのべた素晴らしいニュース」と紹介したそうで,また,反日感情が濃厚な中国でさえ「中国人がこの民度の高さに達するまでどれくらいかかるだろうか?」と疑問を投げかけたり,「日本は大嫌いだけど,この民度だけは敬服せざるを得ない」「団結こそ力だ。日本にはわれわれが学ぶべき点があることは否定できない」といったコメントが寄せられているそうである。中でも印象的だったのはアメリカの CNN のレポーターが語った「これは恐らく日本でしかあり得ないこと」というコメントであった。こうしたことが速やかに行動に移せる日本人というのは,世界でも稀な民族なのだということを改めて思い知らされた話であった。この件をまとめたサイトへのリンクを張っておく。
http://matome.naver.jp/odai/2137481510912823001

昨夜は米沢の花火大会で,朝からの雨が奇跡的に止んで無事に開催されたらしいが,私は今日の定期試験の問題の作成が済んでいなかったので出かけられなかった。(つД`;) 今朝はその名残か,雲はあったが雨は降っていなかった。
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散歩コースにある芙蓉の花が盛りを迎えていた。爽やかなピンクがいかにも夏を感じさせる花である。≧∇≦
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我が家の庭では Double Delight が咲いていた。ツートーンの色も美しいが,香りが全品種の中でトップクラスに素晴らしい花である。≧∇≦
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今朝聴いたのは Beethoven のピアノソナタ第 17 番「テンペスト」で,演奏は Friedrich Gulda (Pf.) である。このピアノソナタは Beethoven の中期の作品で,有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いた頃に作曲されており,特に第3楽章が短いフレーズを繰り返すことで牽引力を増すように書かれている点が,後の交響曲第5番の第1楽章を予告するものと見られている。極めて魅力的な作品であるが,これが何故「テンペスト」と呼ばれるようになったかというと,Beethoven の研究家で押し掛け秘書を自任していた Anton Schindler が,この曲と第 23 番の「熱情」について作曲の意図を Beethoven に尋ねた時に,面倒そうに「テンペストを読め!」と言われたと記述していることに由来している。この Schindler の記述を虚偽とする説もあるようだが,個人的にはなかなか興味深い記述だと思っている。この Shakespeare の戯曲「テンペスト」は,日本では「嵐」として翻訳されていて,大まかなストーリーは以下のようなものである。主人公のプロスペローはミラノ大公であったが,実の弟と仇敵ナポリ王とが手を組んだ謀略により地位とともに祖国を追われ,まだ赤子だった自身の愛娘とともに一艘の小舟に乗せられて命からがらある島に辿り着き,十数年の歳月を魔法と学問の習得に費やす。その後,島の近くまで来たナポリ王と現ミラノ公(自分を追い出した弟)の船に対して魔法の力を使って嵐を起こし,これを懲らしめるという喜劇である。聴覚の障害が酷くなっていた時期の Beethoven は,音のある世界から追放されたような立場であったことから,この主人公に自分を重ねていたのではないかと思われる。絶望して死んでしまおうかとも思ったプロスペローが娘のことを思うと死ねなかったように,「ハイリゲンシュタットの遺書」を読むと,Beethoven は自分の音楽を世に問いたいという思いが捨てられなかったので生きる決意をしたのだろうと思われるので,心情的に非常に重なる部分があったのではないかと思われるのである。第1楽章の開始において,一つのフレーズの中でテンポがめまぐるしく変わるところなど,非常に演劇的なものを感じるのも否めない。2楽章も穏やかさのなかに緊張をはらんだような音楽で,決して弛緩していないと感じるのは,ソナタ形式で書かれているためではないだろうか。第3楽章もソナタ形式であるので,このソナタは,3つの楽章ともソナタ形式で書かれているという極めて稀な特徴を持つ曲なのである。Gulda は各楽章を非常に表情豊かに弾いており,特に第3楽章の真剣さと推進力の凄さは他の奏者を遥かに凌駕していると思う。

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工学部長再選挙決定

本日の教授会で,工学部長の再選挙が行われることが決定された。大学の規則によると,学部長等の選挙が行われるのは,1) 学部長等の任期が終了する時,2) 学部長等が辞任を申し出た時,3) 学部長等が欠員になった時のいずれかに該当する時だと書かれているのだが,Y本先生はまだ学部長になった訳ではなく,次期学部長として工学部の総意の下で決した候補者,という立場であるので,どれに該当するのかということがまず問題になった。この規定にある「等」というのは,学部長の他は医学部の病院長などを指すための言葉であるそうで,この「等」にY本先生は含まれないことになり,該当する規定がないことになる。そうした指摘を受けた現学部長は,2) を拡大解釈して今回の事例を「等」に含めると宣言して収拾を図ったようだ。Y本先生が健康上の理由で辞退されたことを踏まえて,次の候補者には3人に絞られた時点で辞退するかどうかを訊くのだそうである。それで本人が受けたとして,再度あの「がくちょう」が任命をしなかった場合はどうなるのかという疑問が湧く訳だが,それはあの「がくちょう」が決めることだからということで誰も明確な答えを持ち合わせていないようであった。もし再度任命されなければ,そのまま放置して社会問題にするのが良いのではないかとも思う。工学部長の決裁がなければ成立しない案件は多数あり,例えば半年もの間工学部長が不在というような事態が発生すれば,編入学や 10 月入学などの決済ができないことになる。そうなれば,大学として説明のできない事態に陥るので,学長の責任問題になるはずである。しかし,わざわざ本学を希望して受験して来る志願者を人質に取るようなことを行うのでは,同調者が得にくいと思われるので無理であろう。一方,大学の規定をいくらひっくり返して調べてみても,学長の判断を教授会や教員がひっくり返したり学長を罷免するようなことはできないらしい。できるのは,学長の解任に関し学長選考会議に審査請求を行うことだけで,請求の条件として一般の教員に許されているのは,全学部の常勤役員や職員の3分の1以上の署名による学長解任の請求を求める議案が学長選考会議に提出されたとき,とあり,かなり面倒でキツい条件が課せられているのである。仮に請求できたとしても,学長の息のかかったメンバーによって密室で行われる選考委員会が否という決議を出せばそれまでである。つまり,実質的にここには民主主義などは最初から存在しなかったらしいのである。全く脱力感しか湧いて来ない。つくづく学長選びは大学の死活問題に直結するというのを痛感させられる。なお,次回の選挙は 8/6 (火) に3名連記からやり直すそうである。辞退したY本先生のお名前は候補者リストから消されるのであろうか?それも気になる点ではある。参考までに,本学の学長選に関する規定をリンクしておく。
http://www.yamagata-u.ac.jp/reiki/new/act/frame/frame110000011.htm

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Mozart: Symphony No.31 K.297 "Paris"

一昨日韓国の会場で行われた東アジアカップの日韓戦は,完全アウェイの中で日本が 2-1 で勝利して初優勝を決めたのだが,いつも通り日本の国歌斉唱はブーイングで邪魔され,またその会場には,伊藤博文を暗殺した犯人の写真を印刷した巨大な幕や,「歴史を忘れた民族に未来はない」とハングルで書かれた巨大な横断幕が掲げられていたのが問題視されている。FIFA は応援時の政治的な主張を禁じると規定で定めており,こうした行為はそれに抵触するものである。この国は,先のロンドン五輪でも選手の一人が「竹島は韓国の領土」というアピールを掲げて会場を一周したのが規定違反に問われ,処分が下されているのだが,その裁定が銅メダルの剥奪などではなく,形式的な罰金と2試合の出場停止という軽いものだったのがこの連中をつけ上がらせた結果ではないかと思われる。それにしてもお笑いなのは,今回の横断幕もロンドン五輪のアピールもハングルで書かれていることで,こいつらは外に向かってアピールしているのではなく,いかにして自国民にウケるかしか眼中にないということである。日本の島国根性などとは比較にならないほど視野の狭い半島根性とでも言うべきで,とことん悪意に染まり切ったこの連中は,10 年くらいの国際試合出場禁止にでもしなければ決して自分らの誤りには気がつくことはないだろう。いっそ北朝鮮ともども永久追放にしてくれたらどれほど清々するかと思われてならない。私なら「自国や関係国の歴史を捏造する民族は世界中から嫌われる」と書くところだが,生憎ハングルは全く知らないので書きようがないし,書けなくとも別に残念ではない。:-p

今朝は小雨模様であった。山口県などでは大雨で大変な被害に見舞われているといい,一方の関東では水不足が深刻化しているという。こんな狭い国土の中でも全く不公平なものである。米沢は水害という話はほとんど聞いたことがないが,冬があれで夏にも水害があるようでは住む人はいなくなってしまうだろう。
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ガスが山頂部を覆い隠した風景というのはいかにも湿度の高い日本の風景であるが,この写真は何故か洋風な感じを受ける。
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久々にトトロまで足を伸ばしてみた。
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我が家では黒真珠が雨に濡れていた。
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今朝聴いたのは Mozart の交響曲第 31 番 K.297「パリ」で,演奏は Claudio Abbado 指揮のベルリンフィルである。就活のため母と二人で滞在していたパリで劇場主の求めに応じて作曲したもので,パリへの往路で立ち寄ったマンハイムで初めて目にして気に入った Clarinet がパリの楽団にもあったために,それを使って書いてある。このお陰で,Mozart の交響曲に Clarinet が初めて登場することになったのは,ファンとしてこの上なく有難い話である。この曲の作曲に当たって,Mozart は当時のパリの音楽的流行を積極的に取り入れてウケを狙ったということを父に宛てた手紙の中で書いている。まず,曲が威勢の良いユニゾンで開始されるところがその一つであることが分かっており,さらに Mozart は「絶対にウケると思ったフレーズを第1楽章に盛り込んだ」と書いているのだが,それがどれを指すのかは未だに特定されていない。第2楽章は,当初の曲が「転調が多く,長過ぎる」と依頼主に難癖をつけられたために,全面的に書き直したとも述べている。Mozart の曲にケチをつけるとは,畏れを知らぬ男もいたものだが,きっとどこかの大学の学長のように思い上がった男だったのだろう。:-D だが,この劇場主は,このパリ交響曲のほかに,管楽のための協奏交響曲 K.297b も委嘱して生み出しているのであるから,この2曲の名曲はこの人物がいなければ生み出されなかったかも知れないのである。教育も研究も実績がない医学部教授を生み出したような男と比べては,この劇場主に失礼かも知れない。:-D パリを去る時に,Mozart はこの2曲の自筆譜を依頼主に売り渡して帰りの旅費に充てているのだが,故郷に戻ってから記憶だけで書き直して自分でも盛んに演奏したらしい。非常に Mozart らしいエピソードを持つ曲である。Abbado とベルリンフィルによるこの演奏は,輝きに満ちて非常に明るい演奏である。

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喜右ヱ門の裏メニュー

土日とも科学フェスティバルで終日出勤であったため,休みがなく2週目に突入したようなストレスを感じる。そこで,昼は喜右ヱ門にランチを食べに出かけた。実は昨日,岩牡蠣をつかった裏メニューが出せるかも知れないとW妻シェフが Facebook に書き込んでおられたので,まんまと誘われたという構図である。^^; 前菜はいつも通り丁寧なお仕事がどの一品にも感じられて非常に美味しかった。≧∇≦
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これが裏メニューの岩牡蠣とバイ貝のペペロンチーノである。岩牡蠣にはさっと熱が加えられており,更に生の岩牡蠣も最後に添えられていて,味の多彩さと深みが半端なかった。毎日でも食べたいような美味しさで,生きる喜びを感じさせてくれるような味であった。≧∇≦ 
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バイ貝が奇麗に取れたので嬉しくなって撮影してみた。(。。)☆\(vv;; こういう時,やはり箸に適う道具はない。
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ドルチェはイチゴのムースケーキが明るさと華やかさを増してくれていた。ヽ( ´ー`)丿
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もし,この岩牡蠣をスモークしたら更にひと味上がるんではないかと思って,帰りがけにシェフに提案したところ,大変乗り気になられたようで,ひょっとすると次回味わえるかも知れないというお話であった。また近々行ってみねばなるまい。≧∇≦ だが,明日は例の工学部長再選挙をどうするかという件を協議する教授会の日だし,喜右衛門は定休日である。明後日は担当している2科目の定期試験なので,早くとも木曜になってしまいそうである。(つД`;)☆\(vv;;)

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Wagner/Liszt: Tannhäuser Overture (Piano ver.)

山口県周南市で住民5人が殺害され,その後放火されるという凄惨な事件は,犯人が 60 代で被害者が 70〜80 代という高齢者による事件であり,集落で孤立した男による犯行とのことであったが,調べてみると,この犯人は被害者らからいじめのような扱いを受け続け,ある酒席においては刃物で刺されたこともあったというのであるから穏やかではない。その刃傷事件の調書において,加害者は「先端が触れただけ」と供述していたという。亡くなった方を悪く言うのは決して本意ではないが,この言い草は,日本中の学校で発生しているいじめと呼ばれる校内犯罪の加害者の言い草にそっくりである。どうやらこの事件は,いじめの被害者の堪忍袋の緒が切れて,後先考えず恨みを晴らしてしまった結果ということらしい。この事件は,いわゆるいじめという問題が子供の世界ばかりではなく,大人の世界にもあるということを世間に示したということではないかと思う。いじめの被害者の多くが自死してしまうのに対し,この犯人はアメリカ的な身勝手さを発揮して,その対象を自ら排除しようとしたということであろうか。そうした検証もせずに,犯人の住居の様子などから異常者と決めつけて報道するマスコミが多いのには,毎度ながらうんざりさせられる。特に,犯人が収集していた人形などを「奇妙なオブジェ」と断定し,それを犯人の異常性の根拠のように紹介していたミヤネ屋は,自分の頭の中を検証するのが先ではないかと思った。司会者に象徴されるように,つくづく品のない番組である。振り返って自分の周囲を眺めれば,昨日書いた新種のモンスター「がくちょう」はまさにいじめの加害者に外ならず,その取り巻きの中ボスで,毒の息やまぶしい頭,じゃなくて光 ,(。。)☆\(vv;;,さらに不要な改行などの得意技を持つモンスター「キドー」や,虚飾の杖と人の褌を装備したモンスター「ビッグ・フール」などはそのいじめを煽る腰巾着といったところであろうか。今回の件で,大学内に波乱を起こしたくないと早々に身を引かれたY本先生の大人の対応は,こうしたモンスターの中でひときわ光る勇者の振る舞いではなかったかと思わされた。

梅雨は全く明ける気配がないようだが,今朝は意外にも朝日を拝むことができた。逆光に晒されたガスが珍しい風景である。ヽ( ´ー`)丿
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ガスは今朝も里山を覆うように発生していた。
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今朝は Care free wonder が新しい花を咲かせていた。≧∇≦
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今朝聴いたのは Wagner のタンホイザー序曲を Liszt がピアノ独奏用に編曲したもので,演奏は Jorge Bolet (Pf.) である。人類史上最高の Piano 奏者であった Liszt は,Beethoven の交響曲全曲など,多くの管弦楽曲を Piano 曲に編曲しているのだが,娘婿に当たる Wagner の作品も多数編曲して残している。特にタンホイザーとローエングリンがお気に入りだったようで,タンホイザーからは序曲の他に巡礼の合唱や夕星の歌を Piano 独奏曲にしている。こうした編曲作品は,自分の演奏会で披露するために書かれたものであり,現在,演奏会の形式の一つになっている「リサイタル」というものを音楽史上初めて行ったのが Liszt である。何しろ本来は 100 人ほどで演奏される曲をたった一人で弾こうというのであるから,その難易度は凄まじいものになる。特にタンホイザーの序曲では,有名な力強い巡礼の旋律を Trombone が ff で演奏するところで,Violin が 16 部音符でオブリガートを奏でるのだが,単なるスケールの下降ではなく,同じ音を2度ずつ叩かなければならない音形のため,演奏は困難を極めることになる。最終的にはそのオブリガートをオクターブで重ねているので,Trombone のパートが長音を伸ばしているところで,両手でそのオブリガートを演奏しなければならないことになり,聴いていて到底一人の人間に成せる技ではないと思われるのだが,これを自分で演奏するために書いた Liszt の技量というのはいったいどれほどだったのだろうと思うと,出て来るものはため息しかない。この演奏の出だしの巡礼の合唱が静かに始まるところなど,自分より2年早く亡くなってしまった Wagner を老 Liszt が偲んでいるようにも聴こえて胸を打たれる。Liszt の Piano の師匠は教則本で有名な Carl Czerny であり,Czerny の師匠は Beethoven であるから,Liszt は Beethoven の孫弟子に当たっている。75 歳まで生きた Liszt には数多くの弟子がいたが,自分の演奏会で莫大な収入を得ていた Liszt は弟子からレッスン料を取らず,無料で教えたという。あるとき,「Liszt の弟子」と大書したピアニストの演奏会のポスターを目にした Liszt は,覚えがない名前だったためその人を自宅に呼んだところ,その人は詐称であったことを認めて泣いて詫びるので,演奏会で弾く曲を目の前で演奏させていくつか注意を与え,「さあ,これで堂々と Liszt の弟子と名乗ることができるぞ」と励ましたと,Liszt の人格を物語るエピソードが残されている。その奏者は号泣しながら礼を述べ,生涯その恩を忘れなかったという。この話が現代に伝わっているのも,その人が繰り返し周囲に語ったからではないかという気がするのである。今朝聴いた奏者の Bolet は,アメリカで高名を馳せた Moriz Rosenthal に師事しており,その Rosenthal の師匠は他ならぬ Liszt その人であるから,Bolet は Liszt の孫弟子ということになる。非常にスケールの大きな演奏は Liszt の直系を感じさせるものであるが,この録音は Bolet が 60 歳を過ぎてからのものであるというのに驚かされる。Rosenthal も Bolet も 80 歳を超える長寿を全うしており,これもまた Liszt の直系らしい話である。

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第4回 Y-1 グルメグランプリ

今日は米沢のB級グルメのチャンピオンを決める第4回 Y-1 グランプリが開催されていたので,科学フェスティバルを抜け出して,昼食をかねて様子を見に行った。今年の会場は市立病院脇の松川河川敷に変更された。
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アトラクションとして,娘が所属している米短ジャズクラブが演奏するというので,それを見るという目的もあった。何と,娘が司会進行もやっていた。^^;; 少ない人数でかなり頑張っていたが,娘は肝心な音をいくつか外しまくっていたのが残念であった。^^;
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出店されていた店の数は昨年より多く,中には長蛇の列をなしていたお店もあった。米粉カフェのコンフォルタのS賀さんは一家を挙げて出店されていた。肉と米粉を練り上げたものを串に刺して焼いてタレを付けて食べるというアイデアは素晴らしかった。
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会場の様子をパノラマ動画にしてみた。

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科学フェスティバル 2013 (final day)

今日は科学フェスティバルの2日目で,会場には米沢の公認ゆるキャラのかねたんも来てくれた。
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当研究室の内容は相変わらず人気だったようで,面白いと思ってくれた子が友達を連れて来てくれたりしたので,休む暇もないほどであった。
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この子たちは中国から移住して来た姉弟らしく,自分の名字を彫っていた。姉の方は日本語に不自由はないようだったが,弟の方は一言も話せないようで,他人事ながら今後が心配になった。
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指導の合間にI先君が作ってくれたサンプルである。見事にキングスライムが描かれている。ヽ( ´ー`)丿
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Vienna - Reiner

昨日は,科学フェスティバルの業務中に,暇にまかせてドラクエ風の新種のモンスターを考えてみた。スペックは以下の通りである。

【名前】 がくちょう 
【HP】 250 【MP】 950 
【装備】 破壊の剣,石のカツラ,パラシュート
【防御】 999 【攻撃】 999 【運の良さ】 999
【教育】 0 【研究】 0 【人望】 0
【権力】 999 【野望】 999 【悪意】 999 
【呪文】 アストロン(鉄の塊になって人の意見を聴く耳を持たない),ラリホー(話を聞いた相手を眠りに落とす),バシルーラ(気に入らない奴は追い払う),メダパニ(とんでもない行動で周囲を混乱させる),ザラキ(クビにして生活の糧を奪う),ザオラル(死んだも同然だった原子力審議員を無理矢理教授にして復活させる),パルプンテ(何を起こすか分からない)
【好物】 地位,美味い汁,血税 【弱点】 選挙
【特技】 天下り,仲間を呼ぶ,密室会議,独裁
【必殺技】 握り潰し

お楽しみ頂ければ幸いである。(V)o¥o(V)

今日は昨日に続いて科学フェスティバルの日であるが,松川河川敷で米沢のB級グルメを競う「Yー1グランプリ」が開催されるなど,イベントが多いので何とか昨日のような豪雨はないようにと祈りたい。今朝は雨という予報にも関わらず,朝日が雲の向こうから顔を見せてくれた。ヽ( ´ー`)丿
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ガスは里山にまとわりつくようにかかっていて,湿度の高さを物語っていた。
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我が家の庭ではパパ・メイアンが剣先形の花弁を雨に濡らしていた。
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今朝聴いたのは J. Strauss のワルツ集を Fritz Reiner 指揮のシカゴ響が演奏したものであるが, Weber の「舞踏への勧誘」(Berlioz 編) と R. Strauss の「ばらの騎士のワルツ」(Reiner 編) という変わり種が加えてあるのがユニークである。J. Strauss の曲としては,「朝刊」「皇帝円舞曲」「美しく青きドナウ 」「ウィーン気質」「南国のバラ」「宝のワルツ」「雷鳴と電光」が収められているが,この中で「宝のワルツ」は珍しい選曲である。いずれの曲もこれ以上ないほど緊密なアンサンブルが素晴らしいもので,美しい旋律に溺れることなく,まるで交響詩に取り組むのと同じように真剣な演奏態度が非常に好ましく思える。ウィーンフィルならではのウィンナ・ワルツの方言的なリズムのずれ(2拍目がややフライングして3拍目は逆にほんの少し遅れる)が体に染み付いていないアメリカのオケなので,あの独特のリズムは聴けないだろうと思っていると,「青きドナウ」の最初の方でウィンナ・ワルツのリズム感が聴こえて来るので驚かされる。あのシカゴ響の面々が,何とかウィンナ・ワルツのリズムを再現しようと努力している姿が微笑ましい。いずれの曲も大変な気品に溢れ,特に「皇帝円舞曲」と「南国のバラ」はため息が出るほど美しく威厳のある演奏である。「南国のバラ」は高校1年のときの定期演奏会で演奏したことがある懐かしい曲であり,自分の吹いたパートの指使いまで思い出されたのには自分でも驚いた。「舞踏への勧誘」の中心部はワルツなので,ウィーンフィルのニュー・イヤー・コンサートでもしばしば演奏される曲目であるが,R. Strauss の「ばらの騎士」のワルツが演奏されることは滅多にないと思われる。Reiner が自分で編曲したこの演奏では,冒頭に第1幕への序曲の開始の部分が置かれ,Horn の見事な演奏に度肝を抜かれる。先日聴いた Karajan とフィルハーモニア管の名演と比較しても遜色のないこの演奏には,Reiner のオペラ指揮者としての実力のほどが察せられ,全曲録音を残してくれなかったことが残念でならない。この CD は,最初に LP レコードとして出された時に,名 Soprano 歌手 Elisabeth Schwarzkopf が「無人島に持って行くならこの1枚」として絶賛したことが良く知られている。Reiner は,あらゆる指揮者の中でも傑出した名料理人型の指揮者であり,Schwarzkopf の意見には大きく頷きたい。

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科学フェスティバル 2013 (1st day)

今日と明日は,工学部で毎年開催されている小中学生を対象にした科学フェスティバルの日で,今年は我が研究室も出展することになったので,朝から大忙しであった。出展した内容は,手動の放電加工装置で金属板に絵や文字を彫ってもらおうという体験型のものである。
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それにしても,4号館入り口のこの表示のホラーチックなフォントは何であろうか。まるでお化け屋敷の入り口である。(´_`;)
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我が研究室に当てられた部屋は 4-214 で,窓がないのであまり好きになれない部屋であった。(´・ω・`)普段は 28 ℃ から下げられないエアコンの温度設定は,何と 25 ℃ になっていた。(`Д´)
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オープンキャンパスや吾妻祭で出展してもあまり人が来ないことが多かったのだが,午前午後とも非常に多数の体験希望者があった。ヽ( ´ー`)丿
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A我先生は,愛機と一緒にお散歩されていた。(V)o¥o(V)
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続々と素晴らしい作品が生まれたようで,出展した甲斐があったというものであった。ヽ( ´ー`)丿
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かなり多めに用意した金属板は,終了時間の1時間も前に使い尽くしてしまったので,今日は早めに店仕舞いとなった。午後からは酷い雷雨で,一時停電するなど最悪の状況であったが,参加者もスタッフも,よく頑張ってくれたと思う。
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当研究室の出展ブースの様子をパノラマ動画にしてみた。

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Bach: The Well-Tempered Clavier, Book 2 (final day)

時代劇の悪代官さながらにタガの外れた学長の振る舞いに,山形大学の新名物として「結城 EN」つまり,結城の Election Neglect (選挙無視,自分の学長選のみに飽き足らず,工学部長選まで) というのをアピールしてはどうか,などと Facebook で面白がっていたところ,有機 EL で有名なK戸先生が自分のブログで今回の選挙について触れていたので読んでみたら,あまりに高飛車な物言いに改めて呆れた。昨日の山形新聞の記事を引用し,更にひとしきり学部長選の仕組みを解説したあとで,このように述べている。元の文章はやたら余計な改行や空行が目に余るので適度に修正を加えてある。リンクは以下である。
http://junjikido.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-1b63.html

--- 引用開始
で、選挙と言えば、参院選があったばかりですが、山形では自民党が推薦した新人が当選しました。すなわち、組織票です。実は、工学部長選挙でも組織表が重要で、すなわち、主流派、反主流派が、候補者を立てて、しかも、陰で動く訳です。実は、いままでもたった一票差で工学部長が決まったことがあるくらいで、各学科間の思惑が交錯して、工学部長選挙になると異常に燃え上がる活動家がいる訳です。で、今回もまさしくそう言う構図で、アンチ現工学部長派が、水面下で動いて山本教授を立てて組織票を集め、たったの6票差で選挙に勝った訳です。

で、問題は、ここ。すなわち、地方大学の工学部長というのは、工学部の特徴を最大限に発揮して特色をだして受験生を集める。地域に根ざし、地域に貢献する。地方からこの国を変えるくらいの意気込みで全国に情報や科学技術を発信する、心意気と能力が必要な訳です。しかも、大きな川の流れのように、結城学長としては、これまで推進して来た大学改革の流れを塞き止めずに、現場、すなわち支流、毛細血管まで徹底してくれる人に工学部長に就任して欲しい訳です。

で、先日の工学部選挙。アンチ現工学部長が推したのが、山本教授。で、その山本教授、何を隠そう秋田大の准教授から2年前に来られて教授になられた方。すなわち、教授経験たったの2年、山大工学部歴2年、山形経験2年、米沢経験2年、最初に工学部長選挙の直前に山本教授の話を聞いたとき、えっ、 て思った。正直、Yamamoto who? ですよ。山形県内の企業の方々との接点もなし、工学部でどんなプロジェクトが、何の目的で走ってるかも、ご存知なし。もちろん、有機ELの現状、有機エレクトロニクスの地域への貢献もたぶんご存知なし、しかも、管理人の城戸とも話したこともなし城戸が何を目指してるかも知らず、マジで、えっ!ですよ。

今度、再選挙がある訳だけど、いわゆる浮動票をもつとくに若手の教員に言いたい。あなたがたが定年まで務められるかどうかは、今、工学部として何をするかでしょ。山形大学と言う地方大学が生き残るには、守り、ではなく、攻め、でしょ。校費が10万円ぐらい減ったところで、それがそうどうしたの?科研費を持ってくればいいんじゃないの、と、大きな声で言いたい。

現工学部長の飯塚教授は、有機ELとも有機エレクトロニクスともまったく関係ないけど、今の工学部で推すべきは有機エレクトロニクスでしょと、結城学長の意向を理解される人。もちろん、5年後、10年後は、電気電子やバイオなどからも工学部を代表する特色のある研究や人材を出したいと現工学部長も城戸も皆思ってる訳です。単に、アンチ主流で清き一票を使わないで欲しいと思う。次の工学部長選挙では、冷静な判断を求む。
--- 引用終了

同じ事象を違う立場から見ればここまで違うのかと改めて目が点になった。独裁を「改革」と呼び,研究費が足りなくなったら外から貰って来いと,いかにも自分の資金力を誇示するかのような上から目線である。仮にも次期工学部長に選出されたY本先生に対し,言うに事欠いて「誰それ?」とは何事であろうか。この人は,人物を評価するのに,その能力よりも勤務年数の長短のほうが優先なのか,など,この文章について言いたいことは山ほど出てくる。それにしても,ここまで執拗に現体制の維持に固執するのは,ひょっとして体制が代ってしまうと何か不都合なことでも暴露されてしまうからなのではないか,などとつい勘ぐりたくなってしまうほどである。特に,現在の工学部の大赤字の原因を作ったのは誰なのか,とかである。今までの独裁を改革というなら,改革が進むにつれて赤字が増えたのは何故なんだろう?是非ご高説を拝聴したいものである。:-p

今朝は月と朝日の両方を拝むことができた。ヽ( ´ー`)丿 まず,歩き始めた頃にまだ中空にあった下弦の月である。
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朝日は久々に濃いオレンジの中から現れた。
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朝日を目にするのがあまりに久々だったので,かなり高く昇るまで追いかけてしまった。
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我が家の庭ではオクラホマが開いていた。このバラは妖艶な香りが非常に魅力的な品種である。≧∇≦
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今朝聴いたのは Bach の平均率クラヴィア曲集第2巻の第 17〜24 曲 (BWV.886-893) で,演奏は Sviatoslav Richter (Pf.) である。まず,第 17 番変イ長調 BWV.886 は,重厚な和音が鳴らされる中で付点と 32 分音符によるリズミカルなフレーズに加えて,16 分音符によるスケールが流れるなど,その多彩なテーマはまるでソナタの第1主題のようであり,その後の展開もほとんどソナタ形式を彷彿とさせるものである。この曲などその典型であるが,総じて第2巻の曲は第1巻より規模が大きくて風格があり,深い内容を持っているといわれる所以であろう。第 22 番変ロ短調 BWV.891 は,第2巻の全曲中で最高峰というべき技巧的なフーガを持っている。3音上昇した後2音下降というフレーズは,あまり煮え切らないものであるが,山あり谷ありの人生の苦労を表していると言われればそんな感じもする。4声によるフーガは最初の各声部による原型テーマの提示を経て,次にテーマを反行形に変えてフーガを展開し,最後は原型と反行形を同居させるようなフーガという神業を聴かせている。この曲集は,Piano で演奏する奏者と,Cembaro で演奏する奏者に別れるが,現在では圧倒的に Piano での演奏の方が多い。Piano での演奏となると真っ先に名前が出て来るのがこの Richter 盤と Gould 盤である。Richter が堂々とした正統派なのに対し,Gould は個性派のひとつの頂点を成していると言えるだろう。Gould のあまりに個性的な演奏には賛否が分かれるであろうが,まず Gould 意外には決してできない演奏であることは確かで,その意味で一つの頂点を極めているといえるが,そのために,私は Gould が聴きたくなったら Gould 盤を聴き,Bach が聴きたくなったら Richter 盤を聴くようにしている。どちらも得難い演奏であることに違いはない。

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工学部長選の新聞記事

今日の山形新聞に,今回の工学部長選に関連する記事が出たようだ。元記事へのリンクは下記に張っておくが,記念に全文引用しておく。(V)o¥o(V)
http://yamagata-np.jp/news/201307/26/kj_2013072600824.php

--- 引用開始
山形大工学部、学部長候補が辞退 異例、学長発令なく(2013年07月26日 11:27)

 山形大工学部(米沢市)の学部長選をめぐり、次期学部長候補として選出された教授が就任を辞退したことが25日までに、関係者への取材で分かった。教授会の投票で現職を破り選ばれたが、結城章夫学長は1週間以上にわたり発令しないという異例の経緯をたどった。教授は翻意について「自分で決めた」としているが、学内では疑念の声が上がっている。

 辞退したのは、応用生命システム工学科長の山本修教授。生体機能修復学が専門で、秋田大工学資源学部から2011年4月に着任した。関係者によると、23日の臨時教授会で体調不安を理由に挙げた。山形新聞の取材に対し「自分で全て決めた。今は健康に問題はないが、就任後のストレスを考えると不安がある」と語った。工学部は再選挙を含めた今後の対応を検討している。

 工学部の学部長選は任期満了に伴うもので、今月16日の教授会で実施された。1次選挙で現職の飯塚博氏、山本氏を含む3教授を候補適任者として選出。2次選挙で過半数を獲得した候補者がいなかったため、飯塚、山本両氏による決選投票の結果、82票対88票で山本氏が勝った。事実上、就任が内定した。

 大学の「学部長等選考規程」によれば、学部長の任命は「当該学部の教授会の議に基づき学長が任命する」とあり、これまでは各学部が選出した候補者が例外なく就任してきた。結城学長は2年ほど前から候補者へのヒアリングを実施。運営ビジョンを確認した上で発令する手順を踏んでいる。山本氏とは1回ヒアリングしたが「面識が浅く十分な話ができなかった」といい、本人と工学部に結論を保留することを伝えていた。一方で同じ日に教授会が行われた地域教育文化学部の次期学部長については翌日に公表している。

 関係者によれば、山本教授が辞退表明した臨時教授会では、教員らから学部長選への異論が続出。選挙規程見直しを求める意見が出たという。ある教員は「学部の看板の有機ELと関係ない分野の人だから外されたのでは」と語った。

 山本教授は取材に対し、大学当局などから辞退を促されたとの見方を否定。他方で「選挙で90票弱の支持を受けながら辞退する結果になった責任は百パーセント自分にあり、教授会で真摯(しんし)に説明申し上げた」と語った。

 結城学長は「工学部は山形大の屋台骨。面談は時間が短く、1回では(任命を決めるまでの)得心がいかなかった。何度か面談して得心がいけば発令の可能性もあった」と話した。
--- 引用終了

たまには新聞もいいことを書いてくれることがあるようだ。(V)o¥o(V) 本学に縁もゆかりもないこの文科省からの天下り学長は,今年度になって早々に,元原子力審議員で原子力委員会の内部資料を東電に漏らした件で更迭された元同僚の名雪哲夫を,あろうことか教授会を通さずに医学部教授として理事会のみの決議で採用し,全国から「教育・研究実績が皆無の天下り教授」として悪名を轟かせ,本学の評判を著しく落としたばかりである。それに加えて今回は,工学部教職員約 200 名の総意を握りつぶしてみせたということで,まさに「越後屋,お主もワルよのぉ〜〜〜」という時代劇の悪代官そのものの所行であり,桃太郎侍か中村主水に是非成敗して欲しいものである。凸(`皿´) 以下は独り言であるが,訳は自粛しておく。(。。)☆\(vv;;

God damn you crap head administrative officer! Go to hell!!

なお,上記の医学部の天下り教授の件は,以下のリンクに分かりやすくまとめられているようである。
http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/142.html

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Bach: The Well-Tempered Clavier, Book 2 (2nd day)

民主党はペテン師菅を呼びつけて,その目の前で処分案をあれこれ協議したらしいが,結局結論が出せなかったという話には,今更ながらその無能ぶりに開いた口が塞がらなかった。初めに自ら離党するよう勧告したが,これを当人がド厚かましくも拒否したため,除籍などの案が検討されたものの,擁護する意見も出て結論が出せなかったらしい。党のイメージを損ねてまでこんな男を擁護する必要がどこにあるというのだろう?全く笑わせてくれる連中である。一方のルーピー鳩山に対しても除籍とはせず,文書で苦情を伝えるだけにしたそうである。あの狂った男に紙っぺら1枚ではまず何の効果もないだろう。つくづく見下げ果てた連中である。ところで,社民党は遂に党首が交代するらしい。衆院2名,参院3名という政党要件ギリギリの人数が残ってしまったのが本当に腹立たしい限りだが,顔を見るだけで不快になるあの口を尖らせて喋る女が TV に出て来なくなるのは清々する話である。

いったいいつになったら梅雨が明けるのだろうか?天童市や村山市での断水など県内の水害は危機的状況であるが,今週はずっと雨ばかりである。(´・ω・`) 米沢は幸いにも最上川の最上流に位置しているので,洪水などの被害はないようだが,大震災当日でも停電にならなかったことといい,相当頑強な地域らしい。これであの狂ったような雪さえ降らなければ,全国的に最強クラスなのではないかと思える。今朝の朝焼けは分厚い雨雲の向こうであった。
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小一時間歩いた後,家に着く頃になって雨が降り始めた。ブルー・ムーンは暗いところで見た方が妖しさが増すように思える。
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パパ・メイアンは雨に向かって大輪の花を咲かせていた。
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今朝聴いたのは Bach の平均率クラヴィア曲集第2巻の第 9〜16 曲 (BWV.878-885) で,演奏は Sviatoslav Richter (Pf.) である。第 9 曲 BWV.878 はホ長調で書かれた穏やかな曲で,特にフーガの主題として Mozart の交響曲第 41 番 K.551「ジュピター」の終楽章に使われている「ジュピター音形」に非常に似た音形が使われているのが印象的である。ジュピター音形が4つの音で構成されているのに対し,このフーガの音形は5つの音で構成されているので一つ多いのだが,出て来る度にハッとさせられる。このフーガにおいて,Bach はテーマが終わり切る前に次のテーマを始める「ストレッタ」という手法を使ってテーマの重なりを生じさせており,それが緊張感を高めている。第 14 曲 BWV.883 は,嬰ヘ短調で書かれ,プレリュード,フーガとも全曲中屈指の名曲である。プレリュードのテーマは歌心に溢れており,フーガは3つの主題を持つ三重フーガという手の込んだもので,堂々たる規模は大伽藍を思わせるものがある。第 16 曲 BWV.885 はト短調で書かれており,まるで受難曲のような敬虔なプレリュードと,7回もの同音連打を含むテーマによる4声のフーガが見事である。フーガのテーマが3度や6度で重ねられているためにオルガンで演奏したかのような効果をもたらしている。いずれの曲も,音符が「こう弾いて欲しい」と主張している通りに Richter が弾いてくれているように聴こえてならない。270 年の時空を超えて,作曲者の意図をそのまま音にして聴かせてくれたかのようなこの演奏は,本当に素晴らしいものだと思う。

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Bach: The Well-Tempered Clavier, Book 2 (1st day)

先日行われた次期工学部長選の件は,全く酷い話になっている。選挙結果を本部に伝えたところ,あの天下り学長が拒否したというのである。規定では「学部の総意を学長が任命する」とあるのだが,この条文はあくまで儀礼的なもので,まさか学長が選挙結果に逆らって任命しないなどということを想定したものではないはずであり,今までそうした前例は皆無なのである。当該学部の選挙結果を学長の一存でひっくり返すなどということが起こってしまえば,本学では江戸時代の封建制が未だに敷かれているとしか思えないことになってしまうが,どうやらそれが現実のようである。規定の条文の不備につけ込んだこの思い上がった振る舞いは,あと半年しか任期がなく,規定上再選されないことが決まっているあの学長の最後の透かしっ屁のようなもので,そんなもののせいで学部長の再選挙について 30 日に協議を行う羽目に陥った工学部は面目丸つぶれである。学長選の結果を無視して密室で決まった就任のいきさつからして,とんでもない学長が来たものだと思ったものだが,本学に何の縁もゆかりもないこの落下傘学長は,最後まで悪意の限りを尽くすつもりのようで,全くこんな男を学長にしてしまったのは本学の歴史的な汚点であるとしか思えない。つくづく酷い話もあったものである。凸(`皿´)

今朝,歩き始めた頃にはまだ月が出ていた。
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朝日が昇って来ているのは感じられたが,結局拝むことはできなかった。(´・ω・`)
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Care free wonder は本当に姿とグラデーションが美しい品種である。
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黒真珠は雨に濡れていた。
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今朝聴いたのは Bach の平均律クラヴィア曲集第2巻の第1〜8曲 (BWV.870-877) で,演奏は Sviatoslav Richter (Pf.) である。オクターブ中にある全ての半音が等間隔に調律された平均律は,決して純正律のような澄んだ和音が出せなくなる代わりに,どの調に転調しても響きが同じになることから,作曲の自由度が飛躍的に上がることを喜んだ Bach が 12 の半音全てを主音とした長調と短調についてプレリュードとフーガをペアにした全 24 曲の曲集を書き上げたものである。いかにも完全主義者だった Bach らしい仕事であり,22 年の間隔を置いて2つの曲集を書いている。今朝聴いた第2集は 59 歳の時の作品であり,第1集が多分に練習曲的だったのに比べるとかなり音楽的に深い内容となっており,中にはソナタ形式の寸前と言えるほどの曲が含まれている。全 24 の調の全てで曲を書いたものを曲集にするという趣向は,先日聴いた Chopin の前奏曲集でも同じであるが,作品の規模と内容的に Bach のものは格段に立派な作品である。曲はハ長調,ハ短調,嬰ハ長調,嬰ハ短調と,半音ずつ上昇しながら長調と短調を交互に並べてあり,5度上昇を重ねるように配置した Chopin のものとはやり方が異なっている。Piano にとっての旧約聖書とまで言われる曲だけに,あまたの名手によって録音がなされているが,この Richter の演奏は,Bach 本人がこの世に出現して演奏したのではと思えるほど音楽の神髄を貫いた超絶的な名演であると思う。1曲として退屈なものはなく,1曲として過剰な演出のないこの演奏は,人類の至宝と言っても過言でないと思う。

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風立ちぬ

映像5 脚本3 役者3 音楽5 演出4
宮崎駿が「崖の上のポニョ」以来自ら監督したもので,関東大震災から第2次大戦当時の日本を舞台に実在した人物をモデルに脚色を加えてアニメ化した作品である。主人公の堀越二郎は日本を代表する戦闘機「零戦」の設計者として知られる人物で,その人生に堀辰雄の小説「風立ちぬ」の話を加えてある。飛行機をテーマにした作品は「紅の豚」以来であり,架空の生き物などは一切出て来ないので,子供が見に来たら絶対に途中で飽きてグズってしまうに違いない。子供に限らず,この作品を面白いと感じるのは相当な年配者に限られるのではないかという気がした。主人公は一切欠点がない純粋な人物で,今時の作品には決して出て来ないタイプの人間であるが,私が若い頃のヒーローというのはこういう人物が多く,身の周りにもこういう人物は実在していた。神風特攻隊の遺書などを読んでも,こういう人物が沢山実在していたのを実感させられる。人間には必ず裏表があるものだという価値観が出来上がってしまったのはいつ頃からなのであろうか?見かけはいくら立派でも,裏でセクハラだの援助交際だのをしている大人が沢山いるという報道が多くされるようになって,大人というものの権威が地に堕ちて以来,こういう主人公は成立しなくなったのだろうと思う。その点,宮崎駿はよくぞこういう主人公を蘇らせてくれたものだと思う。この作品を完成させた後の宮崎駿の言動は,非常に強い政治色を帯び,憲法改正などとんでもないというようなことを言い出して世間を驚かせたが,あまり反戦とか反日とかいう生々しい意見をこの作品中で押し付けなかったのは,監督としての良心であろうか。物語は淡々としていて,まさに堀辰雄の小説の通りであった。あまりにひねりがなさ過ぎではないかと思うほどだが,この作風も小津安二郎の「東京物語」など昔の作品には多く見られたものである。この作品は,本当に観る人を選ぶと思う。この作品を面白いと思えるかどうかで,人間としての出来が問われているような気がする。映画中で出て来る台詞の「力を尽くしたかね?」という問いは,私くらいの年齢になると非常に重いものである。ヒロインの菜穂子は,今までジブリアニメに出て来た女性の中で,容貌だけでなく立ち居振る舞いから生き方まで最高に美しい人だと思った。声を演じた瀧本美織も好演しており,菜穂子の印象に良く合っていたと思う。野村萬斎,西村雅彦,國村隼,大竹しのぶなども流石だと思わせられたが,主人公を演じた庵野秀明だけは終始信じ難いほどの棒読みで世界観をぶち壊していたとしか思えない。エヴァンゲリオンの監督だそうだが,何故こんな人物を非常に重要な役に当ててしまったのかということは,この作品の制作者としての最大の判断ミスとしか思えなかった。主人公の声だけ採り直して再上映して欲しいと思ったほどで,主人公の声の演技だけを評価するなら1も与えることはできないと思った。音楽は流石に久石であり,映画が終わった後も耳に残るテーマ曲は流石であったが,最後の荒井由美の歌だけは全く要らなかった。効果音を人が口でやっているのがバレバレだったりする演出は,宮崎臭全開でちょっと引いてしまったが,私は今まで見た宮崎作品の中でベストに入るほど出来の良い作品だと思った。韓国ではこれを戦争賛美だとしてバッシングが起こっているそうである。その話を聞いて,あの国の連中が早速この作品で仕分けされてしまったようで面白かった。この作品は,馬鹿が見ても無駄なのである。

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Rachmaninov: Symphony No.3

民主党は細野幹事長が辞任を表明し,けじめをつけようとしたらしいが,今更こいつが辞めようが辞めまいが何も変わらないという感じしか受けるものはない。また,民主党は,中国で尖閣諸島を日本の国土でないというような発言をしたルーピー鳩山と,今回の参院選で民主党が公認しなかった候補を応援したとの件でペテン師菅を処分する意向だそうだが,これまた今更という思いしか浮かばない。ルーピーは既に党員ではなくなっているのだが,離党届を提出する前に遡って除名にする積もりのようである。ホントに無意味なことに対してつまらぬこだわりを持つものである。一方のペテン師菅については明らかに裏切り行為であるから,処分は当然であろうが,本当に今更である。ペテン師菅が応援した候補も,公認候補もどちらも落選したという話には胸のすく思いをした。3年にも亘って日本を不幸のどん底に追いやったこんな党は,いっそ消滅して欲しいものである。凸(`皿´)

山形県に降り続いた豪雨の影響で,天童市や村山市では全域が断水に見舞われているという。気の毒な話である。(つД`;) 今朝はガスが濃く,里山の頂上付近は隠されてしまっていた。
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今朝は Care free wonder が可憐な花を咲かせていた。中心部が濃く,周辺ほど薄くなるグラデーションが美しい花である。
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パパ・メイアンも新たな花を咲かせていた。香りが素晴らしい。≧∇≦
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今朝聴いたのは Rachmaninov の交響曲第3番で,演奏は Edo de Waart 指揮のオランダ放送フィルである。Rachmanonov の最後の交響曲で,第2番から 20 年も経ってから書かれたものである。Rachmaninov はロシア貴族の末裔の家に生まれたため,若い頃は生活費には全く困っていなかったらしいのだが,1917 年のロシア革命を機に亡命した後は自分で生活費を稼ぐ必要に見舞われる。幸いにも歴史的な名ピアニストとしての腕前があったため,演奏会の依頼は引きも切らず,一度の演奏会で得られる収入も莫大なものだったため,亡命後は演奏家としての活躍がほとんどであり,作曲はほとんど稀にしか行わなくなってしまっている。作品番号が付けられた自作曲は 45 番まであるのだが,このうち 40 番までは亡命前の作品であり,亡命後は僅かに5曲しか書いていないのである。この交響曲第3番はその最後の5曲の一つで,3つの楽章を持つ本格的な作品であるが,演奏される機会は第2番に比べると圧倒的に少ない。その理由は,Rachmaninov らしくないということに尽きるのではないかと思われる。Rachmaninov といえばむせ返るほどに甘美な旋律が売りなのだが,この曲にはそれがどこにも見当たらず,むしろリズムに重要な動機が与えられており,Timpani の他に Bass Drum, Snare Drum, Xylophone, Cymbal, Tam-tam, Triangle など多数の打楽器を使っているところなど,かなり Prokofiev に接近してしまったかのような印象を与えるのである。曲は第1楽章冒頭からサプライズで,Clarinet, Horn, Cello の3人だけで始められるのだが,Horn はゲシュトップが指示されているので鋭い金属音になり,Cello は非常に高音域での演奏を求められているので Cello らしくない。何だかこの後の展開を予感させるかのような意外な開始であるが,ここで Clarinet に現れるフレーズが全曲を統一する重要なテーマになっている。第2楽章の冒頭は Harp に伴われて Horn が美しい solo を演奏し,これまた 20 世紀の音楽にしては非常に意外な感じを与えている。また,この楽章は途中からテンポが速くなってスケルツォ風になり,楽章としての統一感を放棄している。終楽章にはグレゴリオ聖歌の「怒りの日」のテーマが顔を出すところは Rachmaninov らしく,オーケストレーションも見事で演奏するのはさぞ楽しいだろうと思われるが,遂に期待していたものが得られないまま曲が終わってしまう感じがする。アメリカで Stokowski 指揮のフィラデルフィア管によって行われた初演も必ずしも成功とは言い難く,未だにメジャーになれない曲であるが,イギリスでは評判がいいらしく,時々演奏会のプログラムに載るようである。イギリス人は Elgar や Delius など,どちらかと言えば晦渋な作品を好むところがあり,その好みに合ったのかも知れない。そういえば難解なことで知られる Sibelius の後期の交響曲を非常に好んで演奏するのもイギリスのオケに多いような気がする。Waart とオランダ放送フィルが録音した Rachmaninov 交響曲・管弦楽曲集は非常に優れた演奏と,驚異的な音質による録音が魅力的である。

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C. P. E. Bach: Sonata for Solo Flute (Oboe ver.)

参院選の結果で嬉しかったのは,宮城選挙区で民主の岡崎トミ子が落選したことである。わざわざ韓国に出向いてまで反日デモを行って来たこんな女が,ペテン師菅政権下では国家公安委員長を務めたというのであるからぞっとする話である。国家公安委員長というのは警察および保安業務における国のトップに相当する立場であり,警察にマークされるべき人間がその立場に収まったというジョークのような人選であった訳である。野田内閣の時にはマルチ商法に絡んで問題視されていた山岡賢次がこのポストに就いたことがあり,全く民主党というのは人をバカにした人事を繰り返して来たもので,思い出しても腹の立つ話である。この山岡は前回の衆院選で未来の党から出馬するも落選しており,今回岡崎も落ちたことで,まさに正義の鉄槌が下されたというべきであろう。ゴリラ真紀子が落選した時と同じくらい清々した気分にしてくれた宮城県人,グッジョブ!である。だが,この岡崎の代わりに当選したみんなの党の和田政宗は,元 NHK のアナウンサーであり,これもまたどっぷりと親中韓思想に染まっているのではないかという気がしてうんざりさせられる。一方,東京選挙区で当選した反原発しか売りのない山本太郎は,選挙運動が禁止されている投票日前日の 20:00 以降も深夜に至るまでビラ配りをしたり,当日にネット上に動画をアップしたりと選挙違反行為が次々明らかにされている。原子力について何も勉強したことがなく,幼児のような反対運動をしてきただけのこんな男が当選するのかと辟易する思いをさせられたが,選挙運動の仕方まで幼稚だったらしく,これで早々に当選無効になると思われるので,これまた清々する話である。(V)o¥o(V)

昨夜からの雨はまた河川の大増水を引き起こし,南陽市の吉野川や高畠町の屋代川が氾濫の危機に見舞われているそうである。今朝は雨が上がったようでほっとしている人が多いのではないかと思う。
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西方の雲が朝日に染められて立体感を増していた。
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我が家の庭では黒真珠が雫をまとっていた。
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今朝聴いたのは Bach の次男 Carl Philipp Emanuel Bach の無伴奏フルートソナタを Oboe で演奏したもので,演奏は Céline Moinet (Ob.) である。子沢山だった Bach の子供たちの中には,音楽家になった者も少なくなかったが,中でもこの次男は生前は父より有名だったほどの人物である。大学を出るまでは法学の勉強をしたらしいが,Cembaro や Piano の腕前が非常に優れていたため,やがて音楽家となることを決意し,プロイセンのフリードリヒ大王に仕えた。ポツダムのサン・スーシー宮殿でフリードリヒ大王が Flute を吹く様子を描いた有名な Adolph von Menzel の絵画は,大王の時代から約 100 年後に描かれた想像画であるらしいが,あの絵の中で大王の隣で Cembaro を弾いているのがこの次男である。Bach の時代から Haydn や Mozart の時代へと繋ぐ重要な作曲家で,Haydn がソナタ形式を創始するにあたって最も参考にした作曲家がこの次男だったらしい。交響曲や協奏曲などの多くの作品を残しているこの次男は,自分が音楽家として自立できているのは偏に父親のお陰だと,生涯その恩を忘れず,周囲にも繰り返し語っていたという。父 Bach のエピソードが数多く現代に伝わっているのも,この次男の口づてによるところが非常に多いといわれている。実に親孝行な息子だったと思われる。無伴奏 Flute のための作品は父も有名なパルティータ BWV.1013 を残しており,それに倣うかのようにこの曲を書いたと思われるが,作風は父のものよりぐっと古典派に近付いたものになっており,内省的な美しさは心に染み入るかのようで,また,かなり実験的な不協和音なども使われているのが印象的な曲である。Moinet は最近非常に注目されている美貌の Oboe 奏者で,先日 Britten が書いた無伴奏 Oboe のための「オヴィディウスによる6つの変容」を聴いたばかりであるが,Oboe の曲ばかりか Flute の曲まで Oboe で吹いており,BWV.1013 とこの曲も収録されている。Oboe は Flute より音域が1オクターブほど狭いので,Flute の曲を演奏するのはかなり困難だと思われるのだが,この演奏は全くそれを感じさせないところが素晴らしい。ヽ( ´ー`)丿 以下は,サン・スーシー宮殿でフリードリヒ大王が Flute を吹く様子を描いた Adolph von Menzel の絵画である。
http://kanekoken.yz.yamagata-u.ac.jp/art/1280px-Adolph_Menzel_-_Flötenkonzert_Friedrichs_des_Großen_in_Sanssouci_-_Google_Art_Project.jpg無憂宮におけるフルート演奏 (Flötenkonzert Friedrichs des Großen in Sanssouci), Adolph von Menzel (1852), 旧国立美術館,ベルリン

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義経焼パーティ

土曜日に行われたフットサル & BBQ 大会で食べきれなかった分の義経焼を食べ尽くそうということで,昨夜は急遽飲み会を研究室で開催した。生憎我が研究室のメンバーは都合の悪い人の方が多く,Facebook や LINE で呼びかけてもらったり,更にお隣のY山研にも声をかけて参加者を募ったところ,期待した人数を集めることができた。Y山研からはY山先生自らご参加下さった。ヽ( ´ー`)丿
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まず,定番の特製冷や奴である。初めて食べた人も多かったが,絶賛されていた。<( `^´)>☆\(vv;;)
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イラク風マス料理も用意した。これまた絶賛であった。<( `^´)>☆\(vv;;)
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義経焼は 20 人分以上あったが,何とか全部食べ尽くすことができた。何度食べても本当に美味しい料理である。≧∇≦
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