鳥谷の季節が本格化してきた。昨年は7月に月間打率・311を残し、今年も・274でグングン調子を上げている。前半戦を・257で終えた打率は一気に・270まで急上昇。むろん、選球眼も一級品だ。一回には二死から四球を選び、マートンの中越え二塁打で一塁から一気にホームイン。今季通算四球は「61」でリーグトップをひた走る。並み居る強打者がいるなか、“歩かされる”のではなく、自らの目で“歩く”-。チーム唯一、打順が変わらない、つなぎの3番打者がナインを鼓舞する。苦しむタテジマ軍団にカツを入れている。
「いいときもあれば、悪いときもあるので」
最後まで背番号「1」はうつむかなかった。土壇場で迎える伝統のTG戦。一戦必勝で戦い抜く。首位返り咲きの活路を見いだせるかどうか。トリのハートは熱く燃えている。そのバットがカギを握っている。 (小松 真也)
(紙面から)