【日本ハム】中田、トップ２３号　アブレイユにライバル意識

６回１死、中越え本塁打を放った中田

　◆ロッテ３―４日本ハム（１日・ＱＶＣマリンフィールド）　１分足らずだった。中田が再び、単独キングの座に躍り出た。「久々の感触。完璧でしたね」。１１試合ぶりのリーグトップ２３号ソロをバックスクリーンへ叩き込んだ。ダイヤモンドを一周すると、笑顔のアブレイユを指さした。がっちりとハイタッチ。主砲コンビが、２者連続アーチで白星をたぐり寄せた。

　目の前でアブレイユが勝ち越しの左越えソロを放ち、２２発で並ばれた直後の６回１死。「本塁打の数が近いので、意識し合っている」。ロッカーでは「あんま打つな」と“ちょっかい”を出していた。「打球の角度が上がらず、考えながらやっていた」とアッパー気味だったバットの軌道を上から叩くように修正。後半戦初アーチでライバルを突き放した。

　ともに８９年生まれで、ヤクルト・由規を含め「高校ＢＩＧ３」と称された唐川に今季８打数２安打だが、安打はともに本塁打。「刺激になっていた相手から打てて、よかった」。４月４日以来となる同級生からの一発で貫禄を示した。

　瞬く間に引き離されたアブレイユだが、我慢が身を結んだ。三振に倒れた１打席目は、微妙なストライク判定に珍しく声を荒らげた。「普段は怒らないけど、今日は明らかにボールだった。それでも、次の打席には忘れるようにした」。落ち着きを取り戻した３打席目。球宴期間の練習中に右膝に違和感を覚えていたが、「久しぶりにフルスイングできた」と手応えに浸った。

　２人のアベック弾は今季４度目。中田は「チームメートで本塁打王を争い、楽しみながら、追いつけ、追い越せでやれば、勝利につながる。明日もガムシャラに１点を取りに行く」と最下位からの反攻を誓った。２日は楽天戦（札幌Ｄ）。難攻不落のマー君に挑む。