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【社会】福島第一 新たに大量の汚染水確認 最大9億5000万ベクレル東京電力は一日、福島第一原発2号機と3号機から海側に延びるトレンチ(地下のトンネル)に接続する二つの立て坑(ピット)で、大量の高濃度汚染水がたまっているのを確認したと発表した。濃度にはばらつきがあるが、最大で放射性セシウムは一リットル当たり計九億五〇〇〇万ベクレル、放射性ストロンチウムなどは五億二〇〇〇万ベクレルを検出。海近くの立て坑で大量の汚染水の存在が確認され、あらためて事態の深刻さが浮かんだ。 今回、汚染水が確認されたのは、いずれも直径七メートルほどの巨大な立て坑。タービン建屋に冷却用の海水を引き込むため地下二十数メートルまで掘られた配管を収容するトレンチに接続している。耐震性は非常に高いとされるが、海からは数十メートルしか離れていない。 東電によると、2号機側の立て坑では、七月三十一日に採取した水からセシウムが計三億四〇〇〇万〜九億五〇〇〇万ベクレル、ストロンチウムなどが計三億三〇〇〇万〜五億二〇〇〇万ベクレル検出された。深くなるほど濃くなる傾向があった。 3号機側では、セシウムが計三二〇〇万〜三九〇〇万ベクレル、ストロンチウムなどが計三二〇〇万〜三四〇〇万ベクレル検出され、どの深さでも非常に塩分が濃く、深さによる放射性物質の濃度のばらつきはあまりないのが特徴。 どちらの汚染水も、セシウム134と137の濃度比から、二年前に発生した汚染水とみられる。 事故発生当初の二〇一一年四月に2号機、五月には3号機の取水口近くで大量の高濃度汚染水が海に漏れた。2号機側の水のセシウムの濃度は計三六億ベクレルで、それに比べると、今回確認された汚染水は大幅に薄い。 しかし、今年七月二十六日に百メートルほど北側の浅い電源ケーブルトレンチにたまっていた水からは計二三億五〇〇〇万ベクレルのセシウムが検出されるなど、海側のトレンチでは高濃度汚染水の存在が次々と確認されている。トレンチは地下で複雑につながっており、トレンチの継ぎ目は耐震性が必ずしも高くはない。浅いトレンチの下に敷かれた砕石層が、汚染水の通り道となる危険性も指摘されている。 PR情報
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