多 窓 の 小 草 子

裏NHKでは昨夕あたりからお祭り騒ぎのようです。
お断りしておきますが、私は裏NHKのようなBBSサイトを蔑視してはいません。ただ、全てが匿名（極端な場合は成りすましも考えられる）による投稿で構成されており（発言の自己責任は当然として）、BBS開設の趣旨が自由な議論の場である、さらにはそれらの情報の活用は自由であるとされていることに異色さがあるということです。

さて、予定外に係争中にも関わらず筆を進めることにしたのは、この題名にあるように、私なりの視点をこの辺りで述べておくほうがいいかと思ったからです。（この第4部の開設目的は、4部-1にあるとおりです）

私は詐欺事件の被害に遭ってから、いろんな対策サイトを訪問するうちに、多くの課題を感じました。いずれのサイトも”匿名の情報”をもとに、詐欺被害者の救済や、さらには犯罪抑止などの目的でBBSやBlogを開設され、特にいずれの管理人さんも情報の取扱いに腐心しながら運用されておられます。　（私もですけど…）

中でも、今般、イヌさんのサイトでは、訴訟沙汰に発展するまでの騒動になっています。
私もそうかも知れませんが、正確な情報や経緯を知らない者までが、場の雰囲気に煽られて無責任ともとれる発言をしています。
BBSの中での無邪気な事象でしたら、管理人の心証はさておき、ある程度は受忍の範囲内で、他愛ないことともとれますが、管理者や閲覧者の実生活に及ぶほどの深刻な問題にまで点火したなら、そんな悠長なことは言ってはおれません。

さて、2つの裁判劇ですが、私は下記の観点から切実なものと捉えています。

"大阪裁判"については、相手方は、限りなく犯罪に近い行為を構成していると考えられるところです。その一部は私も体験しており、私個人はその行為自体は犯罪行為であると判断しています。
"大津裁判"においては、相手方は、元々そのBBSの投稿者であり、いつの間にか対峙する間柄になってしまったことです。
これ以上の所感は、係争中のことでもあり、当事者の意向も定まってないようですので、今は控えます。

また、今回の裁判は、電磁記録情報が、単なる文書を作成する道具としての筆記用具としてではなく、その多くが匿名で構成される電磁記録情報（平たく言えば掲示板での発言や電子メール）が、いつの間にか"世論"を形成し（そういった行為はパソコンのマウスの操作でいとも簡単に好都合に編集できる）、さらには当事者に実生活に深刻な害を及ぼすほどになった状況について、司法の立場からどのように裁決がなされるか？　という点で、画期的(?)なものと思います。

殴った、いや殴ってないとかいった暴力事件、言った、言わないといった錯誤による事件などとは異なり、お互いにあるいは第三者が確信的にネット上で記述した電磁記録情報を元にしての争議であることです。

そして、それは、ネット上という公開性の高い場でのやりとりでなされたものであり、発言の訂正や削除は大きな波紋を呼ぶという特質もあります。

可能なら、判決文（前文ではない）をぜひとも拝見したいところです。