世界ボクシング機構(WBO)バンタム級タイトルマッチ12回戦が1日、フィリピン・セブ島で行われ、WBO世界バンタム級5位の亀田和毅(22)=亀田=が同級王者パウルス・アンブンダ(32)=ナミビア=を判定で下し、日本人で初のWBO王者に輝いた。さらに世界初3兄弟が世界王者となった。
3兄弟王者に祝福の声が上がった。日本プロボクシング協会の大橋秀行会長は「誰が見てもすごい」と評価した。その上で、一家が一斉に批判を浴びた過去から立ち直ったことに「よくはい上がってきたなと思う」と興奮を交えて語った。
2007年に次男の大毅がWBCフライ級王者の内藤大助に挑んだ一戦で度重なる反則を犯して敗れた。JBCから1年間の資格停止、父史郎氏は無期限のセコンドライセンス停止処分を受けた。大橋会長は「社会現象にまでなった。普通ならつぶれちゃう。(当時は)誰も信じなかったことを達成したのはすごい」と述べた。
五輪金メダリストで25日にプロデビュー戦に臨む村田諒太(三迫)、デビュー3戦連続KO勝利で同日に日本ライトフライ級タイトルに挑む20歳の井上尚弥(大橋)ら明るい話題が多い。JBCの森田健事務局長は「日本ボクシング界にとっては大きいこと」と快挙を歓迎した。(共同)