(cache) 【降圧剤データ操作問題】データ解析企業に“丸投げ”　ずさんな大学の研究実態＋（2/3ページ）

事件

2013.7.31 00:09 （2/3ページ）

製薬会社「ノバルティスファーマ」が販売する高血圧治療の降圧剤「ディオバン」を使った臨床研究データ操作問題で、記者会見中に頭を下げる橋本和弘調査委員長（中央）と、柳沢裕之調査副委員長（左）、加藤一人調査委員（右）＝３０日午後、東京都港区（大西史朗撮影）

　報告は、データ操作に加え、データ解析した元社員の論文内の肩書が非常勤講師を務めていた大阪市立大だけだったことを指摘。「解析グループはノ社から独立していた」と記されていたことを「不実記載」と認定し、望月氏の責任は重大と非難した。

　元社員には調査委が今月２７日、２時間４５分にわたり聴取を実施した。「自分が責任ある立場で論文の解析を行ったことはない」「データの人為的な操作に思い当たることはなく、自分は関係していない」。元社員はこう否定し続けたという。

　だが調査委は研究に関与した多数の医師が「解析は元社員。自分たちはデータ解析の知識も能力もない」と述べたとし、「元社員の証言は全体的として信用できない」と結論づけた。