トップページ社会ニュース一覧東京慈恵医大でもデータ操作
ニュース詳細

東京慈恵医大でもデータ操作
7月30日 19時24分

大手製薬会社「ノバルティスファーマ」の高血圧の薬の効果を調べた複数の大学の臨床研究にこの会社の社員が関与していた問題で、東京慈恵会医科大学の調査委員会は、30日、論文に記載された血圧のデータに人為的な操作が相当数、加えられていたという中間報告を発表しました。
この問題でデータの操作が指摘されたのは京都府立医科大学に続いて2件目です。

この問題は、ノバルティスファーマが販売する高血圧の治療薬「ディオバン」の効果を調べた複数の大学の臨床研究にこの会社の当時の社員が関与していたもので、このうち京都府立医科大学は、論文のデータには人為的な操作があり、ほかの薬より脳卒中や狭心症を減らせるとした臨床研究の結果には誤りがあった可能性が高いとする調査結果を発表しています。
30日、東京慈恵会医科大学の調査委員会が発表した中間報告によりますと大学の研究グループが行った臨床研究の論文には、患者の血圧のデータにカルテの記載と異なるものが相当数あり、人為的なデータの操作があったとしています。
これについて調査委員会は、データの操作は、大学の研究者が行ったものではなくデータの解析の段階で行われたとみられるとしています。
そのうえでデータの解析は、ノバルティスファーマの当時の社員に委ねられていたにもかかわらず、論文にはノバルティスファーマは関与していないと事実に反する記載があり、研究チームの教授の責任は重いとしています。
高血圧薬のディオバンはこうした臨床研究の結果を薬の販売促進などに使っていて、年間1000億円以上を売り上げる商品になっていました。

[関連ニュース]
k10013410731000.html

[関連ニュース]

  自動検索

製薬会社社員がデータを操作か (7月31日 0時29分)

「データ操作証拠見つからず」 (7月29日 18時17分)

このページの先頭へ