ソニーが1日発表した2013年4~6月期の連結決算(米国会計基準)は最終損益が34億円の黒字(前年同期は246億円の赤字)だった。スマートフォン(スマホ)の好調にくわえ、為替の円高是正でテレビ事業の損益が黒字化。金融事業も収益が大幅に改善した。
売上高は前年同期比13%増の1兆7127億円、営業利益は5.8倍の363億円だった。テレビ事業は52億円の営業黒字(前年同期は66億円の赤字)に転換した。円安効果にくわえ高付加価値製品に注力したことで採算が改善した。スマホ販売が伸びたことで通信機器関連分野は59億円の黒字(同281億円の赤字)だった。金融事業は2527億円と30%増収で、営業利益も67%増の460億円になった。株式相場の上昇を背景とした運用損益の改善で、ソニー生命保険が収入、利益を伸ばした。
14年3月期の連結業績は、売上高を前期比16%増の7兆9000億円(従来予想は7兆5000億円)へ引き上げた。為替レートの想定を従来の1ドル=90円前後から同100円前後、1ユーロ=120円前後から130円前後へ変更して押し上げ効果を織り込んだ。ただ、テレビ販売台数は従来の1600万台から1500万台へ引き下げた。連結営業利と純利益の見通しは変えなかった。配当予想も「未定」のままとした。
同日都内で記者会見した加藤優最高財務責任者(CFO)は「足元でまずまずの結果を残したが、先行きは楽観していない」と述べた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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