テレビ朝日は31日、複数の放送局を傘下の子会社に持てる認定放送持ち株会社「テレビ朝日ホールディングス」に来年4月から移行する、と発表した。テレビ朝日、ビーエス朝日、シーエス・ワンテンの3社が傘下に入り、地上波、BS、CSの3波を一体的に展開する戦略を加速させる。
テレビ朝日は、ドラマ「相棒」などの地上波の番組や情報をインターネットで配信するなど、多メディア展開に取り組んでいる。これらの事業にグループを挙げて取り組むため、持ち株会社への移行が欠かせないと判断した。在京の民放5社のうち4社はすでに持ち株会社に移行している。
テレビ朝日は持ち株会社への移行に先立ち、10月、地上波放送事業などを担う100%出資子会社(分割準備会社)を設立する。その子会社が来年4月に社名をテレビ朝日に変更し、持ち株会社の傘下に入る。
テレビ朝日の2013年3月期決算は、バラエティー番組やドラマの視聴率が好調で、売上高は2537億円(前期比5・8%増)、純損益は90億円(20・5%増)だった。12年度は、ゴールデン帯とプライム帯の年度視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で1位を獲得している。