復興庁:被災者支援 先送り密議 暴言ツイート裏付け

毎日新聞 2013年08月01日 05時30分(最終更新 08月01日 10時18分)

元参事官の3月8日のツイートと復興庁の説明
元参事官の3月8日のツイートと復興庁の説明

 ◇3月時点で「参院選後に」

 東京電力福島第1原発事故に伴い、放射線量が一定基準以上の地域住民への支援を定めた「子ども・被災者生活支援法」を巡り、同法を所管する復興庁が3月、具体的な支援策作りの大前提となる「線量基準」の検討をどこが主導するか曖昧にしたまま、7月の参院選後に先送りすることで関係省庁と合意していたことが国の関係者の証言で分かった。昨年6月の同法成立以降、基準は一向に決まらず、被災者らから早急な支援策作りを求める声が上がっているが、これを無視するような申し合わせが秘密裏になされていた。

 復興庁の当時の参事官が短文投稿サイト「ツイッター」上で暴言を繰り返していた問題で、元参事官が3月8日に「懸案が一つ解決。白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意」と書き込んだのは、この合意を指すとみられる。支援の対象範囲をどう線引きしても批判が予想されることなどから、参院選への影響に配慮したとみられる。実際、合意から約5カ月たった現在も線量基準の検討は始まっていない。

 国の関係者によると、復興庁は2月、被ばく線量の基準を審議する放射線審議会を所管する原子力規制委員会に対し、支援法の線量基準をまとめるよう打診したが、規制委側は「科学的に決める問題ではない」として反発。双方と帰還準備担当の内閣府原子力被災者生活支援チームなどの担当課長・参事官が約1カ月間協議したが、基準作りをどこが引き受けるかは結論が出なかったという。

 担当課長・参事官の会議は2月以降、復興庁主導で開かれ、元参事官が所属する「福島班」の担当参事官が毎回出席していた。この会議で線量基準の検討を参院選後に先送りすることが合意されたという。元参事官が「懸案が一つ解決」と書いた3月8日にも会議は開かれていた。その後も除染担当の環境省も加わり、月2回程度開かれている。

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