公衆の面前で、年下の人を「君付け」する人は仕事ができない

2013/08/01


細かいことにこだわっているようですが、嫌いなものは嫌いなので。


公衆の面前で「君付け」の気持ちわるさ

公衆の面前で年下の人を「君付け」しないようにしています。


たとえばぼくは、学生編集者・小川未来さんと「ブログエイジーイケダハヤトのブログ農耕ライフ」という書籍をこしらえました。それなりに付き合いも長いので、クローズドの場では、いつの間にか「小川君」と呼ぶようになっていました。

が、このブログやイベントでは、「小川君」ではなく、「小川さん」または「小川氏」という呼称を用いています。ブログという場で「小川君と本を作りました」と語るのは、何だか彼を「格下」に見ているような感じがしてしまうのです。もちろん、ぼくは彼を対等なパートナーとして見ています。


この種の呼称レベルの問題に、抵抗感を抱くかどうかは、人によって分かれるかもしれません。ぼくは、強烈な違和感を感じてしまいます。

仲間内で君づけはいいのですが、公衆の面前でそれをやると、権力性が発生するのがどうも気になっていけません。ぼくはそういった猿山的な序列意識に対して、アレルギーがあるみたいです。

そんなわけで、ぼくはどんな人にも、基本的には「です、ます」で話し、「さん付け」で会話するようにしています。


公衆の面前で「君付け」をする人は仕事ができない

こうした呼称の話は、ビジネス的な成果にも関わってくるでしょう。

端的に言って、言葉や態度の端々から「上から目線」を醸し出すリーダーは、メンバーの創造性をうながすことができません。上から目線のリーダーの元からは、世の中に新しい価値を生み出すようなイノベーティブな何かは、生まれにくいのです。


これは非常にシンプルな話です。

みなさんは仕事でちょっとしたミスをしてしまい、損失を出しました。次の「上司A」と「上司B」、どちらの下で働きたいと思いますか。

上司A:ミスをした部下を朝礼であげつらう。「田中君は今回、報連相を忘れたために、大きな損失を出した。今後はそういったミスをしないように。わかったかね、田中君。報連相は社会人の基本だぞ。」

上司B:ミスをした部下をこっそり会議室に呼び出す。「今回、田中さんは業務に支障を与えるミスをしてしまいました。今後は困ったときは、すぐに声を掛けてください。わたしはあなたを、部下ではなくパートナーとして見ています。できる範囲で助け合いましょう。」


叱るという行為をする際にも、上司Bは関係性をフラットにしようと努力しています。上司Aは部下のミスを良いことに、自分の権力を露出することに力を割いています。

上司Aのもとでは、人はモチベーションが刺激されません。特に、何か新しい提案をするなんてことは、もってのほかでしょう。「言っても怒られそうだから、大人しく言われたことだけやってるか…」と、歯車的な労働を受け入れてしまいます。

一方、上司Bの元では、部下は創造的に仕事をすることができるでしょう。対等な人間として評価してくれる上司を前に、部下たちは積極的に問題提起します。また、そういう上司に報いるために、価値ある仕事をやろうと努力するでしょう。


強権的な上司Aは、メンバーからのアイデアを吸い上げることができないのです。部下たちは、石のような上司を前にして、この人に言っても無駄だ、と諦めます。

スポンジのような上司Bは、メンバーのアイデアを吸い上げ、新しいプランを練り上げることができます。

何か新しいものを生み出す、クリエイティブな仕事においては、上司Aが率いるチームは成功確率が下がるでしょう。上司Bのマネジメント方法は、イノベーションを起こし、成功する確率が高まります。


創造的な仕事が求められるようになると、望ましいリーダーシップのあり方も変わっていきます。コラボレーティブな仕事をする以上、上から目線の人は、これから価値が出しにくくなるでしょう。


補足しておくと、「君付け」をしていても、求心力を失わないコミュニケーションのあり方も可能だと思います。例外的ではありますが…。

たとえば、ぼくは家入さんに公衆の面前で「イケダくん」と呼ばれていますが、嫌な感じはせず、家入さんは変わらず好きです。権力性を排除して、親密さだけを浮き彫りにするようなコミュニケーション。「君」ではなく「くん」なのもポイントなのかもしれませんね。


関連本はこちら。リーダーシップ論のなかでもピカイチの名著です。未読の方はぜひ。リーダーシップに対する価値観が変わりますよ。


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