カネボウ:美白化粧品で「白斑」6808人、重症2250人 社長会見し陳謝
毎日新聞 2013年07月24日 大阪朝刊
カネボウ化粧品の美白化粧品で、肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が出ている問題で、消費者庁は23日、こうした症状を同社に訴えた人が、19日現在で6808人にのぼると発表した。このうち、白斑が3カ所以上にある▽大きさが5センチ以上ある▽顔に明らかに出ている−−などの重い症状を訴えた人は2250人だった。【大迫麻記子、松倉佑輔】
同庁は、こうした症状が同社と関連2社の化粧品に含まれる「ロドデノール」という成分の作用によるとみて「現在症状が出ていなくても、使用を中止してほしい」と呼びかけている。肌の異常が出た場合は同社の窓口に相談の上、日本皮膚科学会のウェブサイト(http://www.dermatol.or.jp/upfile/1374205064_4.pdf)で紹介した57の医療機関を受診するよう勧めている。
一方、カネボウの夏坂真澄社長は同日、東京都内で記者会見し「発症された全ての方におわびしたい。これだけの数になったことに驚いている」と陳謝した。また「(利用者の)病気だという思い込みがあった」と述べ、被害を把握した段階で対応に誤りがあったことを認めた。
同社は夏坂社長を本部長とする対策本部を設置。「完治するまで責任を持って対応する」ことを基本方針として、訴えのあった利用者を訪問し、おわびと治療に関する相談を受けている。19日までに3181人を訪問したという。
同社は4日から、該当する54品目を自主回収しているが、約9万個が利用者の手元に残っているとみられる。
返品の送付先は〒254−0013 神奈川県平塚市田村9の8の7 株式会社カネボウ化粧品 お客様受付係。お客様相談窓口は電話0120・137・411。
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■皮膚障害の診療が可能な57施設■
・旭川医科大学病院
・札幌医科大学付属病院
・弘前大学医学部付属病院
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・秋田大学医学部付属病院
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