UPDATE 2-スプリント 、第2四半期は損失拡大 ネクステル網閉鎖費用重し
(スプリントCEOのコメントなど詳細を追加しました。)
[ニューヨーク 30日 ロイター] - ソフトバンク 傘下の米携帯電話3位スプリント が発表した第2・四半期の決算は、売上高が増加したものの、純損益が16億ドル(1株当たり0.53ドル)の赤字となり、前年同期の損失である14億ドル(同0.46ドル)から拡大した。
2005年に買収したネクステルの通信網を閉鎖するコストが響いた。
これらコストなどの特別項目を除くベースでも、1株当たり損失は0.31ドル。トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト予想の0.30ドルを超える赤字となった。
売上高は88億7000万ドルと、前年同期の88億4000万ドルから増加し、アナリスト予想平均の約87億ドルを上回った。
モバイル機器でのネット検索など、ワイヤレス通信データサービスの利用が増加。通信会社の業績の目安となる1契約当たりの月額平均収入(ARPU)が前年同期の63.38ドルから64.20ドルに増加し、売上高を押し上げた。
スプリントのダン・ヘッセ最高経営責任者(CEO)は「今回の決算の注目材料は、売上高とARPU」と指摘。向こう数四半期もARPUがさらに伸びるとの見通しを示した。
全体の契約者数は104万5000件の減少となり、ロイターが調査したアナリスト4人の平均予想である97万2000件減を超えた。
スプリント通信網の新規契約者数は19万4000件だったが、ネクステル通信網からの移行が36万4000件となっており、これを除くと純減だった。競合する米ベライゾン は94万1000件の新規契約を獲得している。
スプリントはソフトバンクの資金とクリアワイヤの周波数帯を使って通信網の強化を目指しているが、年内の通信網更新期間中は、高速データサービスでライバルに劣るため、今後も顧客の流出が続くと予想している。
ヘッセCEOは「それまでは逆風が吹く」と述べ、厳しい状況が続くとの認識を示した。
同CEOによると、ネクステル通信網の閉鎖に伴い、一部の法人顧客がスプリントから流出しており、こうした法人顧客離れは今四半期がピークとなるとの見通しを示した。
ソフトバンクは今月10日に216億ドルでスプリントを買収。スプリントはまた、高速無線通信事業会社クリアワイヤの未保有分の株式を取得し同社を完全子会社化した。
モフェット・リサーチのアナリスト、クレッグ・モフェット氏は、スプリントが顧客を再び純増に戻すために、値下げに追い込まれる可能性があることを懸念していると述べた。
ノムラのアナリスト、マイケル・マコーマック氏は「投資家の観点から、スプリントが市場シェアを取り戻すことができるかどうかをめぐり、第3・四半期は極めて重要となる」と述べた。
通年についてスプリントは、ソフトバンクによる買収やクリアワイヤ株式取得に絡む一時的コストの影響を除き、減価償却費控除前の調整後営業利益(OIBDA)について55億─57億ドルを見込んでいるとし、前回の予想である52億─55億ドルから引き上げた。
2013年の設備投資費用は80億ドルとの見通しを示した。
同日の米国株式市場で、スプリント株価は市場予測を上回る売上高が好感され、中盤の取引では約3%高で取引されている。
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