Motion

Motion 5について詳しく紹介します。

直感的に作れるテキストやタイトル。Appleがデザインした、目を奪うようなコンテンツ。ドラッグ&ドロップアニメーション。すべては、Final Cut Proのエディターのために。

飛び抜けたスピードとクオリティ

複雑なプロジェクトも、大きなイメージファイルも、洗練されたエフェクトも。最高品質の映像でさえ、かつてないスピードで作業できます。カラーはFinal Cut Proと一貫性が保たれているので、安心してデザイン作業に取り組めます。

64ビットアーキテクチャ

Final Cut Proとともに、Motionも完全な64ビットアプリケーションになりました。Final Cut Proで使用するための、より深みがあり、より見ごたえのあるマルチレイヤーエフェクトをサポートします。



共有レンダリングエンジン

アプリケーションを切り替えても同じスピードとクオリティを保てるよう、Motionは、Final Cut ProやCompressorとレンダリングエンジンを共有しています。MotionのプロジェクトをFinal Cut Proで再生する時でもレンダリングが必要ないので、すぐに作業に取りかかることができます。

解像度に依存しない作業

Motionには静止画やクリップのサイズ制限がないため、どんなサイズのイメージでも、拡大・縮小やトリミングをすることなく読み込みと書き出しができます。


GPUの有効利用

Motionは、レンダリングや書き出しに、グラフィックカードの高速GPUを利用します。GPUコアを活用することによって処理が高速化するので、作業中にリアルタイムで再生される、より表現力豊かで、より複雑なエフェクトを作ることができます。

ColorSyncで管理された
カラーパイプライン

Motionの表示や処理はAppleのColorSyncカラーマネジメントによって管理されているので、読み込みからレンダリング、書き出しまでのプロセス全体において、正確で一貫した色を再現します。Motion、Final Cut Pro、QuickTime Xのいずれでメディアを再生しても、色はまったく同じです。

高品質なレンダリング

Motionの高品質なレンダリングは、浮動小数点、リニアライト色空間の
演算を使った、きわめて精密でリアルなエフェクトを生み出すことができます。ブラー、スケール、ライティングエフェクトも、ハイエンドな合成ソフトウェアと同様の質の高い仕上がりです。

Cocoa基盤

Motionは、Apple Cocoa
フレームワークを使って構築されたOS Xネイティブアプリケーション
です。Core Animationといった最新のインターフェイステクノロジーを採用し、MacBook ProのRetinaディスプレイのために機能が強化されています。

Grand Central Dispatch

Motionは、Mac OS XのGrand Central Dispatchを使い、特定の機能で、Macに搭載されているマルチコアの処理能力を最大限まで引き出します。さらなる高速化のために、Intel "Sandy Bridge"プロセッサに装備されている新しいAVX命令セットも利用します。

エディターのためのデザインツール

Final Cut Proを使うエディターのために、Motionは使い慣れたインター
フェイス、効率的なアニメーションテンプレートを作れるシンプルな
方法、豊富なコンテンツライブラリなどを備えています。

新しくなったインターフェイス

Motionのインターフェイスが、Final Cut Proのエディターにとって使いやすくなるように生まれ変わりました。シングルウインドウレイアウトで、MacBook Proに搭載されたRetinaディスプレイに合わせて様々な機能が強化されています。デュアルモニタにも対応し、アイコンのデザインも一新され、色を正確に識別しやすい暗めのルックも採用されています。多くのフィルタがオンスクリーンコントロールを持つようになったので、エフェクトを直接操作できます。さらに、キーフレームエディタをタイムラインの下に表示することで、キーフレーム編集機能にもさらにアクセスしやすくなりました。インスペクタから直接キーフレームを追加するのも、これまでになく簡単です。

スマートモーションテンプレート

エフェクト、タイトル、トランジション、ジェネレータのための調節できるアニメーションテンプレートを使えば、Final Cut Proでの作業時間を節約でき、より様々なアイデアを試していける柔軟さが生まれます。シングルパラメータとリグを自由に組み合わせて作るスマートモーションテンプレートは、シンプルなスライダ、ポップアップメニュー、チェックボックスでパラメータのグループをコントロールできるようにします。テンプレートを複数のアスペクト比で設定しておけば、Final Cut Proがあなたの映像に合った正しいレイアウトを自動的に使用します。

リアルタイムのデザインエンジン

Motionはあらゆる作業をインタラクティブに行えるので、再生中に調整を加え、その場で結果を確認することができます。キャンバスでオブジェクトを動かしながらリアルタイムでアクションを記録すれば、アニメーションの作成中にとまどうこともなくなります。

プロ仕様のコンテンツライブラリ

ベクトルアートワークや高解像度画像から、アニメーション化されたデザイン素材まで。Appleがデザインした1,900種類以上のロイヤルティフリー素材を使って、驚くほど素晴らしい2Dや3Dのコンポジションを作ることができます。

ビヘイビア

引力、反発、投射、渦巻きなどのビヘイビアを使うと、プログラミングをしなくても、自然な動きを作ることができます。どんなオブジェクトでも、ビヘイビアを適用して、2Dまたは3D空間で継続時間と位置を調整するだけ。複数のビヘイビアを組み合わせれば、さらに複雑なモーションエフェクトを作ることもできます。特別な目的のためのテキストビヘイビアや、オーディオトラックの音声周波数に応じてパラメータが変わる、オーディオビヘイビアも用意されています。

完全なキーフレームカーブ編集

アニメーションのすべての要素のタイミングや位置を精密にコントロールしたい時は、Motionの直感的なキーフレームツールを開きましょう。直線状、ベジェ、連続的などのオプションが用意された柔軟なカーブ補間機能を使えば、すぐにスムーズなパラメータ変更ができます。フリーハンドツールでカーブを描いたり、変形ボックスを使ってキーフレームのグループを移動、伸張、圧縮することもできます。

簡単なテキスト&タイトルアニメーション

言葉を宙に飛ばす。急降下して登場させる。フレーム間をスライドさせる。ドラッグ&ドロップできるビヘイビアや、直感的なテキストアニメーションを使えば、すべてを一瞬で作れます。フィードバックはダイナミックかつリアルタイムなので、思いついたアイデアを自由に、簡単に試していけます。

テキスト制作ツール

位置、不透明度、回転、フォーマット、スタイル、レイアウトなど、幅広いテキストパラメータを柔軟に調整でき、日本語、中国語の縦書きや、アラビア語の右から左に書かれるテキストにも対応します。ベクトル形式のテキストは、拡大・縮小、変形、回転しても、オリジナルのシャープさを保ちます。新しい「検索と置換」機能を使えば、プロジェクト全体で単語やフレーズを検索して修正するのが簡単です。

グリフ調整ツール

グリフ調整ツールを使えば、キャンバスで直接、文字を選択して調整するだけで、直感的に3Dアニメーション化できます。移動、調整、回転、四隅の角を調整などのメニューを選べば、文字の書体、アウトライン、グロー、シャドウを変形したり、コーナーピンで調整することもできます。

クレジットロール

たとえ長い制作者リストでも、Motionなら簡単なステップでスクロールを設定できます。テキストファイルを読み込むことはもちろん、クレジットを直接入力する方法も選べます。プログレッシブ、インターレースのどちらの出力かによって、スクロールビヘイビアがスピードを最適化。テキストの詳細をチェックしたい時はプレビューをクリックすれば、スクロールのどの位置へもジャンプできます。

テキストジェネレータ

テキストジェネレータは、手動なら完成までに何時間もかかるような、よく使うタスクを自動化します。例えばカウントアップまたはカウントダウンしていく数字のアニメーションや、ランダムに変わる数字のアニメーションも、ジェネレータで制作できます。進んだり戻ったりする日時のシーケンスの生成や、標準的なフレームレート向けのタイムコードシーケンスの設定も行えます。また、ジェネレータを使えば、どんなテキストファイルでも、複数行のテキストを順番に表示させていくことができます。

テキストアニメーション

タイプオン、ブラーアウトなど、100種類以上そろったビヘイビアから選べば、スクリーン上で現れたり消えたりするテキストアニメーションをすばやく制作できます。パラメータの修正も簡単なので、イメージ通りに仕上がります。さらに、パスに沿ってテキストを配置する機能を使えば、傾斜や、カーブや、ねじれのある軌道に沿ってテキストを動かせます。もちろん、文字を好きな場所に動かして、オリジナルのアニメーションを作ることもできます。

シーケンステキストビヘイビア

文字、単語、行ごとに、テキストシーケンスに自動的に波紋を広げることができます。一つのグリフを操作してそのパラメータを調整し、ビヘイビアを適用すれば、その変更がテキストシーケンス全体でアニメーション化されます。また、200種類以上そろったテキストシーケンスビヘイビアのプリセットの中から選んで適用し、即座にエフェクトをかけることもできます。

圧倒的なエフェクト

Motionに内蔵された200種類以上のフィルタやエフェクトを使えば、
印象的なアニメーションの組み立ても、ドラッグ&ドロップするだけです。
作品の仕上げの際は、緻密なコントロールで磨きをかけていけます。

ビヘイビアライブラリ

目をひくアニメーションをすばやく作りたいなら、Motionに内蔵された230種類以上のビヘイビアを自由に組み合わせていきましょう。ビヘイビアを選択するだけで、カメラ移動、グロー、収縮、投射、スピンなどのアニメーションを瞬時に制作できます。風、引力をはじめとする様々な自然な動きを再現できる、リアルなシミュレーションのためのビヘイビアも用意されています。

マッチムーブとポイントトラッキング

Motionなら、ビデオクリップのオブジェクトの動きをトラッキングするモーションパスもすぐに作ることができます。Motionがオブジェクトのパスを解析して、最適なトラッキング推奨ポイントを表示するので、何時間も試行錯誤を繰り返す必要はありません。イメージ、パーティクル、フィルタ、ペイントストローク、マスクのコントロールポイントなどは、どのトラッキングパスにもつけられます。

リンクビヘイビア

リンクビヘイビアは、一つのオブジェクトのアニメ
ーションパラメータを使って、ほかのオブジェクトを動かします。例えば、車のホイールを一つ回転させるだけで、ほかのホイールも回転させることができます。ビヘイビアを適用したら、関連するそれぞれのアニメーションの範囲とスケールを定義します。

オプティカルフローリタイミング

Motionのオプティカルフロープロセッシングは、
驚くようなクオリティで映像を加速させたり、減速させたりできるようにします。ダイナミックなリタイミングビヘイビアを使えば、速度の調整をクリップの再生中に行うこともできます。作業中にクリップの好きな位置にリタイミングエフェクトをスライドさせ、イーズイン・イーズアウトのパラメータを適用すれば、リタイミングエフェクトをスムーズにランプイン・ランプアウトできます。

カスタマイズ可能なペイントエフェクト

オリジナルのペイントブラシや3Dストロークを設定すれば、プロジェクトにユニークな表現を加えていけます。ブラシは、140種類以上のプリセットから選べるほか、カラーグラデーションやQuickTimeファイルを使って独自のブラシをデザインしたり、グラデーションや粒子状のテクスチャーを表現できる、感圧式のブラシストロークも作れます。3D空間を自由に動かせるベクトルベースのストロークも簡単に制作できます。

洗練されたマスキングツール

マスキングを使うと、プロジェクトの中でオブジェクトをいつ、どのように登場させるかを、思い通りにコントロールできます。画像のアルファ、ルミナンス、RGB値を使ってクイックにマスクを作ったら、ベジェまたはBスプラインのコントロールでエッジを微調整しましょう。複雑なマスクも、いくつかのシェイプを組み合わせてブレンドするだけで作れます。どのマスクもアニメーション化することができ、それぞれの頂点をトラッキングすれば、マスクの形を徐々に変えていくこともできます。

FxPlug 2

FxPlug 2はフィルタとエフェクトのApple標準規格です。Motionに含まれている130種類以上のFxPlug 2のフィルタとエフェクトが使えるほか、他社製のFxPlug 2エフェクトを追加することもできます。これらのFxPlug 2エフェクトは、64ビット処理やGPUでの高速処理に対応します。他社製のものは内蔵エフェクトと同様、オンスクリーンコントロールやダッシュボードコントロールに対応しているものもあります。

SmoothCamとイメージの手ぶれ補正

SmoothCamは、パン、チルト、ズームといった通常のカメラの動作を維持しながら、カメラの振動や急激な動きを除去します。イメージの手ぶれ補正機能は、時間をかけて設定しなくても、揺れのあるカメラの動きをスムーズにしたり、手ぶれの激しいショットを安定させることができます。どちらの機能も、オプティカルフロー分析を用いて、優れたクオリティを生み出します。

使いやすいクロマキー

正確なクロマキーを作るのもワンステップで。キーイングフィルタをドラッグ&ドロップするだけで、ほとんどのプロジェクトに適合するクロマキーをすぐに用意できます。グリーンスクリーンやブルースクリーンの背景の光にむらがある時は、直感的なカラーホイールをはじめとする高度なコントロールを使って仕上がりを微調整できます。

進化したパーティクルシステムと
リプリケータ

パーティクルは、煙や火花などのリアルなエフェクトを作る時に使われますが、あらゆるアニメーションに魅力的なディテールを加えることもできます。200以上のパーティクルエミッタのプリセットがそろった内蔵のライブラリから選んで始めましょう。オリジナルのものを作ることもできます。リプリケータを使えば、幾何学的な図形をベースにした美しい繰り返しパターンを、2Dや3D空間に設定できます。

幅広いイメージフォーマットに対応

BMP、JPEG、PICT、PNG、TIFF、Targaなど、幅広いグラフィックファイルフォーマットにシームレスに対応します。さらにMotionはPDFと、レイヤー付きPhotoshop(PSD)ファイルにも対応。一つのプロジェクト内で複数のフォーマットを組み合わせて使うのも簡単です。

簡単な3D制作

Motionなら、ビデオエディターは、プログラミングをしなくても美しい
3Dアニメーションを作ることができます。3D環境には使い慣れた直感的なツールが用意され、作業の結果をリアルタイムで見ることもできます。

3D環境

2Dのプロジェクトに1台または複数のカメラを追加するだけで、2Dのグループを維持したまま瞬時に2D空間から3D空間に移行できます。そしてカメラを動かせば、3D空間内に息をのむような動きが生まれます。さらにフィールドの深度、影、反射をコントロールしていけば、3Dオブジェクトにリアルなルックが加わります。一段と精巧に作り込みたいプロジェクトの場合は、3Dパーティクルとリプリケータを使いましょう。

シャドウ

リアルな3Dシャドウの制作も、これまで以上に簡単になりました。影を投射するためのポイントライトやスポットライトを設定し、影を落とすオブジェクトを選びましょう。色やエッジのタイプを指定してシャドウの見た目を微調整することもできます。エレメントを動かすと、オブジェクトとライトの動きに合わせて影がダイナミックにアニメーション化されます。

反射

反射は、3D空間内を動くオブジェクトに迫力とリアリズムを加えます。あらゆるシェイプ、ビデオプレーン、ペイントストロークは反射の表面にすることができます。ぼかしを加えて反射を柔らかくすることも、光源から遠ざかるにつれてオブジェクトの反射が徐々に弱まっていく減衰機能を使うこともできます。

フィールドの深度

3D空間内でのオブジェクトの動きに合わせて、フォーカスの定義を選ぶことができます。様々なオブジェクトを目立たせたり、背景に溶け込ませるためのフォーカスの範囲はクイックに定義でき、試しながら結果を確認できます。ラックフォーカスエフェクトを作りたい時も、「フォーカス」ビヘイビアを追加するだけです。

カメラフレーミングビヘイビア

カメラフレーミングビヘイビアを適用すれば、ドラッグ&ドロップするだけの簡単さで、オブジェクトやオブジェクトのグループをトラッキングできます。それぞれのオブジェクトをどのようにカメラのフレームに収めるかは、オンスクリーンコントロールを使って調整しましょう。一つのオブジェクトから別のオブジェクトへのすばやいカメラ移動をアニメーション化したい場合は、カメラフレーミングビヘイビアを時間経過とともに繰り返し適用します。

高速で、高品質な出力

あらかじめ用意された出力設定や、効率の良いProResコーデックを使えば、
クオリティの面で妥協することなく時間を節約できます。

書き出し設定はワンステップで

「共有」メニューには、よく使われるデバイスや出力先に合わせてあらかじめ設定された出力オプションが用意されています。iPad、iPhone、iPod、Apple TV、DVD、Blu-rayディスク*用のフォーマットでプロジェクトを書き出したり、YouTube、Vimeo、Facebookなどにプロジェクトを直接公開することができます。ProRes 422、ProRes 4444、H.264などのフォーマットでの書き出しにも対応します。

ProRes 4444

ProRes 4444は、最高レベルのクオリティを実現するコーデックで、マスクや透明度のためのアルファチャンネルを含むこともできます。ProResのデコーディングは高速なので、作業しながらリアルタイムでプロジェクトをプレビューできます。ProRes 4444での書き出しは、非圧縮のフォーマットと同等のクオリティを保ったまま、ファイルサイズを大きく削減できます。

Compressorと組み合わせる

Compressorには、プロ仕様のエンコーディング機能が幅広くそろっています。書き出しの際はプロジェクトをCompressorに送りましょう。Motionで再利用するためのカスタム出力設定を作る方法もあります。このカスタム設定は、共有先のワークステーションにCompressorがインストールされていなくても、Motionを使っているほかのユーザーと共有できます。
Compressorについてさらに詳しく