害獣として捕獲されたニホンジカの肉の有効活用のため、県と食品加工などの民間三社が八月二日から、共同開発した冷凍食品五種を県内のスーパー「マックスバリュ」で販売する。鹿肉が大手スーパーのチェーン店で広く流通するのは全国で初めて。
もも肉のスライスやハンバーグの他、鹿肉の風味や食感に合わせて香辛料やたれを絡めた「スパイスフルーツ味」「角切りピリ辛味」などで、価格は五百八十〜七百八十円。県フードイノベーション課の担当者は「家庭で焼くだけで本格的なジビエ料理が楽しめる」と太鼓判を押す。
開発は県とマックスバリュ、鹿肉の解体処理を手掛けるいずれも伊賀市の「いがまち山里の幸利活用組合かじか」、食肉加工「サンショク」が取り組んだ。県内マックスバリュのうち、笹川店(四日市市)鈴鹿住吉店(鈴鹿市)津城山店(津市)川井町店(松阪市)上野小田店(伊賀市)で販売し、取扱店舗は今後拡大していく。
販売開始に合わせ、笹川店で二日午後五時から、鈴木英敬知事らが参加して調理法などを紹介するPRイベントが開かれる。
(安藤孝憲)
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