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【東京】青梅の大豆でしょうゆ造り 地元農産物に光を
青梅市で農業を営む男性が、自分で生産した大豆をもとに仕込まれたしょうゆを、市内に2カ所あるJA西東京の直売所で販売している。男性はしょうゆ販売を通じ「東京でもさまざまな農作物がとれることを知ってほしい」と考えている。 (小松田健一) 販売しているのは福岡広幸さん(51)で、市内に約四ヘクタールの畑を持ち野菜や大豆を栽培している。大豆は都内の納豆や豆腐メーカーへ納入してきたが、二年前に農業関係の業界紙で、千葉県山武市のしょうゆメーカー「大高醤油」が、外部から持ち込まれた大豆で製造を引き受けていることを知ったという。 かつての青梅市は大豆栽培が盛んで、しょうゆ蔵も複数あったが、戦後にすべて消滅した。「東京産大豆でしょうゆを造ってみたい」と、地場産品を復活させるため同社へ依頼し、二百キロ以上の大豆を用意する条件で引き受けてもらった。 昨年二月に仕込みを始め、今年二月に約七百リットルのしょうゆが出来上がった。大高醤油の石橋勝志営業部長は「脂肪分が少なく、うま味成分が出やすい良い大豆だった」と評価する。 福岡さんは「東京産しょうゆ」という表示を望んだが、景品表示法に基づく公正競争規約のルールで製造地、原材料生産地とも都内でなければならないため断念。その代わり、ラベルへ「青梅産地大豆使用」と表示し、地元産をアピールした。 六月から店頭販売を始めたが「濃くて昔ながらの味がすると、評判は上々」(福岡さん)という。近く第二陣の仕込みを始めたい考えだ。 通常の濃い口しょうゆ(一本四百五十円)のほか、鍋料理用にぽん酢しょうゆ(五百円)と、だしを加えた卵かけご飯用(四百八十円)の三種類がある。一本はいずれも二百ミリリットル。問い合わせはJA西東京かすみ直売センター=電0428(31)1115=へ。 PR情報
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