2013.07.21(日) 07:44
おはようございます(^^)
夏の高校野球和歌山大会、昨日の大会8日目は、智辯和歌山が敗れるという波乱がありましたね。
9年間も夏に負けていない絶対的王者の敗北が近づくにつれ、球場内は言葉に表せないような異様な雰囲気が広がっていきました。
9回裏、智辯和歌山のバッターの打球が、紀北工の中井投手に足に当たりました。これで二死満塁。ベンチ裏に下がり、治療を受ける中井投手。その後、マウンドに戻り、屈伸運動。
その間、1塁側のベンチ。下級生の頃からここ一番の勝負強さを発揮してきた1番阪本選手に打順が回り、髙嶋監督から指示が送られます。
そして・・
紀北工、勝利の瞬間です!!
大倉選手らが泣き崩れます。
試合後、智辯和歌山の阪本選手、吉川投手、キャプテンの天野選手が記者からの取材を受けます。
阪本選手は「はじめから(高嶋)先生に『フライ打ったらこうなるから』と言われていたのに。結局、この試合で何ひとつできなかった...」
吉川投手は「調子は悪くなかった。(ビハインドでの2番手登板だったが)落ち着いて投げようと、それだけを考えて。夏を見据えてやってきたが。。。今まで何やってきたんだろう、という思いです。去年投げてみて、甲子園は・・また投げたい、何度でもここで投げたい、というような場所でした。」
天野選手は「今は......(沈黙後)、自分たちの甘さが出てしまった。野球以外の面でも。それが(負けに)つながったんじゃないでしょうか。序盤に『追い付くぞ』と言っていたが。後半焦ることになってしまった。」
エラーした選手をすぐに代え、捕手も交代。悪い流れを断ち切ろうと、エースも緊急登板させましたが、最後まで変わりませんでした。
汗をぬぐう智辯和歌山・高嶋監督。「やっぱり打てなかったってことですかね。あんなにポカポカ打って、(相手は)エラーもしてくれないし。打球にツキもなかった。9連覇への重圧?ないとは言えんやろけど、『そんなバッティングしてたらすぐに9回来るぞ』『いけるいけるって思ってたら9回来るぞ』と話してたんですが。勝負事ってそんなに甘くないですよ。先発の原は悪くなかったですけど、サードのエラーでリズム壊して。抑えにいこうとしたところで、次の回、バチッといかれた。だいたい1-0か2-1なんですよ。負ける時は。嫌な予感が当たってしまった。相手のピッチャーのボール球に手を出してしまい、あの子の術中にはまってしまった。あれがね、2、3点ウチが勝ち越していたら、前に飛ぶんです。後手に回ると'力み'に変わっちゃうんですよ。それと、うちは左バッターが多いんでね。右ピッチャーの場合は何とかするんだが...スタメンから天野を外した?それは実力ですよ。ベストを尽くそうと、ベストメンバーを組んだだけ。負ける時はこんなもんですよ。連覇が途切れたことに対しては、僕は何とも思っていない。選手がすることだから。ただ、今の3年生と一緒に甲子園へ行けなかったことは残念です。これを下級生がどう感じ取るか。」
最後に、「このままでは終われんでしょう。」
勝利の立役者、紀北工の中井投手。球場の外でも4人の記者から取材を受けます。
「(谷本)先生から『打たれてもいいから、フォアボールは出すな』と言われて。相手は智辯。開き直って自分の投球ができた。リードは全部、キャッチャーに任せていました。初戦のこともあって、今日は丁寧にコントロール重視で投げましたね。自信は正直なかったけど、アドレナリンみたいなのが出て...」
紀北工・谷本監督は「感動です。嬉しくて・・今は、本当なのかな、という気持ちですね。選手たちは本当に粘り強くやってくれました。今日は『勝ち負けよりもいいゲームをしよう』と言ってきた。終盤まで耐えてくれました。中井に打球が当たった際も、『精一杯楽しんで投げてこい』と送り出しました。これで力尽きないように^_^;」
これで、和歌山大会の行方は混沌としてきました。現在勝ち残っているチームは全て、夏の甲子園の出場経験が遠ざかっているか、あるいはないか、という状況です。ますます目が離せなくなってきました。 nacker
write: