2013-07-28 21:05:48

・出来高は出来事

テーマ:為替、株式、その他

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☆出来高は出来事

・相場に勝とうとしてはいけない。ついていくだけ

7月29日の週には、米英ユーロの金融政策が発表される。日米ユーロ(独)の雇用統計も発表される。加えて、景気動向を表すGDPや、個人消費、小売売上、鉱工業生産。インフレ指標の消費者物価、生産者物価、各デフレーターなどなど、世界主要市場のビッグデータが目白押しだ。

一方で、これらのデータを見てから夏休みという動きもあり、事実上、向こう1カ月間の大まかな運用方針を既に決めている人たちもいることだろう。

相場の基調は、主要国の超低金利政策はまだしばらくは続きそうだということだ。米国の未曾有の量的緩和が縮小、終了が取り沙汰されている一方で、日本の異次元緩和はまだ始まったばかりと、時間的なずれはあるものの、どちらも終了するには、しっかりとした雇用拡大の環境が見込まれることが条件のようだ。つまり、経済成長、好業績が見込まれる環境になるまでは、カネ余りが続く。

それで、私は米株高、日本株高を見ているが、それはそれだ。相場の面白いところは、買値の1円、1銭の反対側に売値があることだ。買い手の意欲と事情と、売り手の意欲と事情が、常に紙一重で向き合っている。そして、ほとんどの人は、自分が少なくとも今度こそは勝てると思って売り買いするが、勝ち負けは常に半数だ。相場に天才はいないのだ。

相場はついていくだけだ。谷越え、山越えを見極め、タイミングよくついていければ勝てるし、タイミングを外せば、そうはうまくはいかないものだ。私は、ファンダメンタルズでは株高を見ているが、タイミングを測るにはテクニカル指標を活用することになる。


・テクニカル指標

FX市場や、株式市場を分析し、売買の手掛かりとする手法には、大きく分けて、ファンダメンタルズ分析と、テクニカル分析とがある。この2つの分析手法は、どちらにも長所があり短所がある。あなたが、より完成した投資家を目指すならば、どちらも学んだ方が良いだろう。両者の違いをできるだけ簡潔に述べよう。

ファンダメンタルズ分析の長所は、ファンダメンタルズが激変することは稀なので、それなりに将来の予測が立てやすいことだ。短所は、ファンダメンタルズ分析は投資対象の分析なので、その分析結果と為替レートや株価とは、必ずしも一致しないことだ。つまり、良いものが買われるとは限らないのだ。

テクニカル分析の長所は、市場価格の分析なので、為替レートや株価の現時点での状況が正確に分かることだ。短所は、あくまで過去から現時点までの分析なので、現時点からの価格の変動により、将来の予測が激変してしまう恐れがあることだ。つまり、支持線が保たれている間は買いだが、抜けたら売りと、180度転換するのがテクニカル分析だ。


テクニカル指標には多くの種類があり、相当に複雑な計算式を含むものもあるが、元となるデータは2つしかない。価格と出来高だ。

価格に関しては、ティックチャートがすべてを表している。そこから1日など、ある時間帯を切り取り、その期間での始まり値(寄値)、高値、安値、終値を記録したものが4本値だ。そして、寄値より終値が高い上げた時間帯と、寄値より終値が安い下げた時間帯とを色分けしたものがローソク足だ。つまり、ローソク足チャートはすべての価格データを、時間帯で区切っているとはいえ、そのままの形で記録している。

テクニカル指標と呼ばれるものは、多くの場合、そこからデータを引き算する。例えば、最も一般的なテクニカル指標である移動平均線は、4本値のうち終値以外は無視する。5日線なら、ティックチャートに示される5日間の膨大な価格データのうち、たった5つの終値だけに絞り込む。25日線とのクロスを見るのなら、30のデータしか扱わない。そういった絞り込みで、ボラティリティに惑わされずにトレンドを見ようとする。

データ引き算のテクニカル指標は、例えば、多くの色分けで書かれた教科書を、それぞれの色の透明シートで読むようなものだ。一部だけを強調することで、要点が分かるが、他の部分は見えない。いくつかの色のシートと、元の教科書を比較することで、全体の理解が深まると言えなくもないが、1つや2つのテクニカル指標だけに頼ると、全く違うものを見せられかねない。

またトレンドラインなど、価格データに他のものをつけ加えるものは、その指標の持つアイデアに依存しているので、扱いには注意や慣れが必要だ。これらは拙著「テクニカル指標の成績表」に詳しい。

プロの資金運用者の目から見ると、もう1つのデータである出来高を扱ったテクニカル指標には、実用に耐えるものがほとんどない。とはいえ出来高とは、市場で実際に取引された売買の数値だ。1単位の売買と、100単位の売買とは重みが違うはずだ。特に、通常は数単位の売買しかなかったものが、突然、数十や数百単位の売買に膨れ上がったとすれば、何かが起きたのではないかと疑ってもいいかと思う。出来高はタイミングを知る手掛かりの一助となるので、私はエスチャートを考案した。今回は、エスチャートとはどういうものかをご紹介したい。よくご存じの方々は読み飛ばして頂いて結構だ。

ちなみに、史上11位の下げ幅となった5月23日に、東証1部の出来高が過去最高の76億5514万株を記録して以来、出来高は漸減している。イベントはあったが、市場に売買につながるような大きな出来事にはなっていない。私は今後、債券から株式への資金の大移動が起きると見ているので、株価の大幅上昇を予測しているが、テクニカル的には23日のザラ場でつけた高値15942.60(TOPIXでは1289.77)は、当面かなり重いとみなしていいかと思う。


・出来高は出来事

相場は「風」だと言う人がいる。そういう人に「風」とは何かと尋ねても、理屈じゃないと、教えてくれない。

私は定義、定理をそのままで受け入れることができない質なので、「踏んばる」、「見切る」、「逆襲」、「重い」、「底堅い」などや、酒田五法での蘊蓄のある解説なども、すべてポジションの取り方や、値動きに直して理解してきた。

そして、「風」は「出来高」に通じるとの理解に至ったのだ。


私が某金融機関の為替のプロップ・トレーダーとして勤めていた頃、隣の席にいた同じくベテランの同僚と、「あの小父さん連中はいつも居眠りしている」と言われていた。

プロップ・トレーダーとはproprietary traderの略で、会社の自己資金を、自分自身の裁量で運用するトレーダーのことだ。それなりの実績があるベテランだけが許される仕事だ。為替のプロップは、実質24時間勤務といえるので、毎日夜昼かかわらず寝たり起きたりしていた。それでランチタイム後の、動かない時間帯には、隣の小父さんと2人、デスクにつっぷするような格好でうとうととしていた。

ところが、相場が動き出すと、いつも寝ているような小父さんたちが、真っ先にトレードを始めていた。私たちは眠っていた訳ではなく、デスク備え付けのスピーカーから絶えず流れている外為ブローカーの声を聞いていたのだ。

外為ブローカーの声は市場のざわめきを伝えてくれる。何もないようだった市場に、何かが起きたのを教えてくれる。私たちはブローカーの声に「風」を感じていたのだ。

その風は出来高に反映される。いや、出来高に反映されないような風は、単なるざわめきで偽物だ。つまり、出来高こそが、相場での「出来事」を教えてくれるといえるのだ。

では、実際のチャートを参照して、出来高が何を教えてくれたか見てみよう。

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これらのチャートはTOPIXと、先日「猛暑とアベノミクス」で取り上げた銘柄からの抜粋だ。これらのチャートを見ると、ある日突然、何の前触れもなしに出来高が急増しているのが分かる。まるで、市場が静かだからと、いねむりをしていた小父さんたちの目を覚まさせる大声のようだ。ここでは、個々の出来高急増の原因には触れない。分かり易い理由がある場合もあれば、誰かが売り買いしたことだけが分かる場合もある。肝心なのは、出来高は売買につながる何かが起きたことを、明示していることだ。

これらの出来高と値動きとの関係を見て、皆さんなら何を感じるだろうか? これらのチャートの出来高の急増は、しばしば波動の山や谷にかかっている。いわば、相場の節目を教えてくれるのだ。真っ先にトレードを始めるプロップ・トレーダーのように、これを収益に結びつけることはできないものだろうか?


・賢者は歴史に学ぶか?

出来高を扱うテクニカル指標で、実用的なものはほとんどない。出来高が重要な要素であることは認識していながらも、扱いかねているというのが本音ではないのか。そして、おそらくは市場で実際に売り買いを重ねたことがない人たち、あるいは現場経験に乏しい人たちが、頭の中だけで考案したものだ。

何もこれはテクニカル指標に限ったことではない。投資運用では、肝心要のリスク管理ですら、頭の中だけでの考えが優先され、現場の意見が軽視されている。職人よりも、現場経験のほとんどない学者や営業経験者が、より説得力があるためか、ファンドマネージャーやチーフ・ディーラーを勤めるような例も珍しくない。だからこそ、サブプライム問題などでは、ほとんどの大手金融機関に公的資金が入るようなことにもなるのだ。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」などと、実体験を貶めるような格言もあるが、その学ぶべき歴史がどこまで正しいと判断できるのか? 私たちがこの10年ほどの間に見てきた911テロやイラク戦争、アフガニスタン戦争、もっと身近では原子力発電の実態ですら、真実がどこにあるか諸説が入れ乱れている。目の前の事象ですらこうなのだから、将来において、私たちの子孫がどんな歴史を学ぶことになるのかは誰にも分からない。つまり、実体験による自己の判断基準が確立されていなければ、嘘の歴史でも丸呑みするしかないのだ。それを賢者とでも呼ぶのだろうか。現場たたき上げの職人を自負する私にとっては、経験に学ぶことを愚者と言われては叶わない。


そこで私は実体験をもとに、相場の「風」を感じることができる現場感覚の新しいテクニカル指標「エスチャート」を考案した。エスチャートは、市場や銘柄の出来高の変化に注目することで、その市場や銘柄に何かが起き、誰かが売買を始めたことを感じ取るものだ。


・エスチャートの特長

エスチャートには、2つの大きな特長がある。

1つは、ある銘柄の節目(転機、タイミング)を教えてくれる機能。
2つ目は、節目(転機、タイミング)にきた銘柄を探しだす機能だ。

2つ目の機能は、「エスチャート・スクリーナー」を使うことで得られる。エスチャート・スクリーナーは、株式市場などを一定期間を観察することで、出来高急増の銘柄を探しだすことができるものだ。

出来高急増の原因は何か分からない。どこかが密かに会社買収を始めようとしているのかもしれない。大手の機関投資家が注目し始めたのかもしれない。あるいは、大きなポジション整理かもしれない。どんな目的でも、誰かが市場を通して大量の株式の売買を始めたなら、その日の引け後には、エスチャート・スクリーナーにかかることになるのだ。

私がプロのディーラー時代に扱っていた商品は、主に為替と債券だった。一時期、株式の売買も行ったが、その時に直面したのが、どのようにして、売買する銘柄を選ぶか、だった。

為替や債券は、基本的に、毎日同じものを売買するので、目先の動きの中から、売りか、買いかを判断していく。もちろん、長期的な視野も持ってはいるが、長期的にはベアでも、今日は買うというのが、為替や債券のディーリングだ。株式でも、指数先物などは、同じだろう。


一方、個別銘柄では、自分の相場観と実際の売買とを一致させることができるのだ。売買に至る判断材料はいくつもあるが、ことチャートに関しては、中長期の見方と、目先のトレードとを一致させることができる。

考えと行動とに矛盾がないと、精神は安定する。このことは、長く相場を続け、繰り返し行うことで成長していくためには重要なことなのだ。

時間効率的に理想的に近いトレードは、谷越え確認を買い、山越え確認を売ることだ。とはいえ、そういった節目にある銘柄を、実際に探し出すのには、実は大変な労力を必要としていた。


エスチャートは、出来高を観察することにより、相場の「風」を感じることができる。個別銘柄では、「いつ」風が吹き始めたかが分かるのだが、スクリーナーを使えば、「どの銘柄に」風が吹き始めたかが簡単に分かるのだ。

エスチャート・スクリーナーを使えば、「面白い銘柄ない?」などと誰かに聞かなくてすむようになる。自分自身でその日のうちに「出来事」を知ることができ、人に教えることもできるのだ。



・釣り宿の親父

このところの私の仕事は、釣り宿の親父のようなものかと思っている。長年の経験や知識を活かして、空模様や潮流の状態を読み、釣客たちを絶好の釣り場に案内する。そして、釣竿を用意し、何が釣れるかや、釣り方の解説はするが、魚そのものは提供しない。むしろ、自分で釣ることの大切さと、醍醐味とを伝えたいと思っている。自立したプロ並みの釣り人になってもらいたいのだ。

釣りは誰と競争するわけでもないので、釣客にはそれぞれに自分のやり方と、釣果とを楽しんで頂きたい。私は皆さんの喜ぶ顔を見るのが楽しみだ。

私どもの釣り宿の名前は【生き残りディーリング塾】という。コストも、本当の釣り宿よりもむしろ安いので、是非お試し頂きたい。


━【生き残りディーリング塾】━


エスチャートは相場のタイミングを捉えるのに適しています。出来高急増というのは、誰かが実際に売買を行った結果なのだから、何かが起きていても不思議ではないからです。

生き残りディーリング塾は、2012年末まで2年半余り、エスチャートをつかって個人投資家の方々に対して売買助言を行ってきましたが、同じ助言でありながら、収益を上げる人と、損失に終る人とに分かれました。投資家の方々の個々の事情、助言方法との相性やタイミングによるものと思われますが、どの投資家の方々に対してでも損をさせてしまうのは当塾の本意ではありません。

やはり時間をかけてでも、投資家の方々自身の運用能力向上のお役に立つことが本筋かと思っています。エスチャート・スクリーナーは節目にある銘柄に出会えるチャンスを広げるツールです。生き残りディーリング塾ではエスチャートの使い方はもとより、投資運用のスキルアップに関して、矢口新が出来る限り協力いたします。


【サービス内容】

1)マーケット情報:相場に役立つ経済情報(矢口新のコメント、見方を含む)

2)エスチャートスクリーナー:出来高急増銘柄を探すことにより、谷や山といった相場の節目にある銘柄に出会うチャンスを得るツール。

毎日の図解対象は以下の5銘柄:
観察日数21日ブル・シグナルの最上段(最も流動性の高いもの)
観察日数21日ベア・シグナルの最上段(最も流動性の高いもの)
観察日数55日ブル・シグナルの最上段(n21と同じ場合は2段目)
観察日数55日ベア・シグナルの最上段(n21と同じ場合は2段目)
観察日数55日平均出来高5倍以上のブル・シグナルの最上段

3)SBBR(エスチャート・ブル・ベア・レシオ):
観察日数8日、3つの基準日のシグナルの総数の比率=行き過ぎを判断

4)生き残りTV:いつでもセミナー内容などをオンラインで閲覧可。

現在の配信例

・「2013年相場見通し」セミナー (1時間51分 資料付き)
・「エスチャートが可能にする山越え&谷越えトレード」セミナー (1時間52分 資料付き)
・「エスチャートによる銘柄選択と売買タイミング」セミナー(1時間26分 資料付き)

5)電子書籍「円高を止める方法、活かす方法」(矢口新、東洋経済新報社刊、1995年)の閲覧

パフォーマンス他の参照画像


【会費】

入会金:なし

1ヶ月契約:3,500円
3ヶ月契約:9,975円 (1ヶ月契約を更新する場合に比べ、5%割安)
6ヶ月契約:18,900円 (1ヶ月契約を更新する場合に比べ、10%割安)
1年契約 :35,700円 (1ヶ月契約を更新する場合に比べ、15%割安)
(全て税込み)

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:(運営:マーケットクルー投資顧問株式会社)

※無料情報もあります。

・エスチャート30銘柄
・トレードセンス養成講座

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承ります。

1ヶ月契約:3,500円、入会金もないので、まずはサイトをみて頂ければ幸いです。



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