戦時中の生活、国民学校生の絵日記で 大津で展示
戦時中に瀬田国民学校(現・大津市立瀬田小)の児童たちが書いた絵日記を集めた「戦中学級日誌」展が30日から、同市中央1丁目のギャルリーオーで始まる。授業の様子や移り変わる戦況などを子どもの目線でつづった、貴重な191枚をパネル展示している。
日誌は、同学校5年智組の女子児童たちが、当時の担任西川綾子さん(故人)の指導で、1944年4月から45年3月にわたって書いた。2007年から地元・瀬田地域の龍谷大や公民館などでは何度か公開されたが、一般のギャラリーで展示するのは初めて。
日誌では、遠足に行ったり、初めて裁縫を習ったり-と学校生活が、色鮮やかな絵とともに生き生きとつづられる一方、疎開児童の受け入れや出征する兵士の見送りなど戦時中の様子もうかがえる。
また、当時の女子児童たちが今回新たに協力して書いた「192枚目の学級日誌」も併せて展示。終戦当日の思い出や、「竹やりのけいこだけでB29をやっつけられるのか、と思っていた」など、当時は書けなかった子ども心を記している。
主催する同ギャラリーの加藤晶子さんは「子どもたちや若い親たちにぜひ見てもらいたい。戦時中の子どもたちが何を感じていたのかを知り、平和について考える機会にしてほしい」と話している。
8月4日まで。入場無料。3日午後1時から、日誌の筆者のうち内田喜代子さんら4人による「五年智組のお話し会」がある。
【 2013年07月30日 11時43分 】