榎田抹消の苦境をどう乗り切るか【拡大】
窮虎に追い打ちをかける事態が起こった。前日28日のDeNA戦(甲子園)に先発した榎田が登録を抹消された。今季巨人戦に4戦3勝を誇る“Gキラー”の離脱で、ローテ改編を迫られる最悪の展開へ発展。弱り目にたたり目となった4連敗中の和田監督は-。静寂の中で打開策を探った。
甲子園でDeNAに3連敗。当初は投手のみの練習予定だったが、ベテラン以外の野手も参加を命じた。雨のため甲子園室内で行われたトレーニングに、背番号13の姿はなかった。
別メニューで体を動かしたあとクラブハウス駐車場から出てきた榎田だったが、両手で「×(バツ)」の文字。口を開かず、申し訳なさそうに引き揚げた。昨年9月に手術を受けた左ひじには異変はない模様で、前日28日に5回6失点の内容から判断したと見られる。ローテを緊急再編。31日の中日第2戦に3年目の岩本を抜てきし、岩田を8月4日の巨人3戦目(東京D)に回すことで乗り切る構えだ。
防御率2・58の貴重な先発左腕を外す苦しい台所事情に、貧打も深刻。陥った窮状は閉ざされた空間が物語る。室内練習が続いていた午後2時20分だった。
「練習に集中したい選手もいるんで、出て行っていただけますか…」
球団広報が突如、報道陣に退出を促した。通気のために上げていたシャッターも降ろした。和田監督就任2年目の初のカーテン。異例の“非公開態勢”が敷かれた。