名古屋グランパスの田中マルクス闘莉王(32)が上位進出の条件に「2割増し」を掲げた。7月は3勝1敗と好成績を収めてきたが、内容は全くダメと自己評価。「それぞれがあと20%は仕事をしないと」と語った。
内容で勝ち、結果で勝つ。それでこそグランパス。闘将が心中のモヤモヤを吐露した。「勝てばOK? そんなワケないでしょ。鳥栖戦(13日)は悪い試合だったし、大分戦にも納得していない。全然ウチらしいサッカーができていない」
鹿島戦(31日・豊田ス)に向けた練習では、いつも以上に激しい口調でチームメートに指示。「攻守の切り替えが遅いぞ。そこが一番大事。いつもやられているだろ」「簡単にボールを取られるな」。容赦ない怒声が響いた。
闘莉王は「このところジョシュア(ケネディ)は頑張ってくれているし、周りも応えないと。それぞれがあと20%は仕事をしないといけない」と強調。個々が貢献度を2割アップさせることが必要と語った。
チームメートにレベルアップを求める以上、自らにも厳しいノルマを課す。それが「完封」。「点を取るのも大事だけど、今のウチはゼロに抑えることがもっと大事」。最近の公式戦では13試合連続で失点している。完封からは4月13日の新潟戦(2−0)以来遠ざかっている。
守りの要として「0」にこだわる闘莉王。2割増しのパフォーマンスで難敵・鹿島を退ける。 (木村尚公)
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