北越急行:絶好調に影 2年切った北陸新幹線延伸、ドル箱「はくたか」廃止必至 沿線自治体、薄い危機感 /新潟
毎日新聞 2013年07月29日 地方版
光があるとすれば、普通列車の利用も伸びている点だ。12年度の1日平均利用客は3080人と、開業時の想定(2924人)をわずかながら上回った。同社は、十日町市内を中心に行われる大地の芸術祭、09年度から導入された高校の全県一区制が呼び水となったが、通勤通学列車のダイヤの見直しも奏功したとみる。
「はくたか」の穴を埋めるまでには及ばないまでも、沿線自治体や住民に今後「マイレール」の意識が高まるかが、経営安定のカギになりそうだ。
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■ことば
◇ほくほく線
六日町(南魚沼市)−犀潟(上越市)間の59・5キロ。当初は国鉄新線として1968年8月に着工したが、国鉄経営再建促進特別措置法により、80年に工事が中断した。しかし、豪雪地帯の魚沼、頸城地域の生活基盤を維持するうえで重要な路線だとして84年8月、県と関係17市町村(当時)、民間企業など13団体が出資して第三セクター「北越急行株式会社」を設立。85年3月に工事を再開、97年3月22日に開業した。