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政治
【主張】呉氏の入国拒否 韓国は納得のいく説明を
韓国出身の評論家で日本国籍をもつ呉善花・拓殖大教授が明確な理由を告げられず、韓国への入国を拒否された。
呉氏は歴史問題などをめぐって、韓国に厳しい評論活動で知られる。入国拒否の理由について、韓国当局に納得のいく説明を求めたい。
呉氏によると、ソウルで行われる親族の結婚式に出席するため、27日、韓国・仁川空港に着いたところ、パスポートの詳細な確認を受け、入管職員に「入国は許可できない」と言われた。理由を尋ねても「上からの命令」などと答えるだけだったという。
しかも、夕刻の日本行きの便まで待機させられ、その機内で呉氏が着席するまで職員がついてきたという。理解に苦しむ対応だ。
韓国に批判的な呉氏の言論活動が入国拒否の理由だったとすれば、由々しき問題である。
韓国は中国や北朝鮮と違い、自由な言論を尊重しなければならない民主国家だ。どんな批判でも、それがテロなど危険な行為を伴うものでない限り、許容し、入国を認めるべきではないか。
本紙の取材に、入管当局は「プライバシーに関することで回答できない」と語ったが、説明として不十分だ。菅義偉官房長官は「思想信条を理由に入国を拒否されたのであれば、日本国民に対する極めて残念な措置だ」「事実関係を把握した後、適切に対応する」と述べた。当然である。
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