イタリア・スペイン国債利回り上昇、週内の入札控え
[ロンドン 29日 ロイター] - 29日のユーロ圏金融・債券市場は、週内の入札を控えてイタリア、スペインの国債利回りが上昇した。
イタリアは30日、最大67億5000万ユーロ(90億ドル)の2018、2024年償還債の入札を行う。スペインも8月1日、20億─30億ユーロの2016、2018年償還債入札を実施する。
イタリア10年債利回りは6ベーシスポイント(bp)上昇して4.46%。スペイン10年債利回りも4.65%に上がった。
入札での調達予定額は、いずれの国も今年の平均を10億─20億ユーロ下回るため、入札前の債券売り圧力も小さめだ。ただ市場関係者によると、この日は商いが薄く、利回りの上昇が増幅されたという。
国内投資家の下支えや、欧州中央銀行(ECB)の債券買い入れ方針が引き続き、イタリア、スペイン国債の追い風だ。また今週は大型償還を控え、順調な入札が予想されている。
コメルツ銀行の金利ストラテジスト、マイケル・ライスター氏は「投資家への資金償還は、イタリア、スペイン国債入札を共に下支えするだろう」とみる。
このことが背景となって、イタリア政府がこの日実施した6カ月物国債の入札は、利回りが5月以来の低水準に低下した。
ドイツ連邦債先物は1ティック安の142.47。欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)、米連邦準備理事会(FRB)の政策決定会合や、米雇用統計の発表を週内に控え、まとまった規模の投資に消極的な姿勢が目立つ。
コメルツ銀行のライスター氏は、各中銀の会合に向けて市場はかなりニュートラルな姿勢をとっており、連邦債先物は142─143のレンジで取引されるとの見方を示した。
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