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【記録的豪雨】 湿った空気、流入が継続  気象庁「命守る行動を」


 島根、山口両県を襲った豪雨は、日本付近にある気圧の谷に向かって、海上の暖かく湿った空気が流れ込み続けたのが一因とみられる。気象庁は「予想を超える大雨となった」と説明。8月30日の運用開始後なら「特別警報」に相当するとし、「直ちに命を守る行動を」と呼び掛けた。

 気象庁によると、上空の偏西風が南に蛇行し、周囲の流れから切り離された「 寒冷渦 (かんれいうず) 」が日本付近に停滞。寒冷渦の周囲を巡るように、南海上にある太平洋高気圧の縁をたどる湿った空気が中国地方に流入を続け、大気の状態が不安定になった。

 暖かく湿った空気は地形などの影響で上昇し、同じ場所で積乱雲が発達し続けた。

 両県の一部では28日午前、地中の水分量を示す「土壌雨量指数」や3時間雨量の解析値が「50年に1度」の状況に到達。気象庁は昼前、警報の基準をはるかに超えるとして、短文で「これまでに経験したことのないような大雨」と伝える情報の発表に踏み切った。

 さらに、担当者が記者会見し、重大な災害の危険性が高まった場合に8月30日から発表する「特別警報」に相当すると説明した。

 短文で警戒を呼び掛ける情報は昨年6月末に運用がスタートし、昨年7月の九州北部豪雨、同8月の鹿児島県奄美地方の大雨に続き3例目。

 島根県津和野町と山口県萩市では28日夕までの24時間雨量が350ミリを超え、それぞれの地点で7月の月間雨量の平年値を上回った。こうした局地的な豪雨の予想は難しく、気象庁はなぜ両県付近に雨域が停滞し続けたのか詳しく解析するとしている。

(共同通信)

2013/07/29 14:14

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