2009年11月13日

<増田・松澤法律事務所 松澤建司先生>

photo_matsuzawa松澤建司先生にインタビューをさせて頂きました。

Q1.弁護士になろうと思ったきっかけを教えてください。
A1.大学で法学部に進学し、将来の仕事、職業について考えたときに、勉強している法律を実際に生かすことができ、かつ自分のペースで働くことができる弁護士になろうと思いました。



Q2.弁護士になって特に印象に残っている案件(事件)を教えてください。
A2.
1.まだ、弁護士になって間もない頃、中小企業でしたが会社の「特別清算」手続きを担当しました。破産法を勉強していましたが、特別清算人に就任して債権者への説明・会社財産の処分・従業員との協議等を一人で走り回り、わからないことばかりで悩みながら手続きを終了させた案件で印象に残っています。

2.(一つの事件ではないのですが)親子、兄弟間で遺産分割、会社の経営権をめぐる訴訟を繰り返し、最後は親から引き継いだ会社・兄弟のうちの会社代表者も破産し、全てを失ってしまった事件です。骨肉の争いのすさまじさを実感しました。


Q3.弁護士のお仕事で嬉しかったことは何ですか。

A3.依頼された事件が、依頼者の納得する形で解決し、依頼者が喜んでくれたことです。(難しいと思っていた主張を裁判所が認めてくれたときはやはり嬉しいですね)


Q4.弁護士としてお仕事をする上での信条・ポリシーを教えてください。

A4.依頼された一つ一つの事件を誠実に処理することです。
また、法律問題に困って相談に来ている依頼者に安心を与えるようにすることも大事にしています。


Q5.ご依頼者様に対して、特に気をつけていることは何ですか。
A5.依頼者の方と信頼関係を築くことができるように、できる限り丁寧に話を聞き説明し協議をすることです。


Q6.弁護士として関心のある分野は何ですか。

A6.いわゆる町弁で一般民事を中心にさまざまな事件を扱っているので、扱っている事件が関心のある分野になるのですが、現在は交通事故、とくに人身傷害補償保険との関係です。


Q7.今後の弁護士業界の動向はどうなるとお考えでしょうか。
A7.司法試験の合格者が増え、特に弁護士の数が東京・大阪等の大都市で増えて競争が激しくなると思います。一般市民の方々にとってプラスの面もありますが、弁護士の質の低下等によるマイナス面も出てくるのではないか心配もあります。弁護士としての個性を出したり、仕事をきちんとやって依頼者に答えていくことがこれからますます重要になってくると感じます。


Q8.先生の今後のビジョンを教えてください。

A8.「縁」があって依頼を受け、担当することになった案件に、ひとつひとつ誠実に取り組んでいくだけです。
案件によっては、依頼者・依頼を受ける弁護士双方にとってメリットのあるような共同受任の方法をこれからも実践していきたいと思います。


Q9.ページを見ている方々に対してメッセージをお願いします。
A9.弁護士に依頼するときには、相談する弁護士と十分に話をして、信頼できる人に決めることが大切だと思います。いろいろな考えをもった弁護士がいるので、相性の良い弁護士を見つけるのが良いと思います。


Q10.ページを見ている法曹界を目指している方へメッセージをお願いします。

A10.社会正義の実現、弱者保護といった強い志を持って弁護士になったわけではありませんが、20年やってきて「やりがいのある仕事」であると思います。司法試験制度が変わって不安なこともあるかと思いますが、がんばってください。


<取材法学部生からのコメント>
松澤先生のお話で一番印象に残っているのは、先生が担当された特別清算に関するお話です。弁護士として事業の破産・清算処理に立ち会わなければいけないのですが、その際に会社の借金の個人保証をしている社長の姿を見届けなければいけないという話を聞いて、私の両親も中小企業を経営しており、いつそのような事態になるかも知れないという危機感や、それに立ち会わなければいけないという弁護士の仕事のつらい一面を知ることができました。

早稲田大学法学部4年 本多篤史




bengoshiretsuden at 12:30│Comments(0)TrackBack(0)

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