「どこに消えたのか アメリカンドリーム」というその記事、勿論アメリカの事を言っている。
しかし日本にとっても他人事でない内容を含んでいる。その中でも教育の問題は深刻だ。
幸い阿修羅さんがその記事をアップされているので、それを引用させていただき何が気になるのか考えたい。
阿修羅さんの記事
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/382.html
<以下引用>
『ニューズウィーク日本版』2013年7月30日号 P.44~47
「どこに消えたかアメリカンドリーム」
社会:均等な機会と個人の努力によつて成功できるはずのアメリカで所得格差が固定化している理由は
ニーアル・ファーガソン(ハーバード大学歴史学部教授)
・・・中略(大幅に)・・・
それは教育の弱体化だ。生徒1人当たりへの支出額が実質的に3倍になつているにもかかわらず、アメリカの中等教育は弱体化している。
シンクタンクの外交問題評議会によれば、17~24歳の国民の4分の3が、身体的条件を満たしていない、犯罪歴がある、あるいは教育レベルが不十分という理由で軍の入隊資格を満たしていない。国際比較では現在、15歳の数学力でアメリカは真ん中あたりだし、OECD(経済協力開発機構)による国際学習到達度調査(PISA)の最近の結果も惨憺たるものだ。
実力主義社会はどこへ
だが真の問題は、裕福な子供と貧しい子供の格差だ。
アメリカでは4~5歳の時点で既に、最貧困層の家庭に育った子は、最富裕層の家庭の子に比べて学力に21.6カ月の遅れがある(カナダの場合は1.・6カ月)。
日常生活に必要な読み書きができない15歳の割合は、カナダの10.3%に対しアメリカは17.6%。社会的な階級が最も高いグループの家庭の子は、最下層グループの家庭の子に比べて大学進学率が2倍だ。
・・・以下略・・・
<引用此処まで>
大幅に省略しましたので、全文は上掲リンク先参照ください。
日常生活に必要な読み書きができない15歳が17,6%、衝撃的な数字である。
こんなモノを見て韓国の状況を思い出した。
韓国の親日派ブロガー、シンシアリー氏のブログにこんなのが有る。
韓国の文盲率は?
http://ameblo.jp/sincerelee/entry-11440561095.html
此処で実質文盲率なる考え方で見ているが、そのデータは凄いものが有る。
<以下引用>
この実質文盲率の結果は、意外なものでした。
韓国教育開発院が発刊した'2004年韓国教育人的資源指標'を見ると、
・町内会公告文を見て「町内会が誰の家で開かれるのか」が把握できる水準の、生活情報文書解読に脆弱な人(1段階)が全体の38%
・(自身がまだ知らないでいる)新しい職業や技術に必要な情報を本を通じて理解できない人(2段階)も全体国民の37.8%にも及ぶ
・大学を卒業した高学歴者の文書読解能力も、調査対象となる経済協力開発機構(OECD) 22ヶ国の中で最下位であった、と・・
<引用終り>
アメリカが酷いなあとか、韓国ってそんなんだったんだ・・・こう思うのはその通りだが・・・
どっこい、日本だってそんな見方で見ると識字率100%だなどと安閑とはしておられない。
私の家人は永年教師だった、長女は今中学校の教師をしている。
毎日子どもたちを見ていて、特に落ちこぼれ、お客さんと言われる子どもたちの問題が深刻であることをよく聞いている。
日本だって上掲のアメリカの基準で見たら識字率100%だなどと言えない。
韓国式でもあそこまで酷くは無いとおもうが、では100%問題ないかと言えば決してそうでは無い。
そしてもっと厄介な事、それは社会が高度化してきた現在、こんな文書読解能力のない人が社会に出てもやれる仕事が無いのだ。
そんな事で以前八目山人さんからいただいたコメントを思い出した。
こんな内容だった。
>Commented by 八目山人 さん
私が小学生の頃の話です。
遠い親戚に智恵遅れの男の人と、聾唖者の女の人がいました。
男の人は馬の世話を任されていて、いつも馬は肥えていて毛艶が良かった。
女の人は田植えの時、私の家に手伝いに来て、健常者に負けない勢いで苗を植えていた。
二人とも40代で亡くなった。
昔はどこも百姓だったので何も問題がなかった。
詳細は以下エントリー参照ください
http://tansoku159.iza.ne.jp/blog/entry/2584353/
この八目山人さんが仰っている事は正にその通り、昔は知恵おくれの人でもやれる仕事が有り、真面目にやっていればそれで良かった。
だが今は違う。
昔と比べ何倍も何倍も努力せねばいけない時代、それがこの競争社会である。
競争相手は向上心にあふれた発展途上国、そんな事を意識しないといけない時代なのだ。
考えさせられる話である。
by kazk
日本の識字率は本当に100%…