◇DeNA10−0阪神
阪神−DeNA阪神打線を完封し、お立ち台でガッツポーズを決める三嶋。帽子の裏には『忍』の文字が書かれていた(田中太一撮影)=甲子園球場で
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DeNAのルーキー三嶋がプロ初完封で4勝目。5安打9奪三振で三塁を踏ませず、3連勝に導いた。打線はブランコが3回の31号2ランなどで6打点を挙げるなど10得点した。阪神はいいところなく今季初の同一カード3連敗。
ボコボコに殴られたあげく、一発もお返しできなかった。最後の打者・マートンが併殺打に倒れると、甲子園に失望のため息と怒りのやじが交差した。今季14度目の完封負けでDeNAに3連敗。甲子園での同カード3連敗は、暗黒時代といわれた2000年5月2日〜4日に喫して以来13年ぶりだ。
「本当にわれわれからしたら、屈辱以外の何ものでもない。超満員の中でやらせてもらって、途中で席を立たせるゲーム展開になって申し訳ない」。和田監督は怒りをこらえながらファンに対して謝罪したが、戦いの中でベンチの動きは見えてこなかった。
立ち上がりから失点を重ねて復調の気配が見えなかった榎田を交代するでもなく、5イニング6失点で降板。結果的に先発を引っ張ったことで、首位・巨人に食らいつくために絶対に落とせない試合の大勢が決してしまった。
打線も初回1死一、二塁のチャンスにマートン、新井貴が凡退して先制のチャンスを逃すと、三嶋に対して無抵抗のまま、スコアボードに「ゼロ」を並べていくだけだった。
これで巨人とのゲーム差は今季最多タイの5・5まで広がった。「私だけでなく、コーチも選手も含めて、この3連戦をどう思って、どう生かしていくか。0−10でもあれだけ声援してくれる。それに、これからどう応えていくか」と指揮官。当初、29日の練習は先発投手のみだったが、急きょ野手も加わることに変更された。30日から中日、巨人と続く6連戦。阪神が正念場を迎えた。 (中谷秀樹)
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