◇巨人1−0中日
中日が巨人に零封負けし、同一カード3連敗。先発山井は8イニング1失点と粘ったが、打線は単打3本で三塁を踏めなかった。巨人は4回にボウカーの犠飛で先制。先発菅野が7イニング2安打無失点と好投し、9勝目を挙げた。巨人の貯金は今季最多の21。
巨人の先発・菅野が守道竜を手玉に取った。球を低めに集め続けて、7イニングを2安打無失点。8回の打席で2ボールから代打・高橋由を送られ、プロ初完封こそ次にお預けとなったが、チームトップの9勝目を手に入れた。
「先に点を与えないことだけを考えて、マウンドに登りました」。交代にも「後ろには頼れる先輩がいる。任せようと切り替えました」と納得の表情。「チーム全体で勝った」と、7月9日のヤクルト戦(山形)以来となる白星をかみしめた。
ナゴヤドームは初見参。不慣れなマウンドへの違和感を覚えても不思議ではなかったが、菅野は高くて硬い特徴を登板前にチェック。序盤には自分に合うと確信し、上から目線で竜を見下ろしていた。3、4、5回と走者を出したが、動じない。慌てず次の打者と勝負。3イニングとも併殺打に抑え、安定感抜群の投球をみせつけた。右腕は「思った通りになった」と、してやったりの表情だ。
チームの貯金は今季最多の21。殊勲の右腕に原監督も「見ていて安心感があったね」と合格点を与えた。しかし菅野は「一つ一つ、勝利を積み重ねていければ」。目標は初完封、新人王、そして何よりも優勝。達成するため、着実に前に進んでいく。 (川越亮太)
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