山口5人殺害:石村さんを玄関付近で襲撃か 頭部強く殴打
毎日新聞 2013年07月29日 02時30分(最終更新 07月29日 05時39分)
山口県周南市の5人連続殺害・放火事件で、殺害された石村文人さん(80)が玄関で倒れていたことが、捜査関係者への取材で分かった。石村さんの死因は頭部を複数回強く殴打されたことによる脳挫傷などで、ほぼ即死とみられており、山口県警は、殺人、非現住建造物等放火容疑で逮捕した保見光成容疑者(63)が石村さんを玄関かその近くで襲撃した可能性が高いとみて調べている。
県警によると、保見容疑者は石村さんを含む5人の殺害について「私がやりました」と認めている。
県警によると、石村さんの死亡推定時刻は21日午後9時ごろから22日未明にかけて。頭部の他にも骨折などの外傷があった。頭部の傷の形状から、表面が丸い棒状のもので殴打された可能性が高いとみられる。
石村さんは妻と2人暮らしだったが、妻は病院に入院中だった。県警周南署員が22日正午ごろ、自宅で倒れているのを見つけた。室内に争ったり、荒らされたりしたような跡はなかったという。
事件は21日午後9時ごろ、貞森誠さん(71)方と、北東に約60メートル離れた山本ミヤ子さん(79)方の火災で発覚。焼け跡から貞森さんと妻喜代子さん(72)、山本さんが遺体で見つかった。石村さんと河村聡子さん(73)は22日に遺体で見つかった。5人とも頭部を複数回強く殴打されていた。【柴山雄太、蒲原明佳】
◇容疑者の飼い犬、逮捕の日に死ぬ
保見容疑者が自宅で飼っていた犬が、保見容疑者が逮捕された26日、引き取り先で死んでいたことが分かった。
雄のゴールデンレトリバー(推定7〜8歳)で、引き取った動物愛護団体によると心臓発作が原因という。