EMだんご53万個、EM活性液320トンを全国一斉に投入 〜第1回「EMで海・河川の浄化」環境イベントに36都道府県、 15,000人が参加〜 |
2010年7月19日(海の日)、「EMで海・河川の浄化」作戦のイベントが全国各地で開催された。これは、全国各地の汚れた河川・湖沼・海などに、EMだんごやEM活性液を一斉に投入する実践行動。環境改善のためのイベントとしては会場数、行動規模ともに日本最大級のイベントとなった。きっかけは、昨年9月19日(祝)に愛知県と三重県で行われた「第1回伊勢湾・三河湾一斉浄化作戦」(U-net通信58号P.3参照)で、これを全国に拡げようというもの。今年は、36都道府県・約15,000人が参加し、EMだんご53万個、EM活性液320トンが、U-ネットの各都道府県運営委員や世話人などが中心となって投入された。来年以降も更に規模を拡大して開催される予定。
今年は国連が定める国際年「国際生物多様性年」でもあり、今回のイベントは、今年10月に名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)のパートナーシップ事業として認可され、活動の内容も大きなパネルで展示されて大きな反響を呼んでいる。
名古屋市の宮の渡しでEMだんごを投げる参加ボランティア
各地で国会議員や市長等がイベントに参加
大阪の道頓堀川では、平松大阪市長も駆けつけ、賑やかにEMだんごの投入やゴミ拾いなどが行われた。また、名古屋では、熱田神宮近くの宮の渡し(堀川)で、牧衆議院環境委員長や河村名古屋市長も参加し、EM だんごやEM 活性液を投入、太鼓演奏など炎天下のなか、盛大なイベントを行った。他にも行政が多数参加しており、市民ボランティア主体のイベントに行政の首長や職員も参加する、という新しい流れが出来つつある。
EM活性液やEMだんごが投入された海・河川・湖沼等
(都道府県名 団体数人数 / 参加人数 / ●EMだんご投入個数 / ■EM活性液投入量)
北海道 1団体/ 30人/ ●500個/ ■1t
天塩川支流鏡沼
青森 4団体/ 17人/ ●300個/ ■4t
沖館川、田名部川、野辺地川、盛田川、三保川
岩手 10団体/ 218人/ ●5,570個/ ■6.2t
和賀川、黒沢川、千厩川、砂鉄川、高松の池、
広瀬川、原敬記念館の池、人首川、伊出川、山口川
宮城 10団体/ 145人/ ●4,100個/ ■1.9t
伊豆沼、照越川、荒川、板倉堰、志津川湾、
石橋排水路、天沼、貞山堀
山形 11団体/ 355人/ ●7,850個/ ■3.2t
野田沼、上山市民公園の池、上山城の池、
米沢市上杉記念館庭の池、八幡川、中丸池
福島 10団体/ 165人/ ●2,000個/ ■8.5t
いわき市林業研修センター、南川、亀田川、
安達太良川
新潟 4団体/ 70人/ ●12,000個/ ■0.6t
旧新発田川、三面川河口前、ふなだまり
長野 1団体/ 30人/ ●300個/ ■0.6t
木崎湖流出口農具川
茨城 9団体/ 283人/ ●7,880個/ ■45.3t
涸沼広浦漁港内外、鉾田川、巴川、長茂川、
霞ヶ浦、相野谷川、石岡東の辻水源、石岡上谷原池、
干潟川、菱木川、七瀬川
群馬 1団体/ 35人/ ●200個/ ■0.2t
烏川公園池、中島川
栃木 5団体/ 113人/ ●4,000個/ ■1.7t
矢場川、佐野市こどもの国の池、百目鬼川
埼玉 5団体/ 100人/ ●2,000個/ ■2t
さくら川、上戸田川、菖蒲川
東京 5団体/ 3,000人/ ●16,000個/ ■40t
牛込濠、日本橋川
千葉 1団体/ 105人/ ●12,000個/ ■5.4t
汐入川、宇田川、どんどん川
神奈川 1団体/ 10人/ ■1.1t
葛川、梅沢川、田代川、打越川
山梨 9団体/ 316人/ ●16,800個/ ■2.6t
大月市駒宮地区河川、明見湖、堰堤川、平等川、
武田神社堀、釜無川、常葉川
静岡 5団体/ 163人/ ●10,000個/ ■3.4t
浜名川、小俣川、広岡川、野守の池
愛知 61団体/ 163人/ ●36,050個/ ■100.8t
矢作川、名古屋市堀川、山崎川、新川、武豊町堀川、
阿久比川、豊川、稗田川、鹿乗川、長田川、
明石公園の川、薬師川、境川、逢妻川、黄柳川、
二の沢川、砂川、豊橋市なまず池、梅田川、三河湖、
足助川、間瀬口川、吹戸川、鳥羽川、早川、
愛知こどもの国、ホテル銀波荘、掘割水路、佐奈川、
安藤川在家支線、加木屋大池、常滑苅屋海岸、
桧原池、前山川、日長川、山王川、内海川、百々川、
福住川、草木川、十ヶ川、矢勝川、神戸川、笠松川、
新江川、切山池、蟹川、片名川、師崎の池、篠島、
椎池、植田川
岐阜 2団体/ 320人/ ■0.4t
揖斐川
三重 68団体/ 2,171人/ ●139,220個/ ■16.4t
津市贄崎海岸、岩田川支流堀川、岩田川上流長池、
岩田川、高田本山専修寺の池、
津カントリー倶楽部最終池、白子漁港、白江野用水、
新川、中の川、伊奈富神社水路、
合川市民センター水路、稲生サーキット山田池、
阿瀬知川、十四川、米洗川、四日市ドーム東側、
ローモンドCC ゴルフ場内、海蔵川支流堀川、市田川、
矢口湾、中川、北川、宮川、熊野大泊地区船着場、
磯崎湾、相賀源八川
京都 3団体/ 25人/ ●1,500個/ ■1.5t
どんぶち川、離れ湖
奈良 7団体/ 40人/ ●2,950個/ ■2t
布留川、菰川
大阪 10団体/ 517人/ ●50,030個/ ■8.8t
淀川、長瀬川、恩智川、第二寝屋川、神崎川、
石津川、道頓堀川、天の川、新安居川、矢の川、大川
兵庫 1団体/ 50人/ ●1,500個/ ■0.06t
生田神社
島根 13団体/ 905人/ ●18,880個/ ■1.2t
高津川、船川、神戸川、赤川、高浜川、灘分、
新内藤川、宍道湖、すわ川、江の川、川本東大橋、
川本大橋付近、田原大橋付近、三瓶川
広島 3団体/ 63人/ ●1,500個/ ■1t
呉市安浦町駅前水路
山口 1団体/ 1人/ ■4t
周防大島町橘下水処理施設
香川 10団体/ 400人/ ●20,000個
久米池
愛媛 5団体/ 508人/ ●15,500個/ ■7.3t
弓削島、佐島、生名島、岩城島、山田川、
有津屋川、川付川、黒瀬川
高知 3団体/ 30人/ ●1,300個
江ノ口川、旭川
福岡 17団体/ 447人/ ●3,800個/ ■9.2t
堀川、黒川、曲川、新川、垣生池、小野堤、
手鎌野間川へ向かう排水路、
諏訪川、堂面川、大牟田川、隅川、矢部川、富安川
佐賀 1団体/ 41人/ ●3,000個
横田堤、北鹿島小学校付近のクリーク、西塩屋付近堤
熊本 1団体/ 2人/ ■0.1t
浦和小学校近くの池、
島子小学校の子供たちが浄化した港
宮崎 1団体/ 50人/ ●3,000個/ ■0.2t
川内川の支流
長崎 12団体/ 1,655人/ ●76,000個/ ■22t
諫早公園池、本明川、西大川、茂木海岸、茂木漁港、
相の浦漁港、八郎川、大村公園、
雲仙市内8町の河川、
南島原市6町の河川対馬市内全域の河
鹿児島 16団体/ 950人/ ●41,090個/ ■10.2t
検校川、塩入川、前の郷・後郷川、湯の尾の滝、
熊野神社池、樋脇川、広瀬川、五反田川、高牧の池、
枕崎市近辺の海、伊作川、徳之島の海、甲突川、
川内川、野の木川
沖縄 7団体/ 101人/ ●8,030個/ ■7t
泡瀬第1雨水幹線、泡瀬第3雨水、比謝川、
普天間川、安里川、平敷屋河川
青森県 沖館川
群馬県 中島川
三重県 四日市ドームの海岸
京都府 どんぶち川
大阪府 天の川
島根県 穴道湖付近河川
福岡県
岩手県 千厩川
茨城県 東の辻池
三重県 津市贄崎海岸
大阪府 道頓堀川
奈良県 菰川
愛媛県 川付川
新たな展開を模索する琵琶湖南部の水質浄化活動 〜滋賀県愛知ライオンズクラブがEM技術を活用した環境改善に着手〜 |
琵琶湖は、日本最大の淡水湖で近畿圏の飲料・産業用水の供給基地として、また、滋賀県の重要な観光資源、漁場として利用されている。こうした重要な役割を担いながら赤潮の発生など水質の悪化進み、その改善が長年の課題となっている。
EM技術活用による水質改善活動については、琵琶湖西部地区を中心に地道な活動(U?ネット通信2008年11月号「琵琶湖の浄化は家庭の排水から」参照)が進められている。今回は、琵琶湖南部地区における取り組みを紹介する。
菖蒲(あやめ)浜・漁港の浄化
野洲市菖蒲浜では、京都EM love(吉彌信子代表、U−ネット近畿東部地区世話人)が、同市漁協の依頼を受け、平成18年6月から漁港を中心にEMによる水質浄化活動を開始している。同浄化活動は、19年までは一次培養装置1基、二次培養1トンタンク13基を使用し毎年3月〜10月の8ヶ月、毎月約5トンの活性液を漁港と隣接河川の河口に投入。
あいあい橋:EM団子を投げ入れる
富士見台小の子供たち
新三崎橋付近の日本橋川、
水質改善が進み魚群が見られる
平成19年後半からは活性液の投入場所を菖蒲浜に変更し、更に20年からはEM団子を漁港倉庫の片隅で製造し、菖蒲浜の海岸沿いに投入している(同代表談)。
関係先との調整や漁協の意向などで作業を中断することがあり、EMによる浄化活動は試行過程にある。また、京都からのボランティア活動のため、作業員の継続的な確保が難しい(同)という。琵琶湖南部の水質浄化を確実なものとするため、漁協や地元民を主体とした浄化活動体制の早期確立が期待されている。
愛知(えち)ライオンズクラブがEMの勉強会
滋賀県の愛知ライオンズクラブ(上田会長)は、同国際クラブ本部から年間優秀クラブ賞を受賞するなど活発なボランティア活動を展開しており、本年からは本格的な環境改善活動に取り組む。同クラブでは、環境部会(廣瀬寿美雄部会長)の提案で、EM技術による環境改善に実績のある小川敦司(U−ネット三重県世話人)、泉崎富子(Uーネット石川県世話人)の両氏を招き、EM技術による環境改善の方法や事例の研究をこの8月に実施した。
愛知ライオンズクラブ定例会でEM技術を説明。
廣瀬さん(左)と泉崎さん(右)
三重県での実践事例を勉強する同会員たち
秋口からは、近隣の学校向けにEM環境教育支援、学校プール清掃でのEM活用支援等々を実践する(廣瀬氏談)という。