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国史跡指定へ申請 珍しい構造の山岳寺院跡「流廃寺跡」
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遺跡の中心部で県史跡に指定されている「流の廃堂跡」=棚倉町
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棚倉町教委は26日までに、流(ながれ)廃寺跡(同町流)の国史跡指定を目指し、県を通じて文化庁に意見具申書を提出した。受理されれば、国の文化審議会の審査を経て官報で告示され、正式指定される見通しという。
町教委によると、指定を目指すのは遺跡の中心部で県指定史跡の「流の廃堂跡」を中心とする範囲で、広さは約12ヘクタール。遺跡保存のため、町教委は2003(平成15)年度から国史跡の指定に向けて準備を進めてきた。
流廃寺跡は平安時代の山岳寺院跡。中心部から南西側にある5号平場の建物は柱間が非常に広く、床全面に土を築いて礎石を覆うという、山岳寺院の建物として全国的にも珍しい構造となっている。同遺跡からは、県重要文化財の「流廃寺跡金銀象嵌(ぞうがん)鉄剣」も出土している。
指定されれば、東白川郡内では初の国指定史跡。同町教委は棚倉城跡の指定も目指して調査中で、湯座一平町長は「観光資源として生かしつつ、町の財産を大切にするという気持ちを高めてもらうきっかけとなれば」と期待している。
(2013年7月27日 福島民友トピックス)
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