名古屋グランパスのDF増川隆洋(33)が27日、次節鹿島戦(31日・豊田ス)でのFW大迫勇也(23)封じを宣言した。大迫は25日の東アジア杯・豪州戦で日本を勝利に導く2得点を挙げた。ザックジャパンの新星に台頭してきた相手エースを抑えることが、勝利への条件だ。
連勝中のグランパスの前にノッている男が立ちはだかる。鹿島戦を前に、増川がこう語った。「今の大迫は『持っている』からね」。本田圭佑(CSKAモスクワ)、斎藤佑樹(日本ハム)ら限られたスター選手が用いてきた言葉を引用し、大迫への警戒感を示した。
今の大迫は好調だ。東アジア杯・豪州戦では後半10分にGKとの1対1を冷静に制してまず1点。同点に追いつかれた直後には豪快なミドルを突き刺した。新戦力発掘を目的とした大会で、大アピールに成功している。
増川は「もともとFWとして何でもできる選手。前でボールを収めて起点になることもできるし、スペースを突くのもうまい。シュートもある」と評する。この大迫に暴れられては次戦の勝機はない。「そこ(大迫)は鹿島の強み。大事な部分になる」と語った。
鹿島戦は仕切り直しの一戦。前半17試合を終えて6勝8敗3分けの12位で、6つの白星はすべて11位以下の下位チームから奪った。逆に10位以上の相手には2分け8敗。極端な“強豪アレルギー”だ。増川は「7月は勝っている(3勝1敗)けど、相手は下位ばかり。上に勝たないと」。6位鹿島をたたけば、流れを変えることができる。
「折り返しを過ぎて最初の鹿島。ここが肝心」と増川。大迫封じで、今季初の3連勝を狙う。 (木村尚公)
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