森重は6試合ぶり完封での初優勝に照準を絞った。「完封したい。ゼロの試合が1試合もないので」。日本代表は最近5試合で計14失点(1試合平均2・8失点)と守備が崩壊中。今大会も2試合で5失点。最終テストで満点回答を目指す。
今大会の韓国FW3人の平均身長は約191センチ。ザック監督も「当然(空中戦を)突いてくる。対抗するプレーを試みる」。練習後は栗原と森重を呼び止めてアドバイスを送った。途中出場が予想される196センチの金信旭とはACLで対戦済み。森重は「イメージはある。はね返す力が必要になる」と意気込んだ。
戦術練習では先発した中国戦の左CBではなく右CBに入った。ボールを持ち上がってラストパスを通す。パス能力テストも実施された。「自分の持ち味を出せってことだと思う」。中国戦では前半4分に失点したため、「流れを取り戻すため」と得意の攻撃は封印して守備に専念した。今季からFC東京で主将を務め、ピッチ全体を見渡す目を養っていた。
最終戦となる蚕室の五輪スタジアムは、日本にとって歴史的な地だ。1997年11月1日のW杯最終予選・韓国戦で名波のゴールなどで初のW杯出場への道を切り開いた。森重は「(今大会の手応えは)明日、終わってから決めたい」。長身FWを擁する韓国FWを完封し、最終テストをクリアする。(占部哲也)
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