日本−韓国 後半、ゴールを決める大儀見(右端)(左)韓国に敗れて大会3連覇を逃し、肩を落とす宮間(中央)ら日本イレブン=蚕室五輪スタジアムで(共同)
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◇東アジア杯 韓国2−1日本
サッカー女子のなでしこジャパンは27日、ソウルの蚕室五輪スタジアムで行われた東アジア・カップ最終戦で韓国に1−2で敗れ、大会3連覇を逃した。2点を追う後半にFW大儀見優季(26)がゴールを決めたが反撃も及ばなかった。優勝は最終戦で中国を1−0で下した北朝鮮で、なでしこは2位に終わった。
大会初制覇を狙う男子の日本代表は韓国北部の坡州で、最終戦の韓国戦(28日午後8時開始)に向けて最終調整。DF森重真人(26)を第1戦の中国戦(21日)の左センターバック(CB)から右CBに配置転換し、攻撃力を含めた最終テストを行った。
「もう…。ホント、ダメですね」。宮間は泣いていた。これまで24戦14勝8分け2敗だった韓国に5年ぶり敗戦の屈辱。アジア勢に負けるのは2010年のアジア・カップ、オーストラリア戦以来だ。「優勝できた大会。チームのつくり方で、(ロンドン)五輪までごまかしながらやってきたが、もうごまかしはきかない。自分も含め、まず代表としてあるべき姿なのかを見直すべきだ。チームになれていない。勝つためにやっているのか。胸を張って全員が言えない。負けて当然とも思う」。厳しい戒めの言葉を口にした。
第2戦の北朝鮮戦から、韓国より1日少ない中1日。20歳の岩渕ら5人を入れ替えた日本は貪欲に勝利を目指す韓国に対して好機をつくれず、逆にINAC神戸の池笑然(チ・ソヨン)に2得点を許した。「屈辱以外の何物でもない。彼女がいいキックを持っていると分かっていて決められてしまうのは」(宮間)。後半28分に1点を返し、その後も猛攻を仕掛けたものの、決定力に欠けた。
歓喜の世界一から丸2年が過ぎた。来年5月には、2015年ワールドカップ(W杯)カナダ大会予選を兼ねたアジア杯(ベトナム)が行われる。佐々木監督は「選手たちは成長した。でも、結果が出ないとね。ボールをつないでいても、ゴールを奪いきれない。カナダまで世界一のワッペンをつけているわけだから、誰が出てもやらないと」と言った。世界女王に突きつけられた、東アジアで頂点に立てない現実。これを糧にはい上がるしかない。
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