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◆第95回高校野球選手権和歌山大会 ▽決勝 南部1―10箕島(27日・紀三井寺) 「尾藤スマイル」が甲子園に帰ってくる。和歌山の決勝では、故・尾藤公元監督(享年68歳)の長男、尾藤強監督(43)が率いる箕島が14安打10点の猛攻で南部を下し1984年以来、29年ぶりの出場を決めた。大阪では、夏の甲子園連覇を目指す大阪桐蔭が準決勝で関西創価を破った。28日に履正社との頂上決戦に臨む。京都では、福知山成美が5年ぶりの夏切符を手にした。
響き渡る校歌を聴きながら、大粒の涙が地面に落ちた。「みんないい男になった」。甲子園切符をつかんだ尾藤監督は、涙を拭きながらナインを誇らしげに見つめた。
“尾藤チルドレン”が大一番で躍動した。7回1死一塁から「自分を信じて思い切って打った」という山下拓馬の中前安打が号砲だ。打者11人の猛攻で一挙に6点を奪った。右腕・須佐見将馬も9回5安打1失点と力投。投手だった指揮官は、箕島2年時に和歌山大会決勝で敗れているため「監督を超えた!」とガッツポーズを見せた。
11年に父・公さんが死去。後援会や部長の要請を受けて3月から監督に就任した。個人の活躍を優先し、自分勝手な野球が目立ったナインを一から鍛え直した。精神面や生活面でも徹底指導し、全員野球で意識を統一。その傍ら、選手たちが伸び伸びと力を発揮できるよう、父のトレードマークだった笑顔も忘れなかった。
「ビハインド」という実戦形式の打撃練習も取り入れた。試合に負けている状態を想定して打席に立たせ、逆転を目指して攻撃する。集中力がついたことで試合でもチャンスで打てるようになり、先取点を取られても簡単に負けなくなった。この日、3安打の山下は「監督が来て初めて野球が楽しいと思った」と胸を張った。
見えない力も後押しした。2安打した泉宏武の祖父・貢さん(75)はこの日、尾藤公元監督の直筆サイン入り帽子をかぶって応援。約30年前、箕島が練習試合で南部に勝った日にもらった。ナインがそっと触れてから試合に臨むこともあるという“縁起物”だ。
「父にはケガなく大会を見守ってくれてありがとう、甲子園に行くことになったと報告します」と指揮官は喜びをかみ締めた。父と“二人三脚”で、同じ舞台に挑む。
◆尾藤 強(びとう・つよし)1969年7月30日、和歌山県有田市生まれ。43歳。79年に箕島で甲子園春夏連覇を達成した故・尾藤公元監督の長男で、自身も父の指揮のもと箕島では投手として活躍。2年夏には和歌山大会決勝まで進んだ。今年3月から、和歌山・有田郡内で会社員を続けながら箕島の監督に就任。家族は妻と1男。
◆箕島(有田市)1907年創立の県立校。生徒数743人(うち女子329人)。野球部は28年創部。部員数58人。センバツは9度出場し、70、77年に全国制覇。79年に春夏連覇。主なOBは東尾修(元西武監督)、吉井理人(元メッツ)ら。
(2013年7月28日06時00分 スポーツ報知)
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