核兵器の非人道性と被爆体験の伝承を考える国際平和シンポジウム「核兵器廃絶への道」が27日、広島市中区の広島国際会議場で開かれ、約480人が耳を傾けた。
シンポの動画はこちら英国王立国際問題研究所のパトリシア・ルイスさんは基調講演で、核兵器の有用性が過大評価されてきたと指摘。サイバーテロや気候変動などの新たな脅威を踏まえ、「核抑止の考えはもはや適切ではない。使用による非人道的な結果を十分認識しなければならない」との考えを示した。
パネル討論では、アンドルー・ゴードン米ハーバード大教授、被爆資料サイト「ヒロシマ・アーカイブ」を作った渡邉英徳・首都大学東京准教授、戦争文学に詳しい成田龍一・日本女子大教授、被爆3世の保田麻友さんが登壇。デジタルメディアを活用した新たな伝承の試みなどについて話し合い、ツイッターで寄せられた質問に回答した。
広島市出身のバレリーナ森下洋子さんがゲスト出演し、被爆した祖母から学んだことなどを語った。
主催は広島市、広島平和文化センター、朝日新聞社。後援は長崎市、長崎平和推進協会、広島県、長崎県、広島ホームテレビ、長崎文化放送。