保見容疑者、額に傷　シャツから血痕…山口連続殺人放火事件

送検のため山口県警周南署を出る保見容疑者

　山口県周南市金峰（みたけ）の連続殺人放火事件で、周南署捜査本部は２７日、殺人容疑などで保見光成容疑者（６３）を山口地検に送検した。保見容疑者は２１日夜に民家２軒で３人を襲って火を付けた後、いったん身を潜め、警察などによる警戒の目をかいくぐって残り２人の命を奪った可能性が高い。

　保見容疑者はこの日午前９時２０分ごろ、周南署の留置場のある２階から姿を現した。紺色のポロシャツにベージュのズボン、茶色のサンダル姿。終始うつむき、額には山中を逃走中にできたとみられるすり傷がみえた。

　事件当日の２１日、山本ミヤ子さん（７９）宅で火が上がったのは午後９時ごろ。警察官が避難誘導のため、隣の保見容疑者の自宅の窓を割って中を確認したが、姿はなかった。以前から周囲とトラブルを抱えていたことを把握していた周南署は、事情を知っているとみて行方を捜索。翌２２日午前８時半には、殺人容疑などで家宅捜索を請求したが、正午ごろに河村聡子さんら２人の遺体が新たに発見された。

　司法解剖の結果から、２人の死亡推定時刻は２２日未明まで。保見容疑者は、周南署が事件に関与したとの見方を強めていく中で、２人を殺害した疑いがある。

　河村さんは、火災発生時の２１日午後１１時ごろ、警察官が安否を確認。近所の住民も、２２日午前２時ごろまで一緒にいたことを証言。２２日に遺体が見つかった石村文人さん（８０）は、共同通信が２２日午前０時ごろに自宅に電話をかけたが、応答はなかった。

　また、保見容疑者が着ていたとみられるシャツなどに、血痕のようなものが付着していたことも、捜査関係者への取材で分かった。捜査本部は、被害者の血痕の可能性が高いとみて鑑定している。

（2013年7月28日06時02分  スポーツ報知）

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