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橋下代表“辞意パフォーマンス”に識者「本人のシナリオ」

橋下氏の進退焦点 執行役員会の代表ら
参院選後初の執行役員会に臨む日本維新の会の橋下氏(左)と石原氏(右)
Photo By 共同 

 日本維新の会は27日、低調な結果に終わった参院選を総括する執行役員会を東京都内の国会議員団本部で開いた。橋下徹共同代表は辞意を表明したが、石原慎太郎共同代表らに慰留されて続投を受け入れ、識者からは「辞意表明パフォーマンス」との声が浮上。橋下氏が意欲を見せている野党再編でも、存在感を示せないという指摘も出ている。

 執行役員会の冒頭、報道陣が写真撮影のため会議室に詰め掛けると、石原氏は1分もたたないうちに「出てけ。終わり。茶ぶっかけるぞ」と、いらついた様子。その向かいの席で橋下氏は無表情で茶を飲んでいた。

 同会は2時間近くに及び、出席した幹事長の松井一郎大阪府知事らによると、橋下氏は「来年秋に想定される大阪都構想の是非を問う住民投票に専念したい。少し役を離れさせてもらいたい」と辞意を表明。「形式的に共同代表にとどまるのは、私の生き方としてつらい」とも述べた。

 これに対し、石原氏は「橋下君が共同代表を辞めたら私は死んでしまう。みんなで手伝うので、このまましっかり汗をかいてほしい」と慰留。ほかの出席者からも「党に欠かせない存在だ」などの声が上がった。最終的に石原氏の提案で挙手による多数決となり、「満場一致」(党幹部)の結果を橋下氏が受け入れ、「これからも全力を尽くす」と応じた。松井氏も辞任の意向を示したが、続投となった。

 日本維新は、橋下氏による従軍慰安婦発言の影響で6月の都議選に惨敗し、今月21日の参院選でも44人擁立したが8議席獲得にとどまった。橋下氏は進退を執行役員会の議論に委ねる考えを表明していたが、政治評論家の浅川博忠氏は「辞意表明はパフォーマンス。慰留されることは織り込み済みで本人が描いたシナリオ通り」と指摘。永田町関係者も「橋下氏が続投するためのセレモニー」と説明した。

 参院選後の政界では、巨大与党に対抗するため野党再編が必要との認識が広がっており、橋下氏は選挙戦期間中から野党再編に度々言及し、主導権を握りたいとの意向を強調してきた。ただ、浅川氏は「再編は、結局は国会議員を中心に進む。議員は“在野の人(橋下氏)は一歩退いてくれ”という雰囲気だろう」と分析。「今回の辞意パフォーマンスで、ますます橋下氏の存在感が軽くなった。人気が先細っていくスタートのようなものだ」と話した。

[ 2013年7月28日 06:00 ]

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