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【東京】江東区と有明病院が連携 高校生ががんを学ぶがんに関して正しく理解してもらおうと二十五日、江東区のがん研究会有明病院で、高校生向けのセミナーが開かれた。国民の二人に一人ががんになる中、国の進める「がん教育」の流れを受け、区と病院が都内で初めて開催した。 がんはかつて「治らない病気」とされたが、今は研究が進んだ結果、定期的に検診を受けることで悪化する前に発見できたり、適切な生活習慣を身に付けることで予防できたりする。 だが、がんの知識が少ないままでは、検診を受けずに治療の機会を逸したり、患者への偏見を生んだりするとされる。このため、区は本年度中に策定する「がん対策推進計画」で、子どもたちへのがん教育を柱にすえるという。 その取り組みの一環として、国内初のがん専門病院で、世界トップクラスの治療や研究実績を持つ有明病院の協力を得て、高校生向けのセミナーを企画した。 この日は、区内の四校から高校生十九人が参加した。患者の心身の苦痛をやわらげる緩和ケアに携わる医師や看護師が「チーム医療」の重要性を講義。病院に併設される研究所で、がん細胞の特性を学んだり、病棟で看護師の仕事ぶりをそばについて学ぶ実習に臨んだりした。 都立城東高校三年の中村友香梨さん(17)は「研究しているところを見たり、話を聞いたりして多くのことを知ることができた。もっと知識を増やしたいと思った」と話した。 セミナーは二十六日も行われ、がんの体験者の講演や、病院で学んだことをまとめて発表するワークショップがある。区は今後、中学生らに対する「がん教育」も進めるという。 (小林由比) PR情報
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