南三陸ヒマワリ　金沢で花咲く　住民が種から１５０本

　東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町から届いたヒマワリの種が今夏、金沢市の「長田二丁目ひまわり公園」で花を咲かせている。被災者に寄り添う気持ちを忘れないようにと願い、種から育てた苗百五十本を住民ら四十人が六月中旬に植えた。

　ヒマワリを通じた交流は、長田町校下町会連合会副会長の吉田正俊さん（６８）が被災地を支援する知人から協力を求められたことがきっかけ。「自宅を再建できる人もいれば、仮設住宅に残らざるを得ない人もいる。被災者間で差が開く時期は精神的につらい。少しでも支えになれたら」と吉田さん。

　ひまわり公園のある長田第二町会長の早川康雄さん（６１）は「被災者も喜んでくれるはず。もっといろんな地域に交流が広がってほしい」と願っている。

　今年収穫したヒマワリの種はメッセージを添えて南三陸町に送る計画。無事に育ってほしいと、住民は交代で水やりや見回りを続けている。　（押川恵理子）