成功を収めた祭りをやみくもにまねる自治体も多い。7-8月に「ハスの花」をテーマに開かれる祭りは、ソウル市、京畿道、江原道、忠清南道、慶尚北道、全羅南道、済州道など12件に上る。祭りのイベントも「ハスの道散策」「ハスの葉茶の試飲」「ハスの花写真展」などで、どこも似たり寄ったりだ。さらに、互いに「元祖」を主張し合っている。ストーリーテリング・マーケティングなどを通じて独自のコンテンツを作ろうとしているのは、薯童(ソドン)説話を活用した扶余薯童ハスの花祭りくらいだ。専門家らは「欧州でも『ジャズ』をテーマにした祭りが150件以上あるなど、テーマが重なることもあるが、それぞれ違う祭りのように感じさせる独創的なコンテンツが豊富なため、問題にならない」と説明した。
現在、全国で1年間に開かれる地域の祭りは2500件余りに達し、これによる予算の無駄遣いも深刻な問題となっている。与党セヌリ党のイ・ジェヨン議員が2012年の「全国市・道別祭り現況」を分析した結果、政府予算が投じられた祭りは758件あり、昨年だけで2594億ウォン(約232億円)の予算が支援されたことが分かった。文化体育観光部(省に相当)の劉震竜(ユ・ジンリョン)長官は今月7日「官主導の単発で消耗的な祭りやイベントに対する支援金を大胆に削る」と表明した。政府は審査を通じ、現在1600件ほどある文化観光分野の支援事業を2015年までに1000件以下に減らす計画だ。
だが専門家らは、数を減らすことも必要だが、企業を構造調整するように切り捨てるだけでは駄目だと指摘する。漢陽大学観光学部のイ・フン教授は「各自治体が成功例を研究し、質的な成功を追求できるよう選別的に支援するなど、政策的な配慮が求められる」と話している。