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笑顔の手作りビーチ誕生 きょう海開き 塩釜・桂島

海開きを目前に控えたマイビーチ鬼ケ浜を眺める三浦さん。晴れた日は眺めも格別という=塩釜市の桂島

 東日本大震災で津波被害に遭った宮城県塩釜市の桂島に海水浴場「マイビーチ鬼ケ浜」が誕生し、27日に海開きする。全国から訪れたボランティアの協力で、がれきを撤去し整備した。被災後の島民流出に歯止めをかけ、島を活性化しようと一般社団法人「浦戸夢の愛ランド」(仙台市)が発案。笑い声が飛び交う夏の砂浜の復活を期待する。

 海水浴場はかつて、島内の旧浦戸二小が水泳の授業で使用した。愛ランドの三浦勝治代表理事が昨年4月、雑誌の取材で園芸家の柳生真吾さん、作家のいとうせいこうさんを現地に案内した際、2人が「プライベートビーチみたいだ」などと喜ぶ姿にヒントを得た。
 親しまれた桂島海水浴場の復旧のめどが立たない中、新たな海水浴場をつくり観光客を呼び込もうと決意。昨年6月からボランティアと一緒にがれき撤去や周辺の草木伐採を続けてきた。
 全国各地から延べ1000人以上のボランティアが協力した。ことし1月には、砂浜に埋まった漁船など6隻を掘り起こし、えい航するためロープで水際まで運んだ。海底のがれき撤去にはダイバー10人が加わった。安全な遊泳のために潮の流れも助言した。
 県公衆衛生協会の水質検査では「最適」レベルのお墨付きを得た。全国からの支援金などでトイレ、シャワー、海の家を設置。海の家は経験者の島民に運営委託する。
 桂島の自然や歴史に魅せられ震災直前に移住した三浦さんは、被災した島の将来に危機感を抱く。「ノリ、カキの養殖以外に産業がない。手づくりの海水浴場で交流人口を増やし、少しでも振興につなげたい」と語る。
 遊泳は午前10時〜午後3時、8月18日まで。島内に食堂などはなく、海の家への弁当予約が確実だという。連絡先は三浦さん090(4880)6896。


2013年07月27日土曜日


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