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平成25年度 第2回
視聴者のみなさまと語る会〜NHK経営委員とともに〜in盛岡
(平成25年5月25日開催)

 

<会 合 の 概 要>

 「経営委員会による受信者意見聴取」の平成25年度第2回は、盛岡放送局で実施し「経営全般」「放送」の二つのテーマで公募による36名の視聴者のみなさまからご意見を伺った。

 

<会 合 の 名 称>

視聴者のみなさまと語る会〜NHK経営委員とともに〜in盛岡

 

<会 合 日 時>

平成25年5月25日(土) 午後1時30分〜3時40分

 

<出  席  者>

〔視聴者〕

公募による視聴者36名

〔経営委員〕

大 滝 精 一  (委員)

 

渡  惠理子  (委員)

〔執 行 部〕

塚 田 祐 之  (専務理事)

 

福 井  敬   (理事)

 

道 脇 清 文  (盛岡放送局長)

〔司 会〕

畠 山 智 之  アナウンサー

 

< 会    場 >

 NHK盛岡放送局 第一スタジオ

 

< 開 催 項 目 >

 以下のとおり進行した。

 

1 開会あいさつ

2 経営委員による説明

  協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について

3 意見の聴取

 (1) NHKの経営全般について

 (2) NHKの放送について

4 閉会あいさつ

 

 「視聴者のみなさまと語る会」終了後、「連続テレビ小説『あまちゃん』制作の舞台裏」と題して、訓覇 圭CP(制作局ドラマ番組部)によるトークショーを開催した。

 

<概要・反響・評価>

  • 公募の結果、はがき、ホームページなどを通じて計70名からの参加の申し込みがあったため、抽選の上47名のみなさまに案内を送付した。その際、参加者の意見把握と参加意志の確認のために事前アンケート調査を実施したところ、32名の方が参加すると答えていた。当日は、36名のみなさまが来場された。なお、事前アンケートで寄せられた意見などについては、とりまとめて当日、参加者へ配付した。

  • 「放送」と「経営全般」の二つのテーマを設定し進めた。
    「震災報道の地域格差」「ラジオ放送」「スポーツ放送」「災害報道時の連携について」など多岐にわたる意見や提言が寄せられた。

  • 終了後、意向集約のアンケート調査を行ったところ、30名の参加者から回答をいただいた。

  • 参加者の満足度については、「大変満足」14名(46.7%)、「満足」13名(43.3%)、「普通」3名(10%)、という回答で「不満」、「大変不満」という回答は無かった。

  • また、回答者の66.7%にあたる20名の方が「経営委員会の仕事を知らなかった」としていたが、「語る会」の終了後は、「よく知っていた」「知っていた」と答えた方も合わせて73.3%にあたる22名の方が「経営委員会の活動について理解が深まった」と回答した。


◆協会の基本方針・重要事項の説明

 (大滝委員)

 それでは、私のほうから説明させていただきたいと思います。
 私は今、仙台で仕事をしておりますが、長く岩手県の行政や産業、企業の支援にかかわる仕事にも携わってきました。また、震災復興の関係でも、度々、盛岡をはじめ岩手県各地に、お邪魔させていただいております。経営委員には、平成19年12月に任命されまして、現在に至っています。今日は、よろしくお願いします。それでは、早速ですけれども、私ども経営委員会の役割についてご説明します。
 経営委員会の役割は放送法に明文化されておりまして、NHKの経営の基本方針などの議決や、会長以下、NHK執行部の役員の業務の監督などNHKの経営に対して重い責任を負っています。こうした役割を持つ経営委員会の委員は衆参両議員の同意を得て、内閣総理大臣より任命をされます。
 委員の選任に当たっては、教育、文化、科学、産業その他の各分野及び全国各地方が公平に代表されることを考慮しなければならないと放送法で定められております。委員の任期は3年です。再任されることもあります。委員の定数は12名です。また、経営委員の中から常勤の委員でもあります井原委員と上村委員、渡委員の3名が現在、監査委員に任命されており、経営委員会を含めた役員の職務の執行を監査する役目を担っています。
 私ども経営委員が、ただいま申し上げましたようなその重責を果たすために、視聴者のみなさまのご意見を直接伺うことも定められています。本日はその機会としてみなさまからNHKに対する忌憚のないご意見をお聞かせいただきたいと思っていますが、その前に、会合においては、経営委員が協会の基本方針や重要事項を説明することという定めもありますので、少しお時間をいただいて、平成24年度から26年度までの、NHK経営計画と平成25年度の収支予算と事業計画について簡単に触れさせていただきます。
 まず、24年度から26年度までのNHK経営計画についてご説明します。
 計画は、3か年の基本方針のもとに4つの重点目標で構成されております。基本姿勢として、公共放送の原点に立ち返り、その役割の達成を目指すことを強く意識しています。重点項目の一つ目は「公共」です。東日本大震災でのさまざまな体験や記憶を生かし、いかなるときにもみなさまの安全・安心を守るための情報をいち早く、正確に提供するため、放送機能を強化します。
 2つ目は、「信頼」です。世界に通用する質の高い番組、そして、日本、地域の発展につながる放送やサービスの充実に取り組むというものです。
 3つ目は「創造・未来」で、進展する放送と通信の融合時代にふさわしい新しいサービスを充実させます。4つ目は「改革・活力」で、効率的な経営を行い、公共放送の価値を高めるとともに、受信料制度をご理解いただき、受信料の公平負担に向けて努力いたします。
 なお、視聴者のみなさまへ受信料を還元するために、NHKにとっては事実上初めてとなる受信料の値下げを昨年10月から実施しています。
 続いて平成25年度収支予算と事業計画についてご説明します。
 25年度は、先ほどご説明した3か年経営計画の2年目として引き続き掲げた4つの重点目標に取り組みます。事業収入は24年度に対して10億円の減少となる6,479億円となります。受信料については、昨年の10月からの値下げの通年化により、減収の影響が大きくなりますが、全組織を挙げた営業活動によって増収を図ることで、6,221億円を確保する計画です。
 事業支出は、国内放送や国際放送の番組の充実、公共放送の機能強化の拡充を毎年行う一方で、事業運営の一層の効率化を行い、24年度に対して10億円を抑制し、6,479億円とします。
 また、経営計画で見込んでいた47億円の赤字に対して、受信料等で28億円の増収を図り、一方、効率的な業務運営により、支出を18億円抑制することで、赤字を解消し、収支均衡予算としました。
 次は、受信料収入についてです。昨年10月からの値下げが1年を通して実施されるため、25年度は224億円の減収が発生します。しかし、受信契約件数の増加などにより、134億円の増収を図ることで、6,221億円を確保する方針です。
 続いて25年度の重点事項の具体的な内容をご説明します。「1.公共」では、公共放送の機能強化と東日本大震災からの復興支援をおこないます。
 公共放送の機能強化については、南海トラフ巨大地震による被害想定の見直しに対応し、設備投資の拡充や計画の前倒しを実施します。
 機能強化の具体的な内容としては、放送センターの機能が停止した場合に備えて、大阪放送局にバックアップ機能を整備するほか、津波等による長時間停電に備えて、各地域の放送会館やテレビ・ラジオ放送所等の電源設備の強化等を行います。次の「2.信頼」は、世界に通用する質の高い番組と地域放送サービスの充実についてです。国内放送では、各チャネルの特性を生かして多様で質の高い番組を放送するとともに、第23回参議院議員選挙放送や冬季「ソチオリンピック」「パラリンピック」の放送を実施します。国際発信力の強化では、NHKワールドTVの英語によるニュース、『NEWS LINE』を平日は毎正時ごとすべて30分に拡大して放送します。また、地域放送では、地域の放送局が地元を舞台にしてドラマを制作し、全国に向けても積極的に発信していきます。「3.創造・未来」は、放送と通信が連携する時代にふさわしい新しいサービスについてです。「スーパーハイビジョン」(8K)の実用化に向けた研究開発に積極的に取り組むとともに、「ハイブリッドキャスト」については、25年度から試行的にサービスを行います。
 また、「NHKオンデマンド」ではコンテンツを充実し、あわせてプラットフォームの拡大などで利便性を高め、利用者の拡大を図ります。
 「4.改革・活力」として、公共放送の価値の最大化のため視聴者の皆様からの評価に基づくNHK独自の手法により、経営計画の達成状況を管理、検証していきます。
 以上が、簡単ではありますけれども、平成25年度、収支予算、事業計画の説明です。ご説明しました経営計画ならびに25年度の事業計画を着実に実行していくためにも、視聴者のみなさまからいただくご意見やご希望、ご要望は大変貴重と考えております。本日、盛岡放送局にお集まりのみなさまから頂戴するご意見、ご要望は、私ども経営委員全員はもちろん、執行部とも共有して、今後のNHKの経営に反映させてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

 

《視聴者のみなさまからのご意見とNHK側からの回答》

 

第1のテーマ:NHKの経営全般について

【会場参加者】
 岩手は民放のラジオがFM以外、TBS系の岩手放送という1局しかないが、今年の5月10日の放送では、野球放送がNHKと全く同じカードだった。事前に放送権を買うのだと思うので、わかりそうなものだ。特に岩手の場合は、選択肢が非常に少ないのだから、同じ野球でもカードを変えるなど改善してほしい。

(塚田専務理事)
 NHKと民放とで番組編成について事前に相談して番組を放送するということはしておりませんので、ご指摘のあった日については、同じカードがかぶってしまったのだと思います。NHKでは、ラジオの聴取者の方々に関心が高い試合をお届けしたいということと、さまざまな球団の試合を全体のバランスの中で放送することを考え放送権の交渉をし、放送させていただいています。ご指摘いただいた事前に編成内容を民放と役割分担するという点については、難しいと考えています。

【会場参加者】
 その件で言えば、岩手放送だと聞こえる範囲も限られるが、NHKの場合は、全県網羅しているからではないかと、そんな気がした。

(塚田専務理事)
 NHKでは、地域での放送以外は基本的に全国向けの放送となっています。野球については、ラジオはもちろん、BS1でもさまざまなカードを放送しています。総合テレビは1シーズン13試合程度ですけれども、中継をさせていただいています。

【会場参加者】
 そうすると、これからもあり得るということなのか。それでは、困る。

(塚田専務理事)
 民放は民放それぞれの考え方で放送していると思いますし、NHKはNHKで1年間の、シーズン全体を考え検討しておりますので、同じカードがかぶるということがあり得ると思います。できるだけ幅広い球団の試合もお伝えするなど、いろいろと検討をしながら、シーズン全体の放送を決めていきますので、なかなか完全には、避けられないということもご理解いただければと思います。

【会場参加者】
 少し何か後ろ向きな発想に思える。皆さんが、どう感じるのかわからないが、NHKは受信料を払って見たり聞いたりするわけだからもう少し前向きに変わったなと思われるNHKであってほしい。後ろ向きじゃなくて前向きに検討しますということを、国会答弁じゃないが、一言欲しかった。

(塚田専務理事)
 ご意見は承りました。

(司会)
 限られた放送チャンネルの中で同じものをやるのはいかがなものかということですね。視聴者から見れば、いろんなものを聞いてみたい、そういった要望を全体的に考える仕組みをつくったらどうかというご意見として受け止めさせていただきます。

(道脇局長)
 放送は、東京から出している番組と、それから盛岡から出している番組、そして仙台からとNHKでは3種類あります。例えば、IBCは岩手向けに放送していて、NHKは全国向けに放送しているとなると、互いに情報のとりようがないというところもありますが、仮にTBSが東京から全国向けに放送を出している、一方、NHKが全国向けに出しているということが事前にわかった場合には、盛岡局の判断で、その野球放送ではなく、ほかの放送をするというのは可能です。そういう点では前向きにできることはやりたいと思いますので、ご理解いただければと思います。

【会場参加者】
 私は久慈から来た。『あまちゃん』の放送、ロケ地にもなって毎日、市民・地域のみんなが大変喜んで見ている。また、観光客のみなさんにも多く来ていただき感謝を申し上げたい。多分、久慈だけではなく岩手県に多くの観光客のみなさんが来ていただけているのだと思う。
 私はNHKの番組が好きで、『クローズアップ現代』や『鶴瓶の家族に乾杯』も大好きで、久慈も今度6月10日と17日放送になる予定で楽しみにしている。1点、震災の関係の番組については、いろいろ放送されているが、どうしても大きく被災を受けたところが取り上げられて、これは当然なのかもしれないが、同じ被災地でも、少ない被災だと取り上げられないというように、放送に格差があるように思う。少なくてもいろいろ被害を受け、復興がどんどん進んでいる地域もあるので、そういったところも取り上げて、同じ被災地として放送してもらえたら嬉しい。
 もう一点、災害があった場合は、ラジオ放送が非常に有効になるが、いわゆる難視聴の地域がまだまだある。NHKも民放もいずれも放送が聞けない、入らない地域というのがあり、山間地だからしようがないと言えばそれまでかもしれないが、何とか放送が聞ける体制を進めてほしいと思う。

【会場参加者】
 私は、県北、二戸の人間だが、沿岸の震災、被害は皆さんご承知のとおりで、内陸のほうは、大きな被害というのは直接的にはなかったが、2年ぐらいたって見回すと、経済が非常に沈んでいる。震災特需みたいなものは、岩手県に限っていえば、どちらかというと沿岸中心に流れている。内陸、特に県北の地域の人たちは結構苦しんでいるという現状もあるので、そうしたところにも目を向け、全体の問題として考えてもらえればと思う。

(道脇局長)
 ご指摘、そのとおりだと思います。通常、放送では、被災が大きかったところから取り上げていって、比較的被害の小さかったところに広げていくというやり方をしますが、今回の震災は余りにも大きくて、まだそこに到達していないと感じています。もちろん、1人が被害に遭ったのも、1,000人が被害に遭ったのも、被害に遭った人にとっては同じことですから、それはちゃんと心に刻んで取り上げていくように意識して取り組んでいます。
 確かに、震災特需というのは沿岸にということがありますが、二戸のことをNHK盛岡放送局が、見捨てているのかというと、決してそうではありません。これは、震災から2年以上たって大きなテーマだと思うんですけども、私達はとにかく震災を報道してきました。一方で、2年たって、3年たって、4年たって、震災ばかり報道しているわけにはいかないと、ほかのことも伝えなければいけないと。そのバランスをどう取っていくのか大変悩むところです。今、3年目に入っていますので、そのバランスをどう取るのか試行錯誤しています。
 なお、二戸については先日、取材体制を強化しました。あまり二戸からの情報を発信できませんでしたので、取材する人材を雇って、その強化に取り組んでいるところです。もう少し様子を見ていただければ、うれしく思います。

(大滝委員)
 今回の震災は、大変広い地域が被害に遭っているということもあって、岩手県について今お話がありましたが、同じようなことは宮城県の中でもあります。注目される地域と、なかなか放送やマスメディアに取り上げられない地域が出てきて、その差がどんどん広がっていくというような現象ですとか、先ほど二戸の方からもお話がありましたように、内陸は、沿岸部の後方支援の舞台としてすごく活躍したんですけれども、逆にそういうところがなかなか報道されないという同じような状態が宮城県でもあります。例えば、内陸部の酒蔵など非常に大きな被害を受けているというような現状は、多分、被災地に共通している現象ではないかと思っています。
 私は、そういうなかなか報道されない部分についても、公共放送としていろいろな形で取りあげてほしいといったこと、地域の中でも沿岸の地域だけではなく、沿岸に対していろんな関係性を持っているところにもしっかりと光を当ててほしい、ということをこれまで経営委員会の中でも発言してきました。これからも委員会で、また執行部にもきちんと伝えていきたいと思っています。

(塚田専務理事)
 先ほどラジオが聞きにくいというお話がありました。今回の震災でも、長時間の停電でテレビが見られない時には、やはり、ラジオが有効ということで、その重要性が見直されました。盛岡放送局では今、週2回、地域向けのラジオ番組を始めています。実は、国全体でも取り組みが進んでいて、総務省には「放送ネットワークの強靭化に関する検討会」ができています。私もその検討会に参加していますが、安全・安心のためにラジオをどう聞こえるようにするかということを検討しています。最近は、山間部もそうですが、都市部では、ビルの中でなかなかラジオが聞こえないということがあります。また、日本海側では、夜間になると大陸からの電波の混信で中波ラジオが聞けなくなるということもあり、何とか聞けるようにしようと放送事業者、総務省、自治体の関係者、みなさんで今いろいろ協議して解決策を見出していこうとしています。

(司会)
 皆さんからご意見をいただく会ではありますが、私も取材する立場でいつも悩むことがあって、お伺いしたいことが1点あります。被害があったところの状況を探し出して報道するのは私たちの役割ですけども、逆に被害を報道し過ぎたことによって風評被害が起きてしまう、ということもあると思います。今年、震災から3回目の夏のシーズン、海開きの時期を迎えます。久慈などもそろそろ周辺、海開きの季節が近づいていることと思いますが、報道で逆にお客さんが来なくなってしまうというご心配はございませんか、どうでしょう。

【会場参加者】
 その通りだ。

(司会)
 そうですよね。その場合、どういうふうに私たちは判断すればいいでしょうか。

【会場参加者】
 私は、この3月に久慈市の役所を定年するまで観光を担当していたが、一度こういうことがあった。震災の年の7月に少し遅れたが海開きを予定していたところ、ある新聞社から電話取材が仙台から入って、宮古もやらない、あそこもやらない、被災地でやるところは、久慈だけだと。被災地の応援ですと言いながら、やるのが変だというような感覚で言われたケースがあった。私は怒り心頭で、わかったと、私自身で海開きは中止することできるから、そのかわり、すべての報道機関におまえが言ったと流すからな、とちょっとおどしをかけたら、慌てていたが、そういったことがあったり、今言われたどこまで報道してもらっていいのかは、自治体の観光担当者などに相談いただくのが良いのではないか。我々とすれば、瓦れきの撤去とかすべてできて、県やさまざまな機関に放射線の数値や水質検査など調査をしてもらった上でOKをもらってスタートを切るので、そうした部分もしっかりと放送の中で伝えてほしいと思う。地域の人間によく聞いてもらうのが良いのだと思う。

【会場参加者】
 先ほどスポーツの話があったが、野球だけではなく、例えばJリーグが始まってサッカーの放送も増えてきていると思うが、野球全体の放送時間は変わらないのか?昔に比べるとスポーツの種類が増えてきて、いろいろなスポーツに関心のある人が増えてきていると思うが、NHKでは、みんなの意見を聞いているのだろうか?また、先ほどラジオの話があったが、放送のデジタル化によって、電波を効率よく使うということがあったと思うが、そのことで、ラジオの放送を増やすことはできないのか?

(塚田専務理事)
 スポーツは、おっしゃるようにいろいろな競技も増えてきていますので、ひところに比べると野球だけではなく、Jリーグ、それからNHKの場合は、アマチュアスポーツもいろいろな形で放送しています。野球だけではなく、幅広いスポーツの関心にこたえていく必要があると思っています。
 テレビは、デジタル化により今まで使っていた電波の周波数を3分の2に圧縮できたので、空いた3分の1のスペースを使って、新しいマルチメディア放送等が始まっています。放送ネットワークの強靭化のお話をしましたけれども、もう少しコミュニティFMや、臨時の防災用のFM放送なども含めて、ラジオというメディアを活用できないだろうか、という議論を総務省の検討会で今進めております。方向性が出れば、テレビのデジタル化で空いた電波をラジオに活用するということも出てくると思います。

【会場参加者】
 先ほど、畠山アナウンサーから話のあった放送による風評被害の件で、私が思うのは、放射能関係の報道についてだ。どの放送を見ても、あたかも世の中に放射線というものがなかったんだと言わんばかりのような放送に聞こえてならない。従来、大気の中には放射線があって、レントゲンであったり、MRIであったり、人体との関わりがあるにもかかわらず、今は、それがあたかも福島の事故によって東北全体に広がっていると思わせている状況で、そのことを是非、払拭してほしい。世の中に全く存在していなかったものではなく、身の周りに存在していたものだという報道が、全くなされないがゆえに風評被害が広がっているように思う。修学旅行の受け入れも震災後2年間は半分以下に学校数が減少した。福島を通るだけでだめとか、東北に行ったら放射能があるということで、学校や保護者がだめという判断をしたり、東北や北関東に住んでいる人が、ここにいられないと住まいを移したという話も聞く。放射線はもともと大気の中にある、ゼロではないという正確な情報を国民に伝えることが大事だと感じる。

(司会)
 曖昧な報道こそ、逆に風評被害を生むということですね。

(渡委員)
 実は、私も東北で生まれ育ったものですから、実家の親、親せき、恩師から、野菜や、果物、あげくの果てに東京で普通に売っているものまで送ってもらったりということがあります。ところが、話を聞くと大変風評被害が大きくて心配です。例えば、「移住を考えなければいけないのではないか」、「送ったこの果物はちゃんと検査した上で送ってるから大丈夫、安心して食べて」と言われたり、酒蔵では、お米が汚染されているんじゃないかと心配されて売り上げが落ちるという話を聞いたりして、風評被害に悩み、乗り越えようとしている人がとても多いと感じています。一方、首都圏にいると、東北から来たものだとそれだけで誤解する人も多い反面、地域のアンテナショップで野菜を売りますという話をすると、みなさんたくさん集まって買ってくださって、さらにそれが報道されることによって、さらに買ってくださるということもあります。個人的には、今までずっと何十年も食べ続けてきた果物や野菜をその後も買っていますし、友人からも三陸のカキとか、みんなで支援しようという動きが出ていますが、風評被害を乗り越えるために報道というのはとても大事だということも心から感じているところです。経営委員というより一個人の願いなのかも知れませんが、今後もNHKにはそういう役割を期待したいと思いますし、NHKは必ず、期待にこたえてくれるというふうにも思っています。

【会場参加者】
 最近、若者の放送離れという話をよく耳にするが、彼らの情報収集手段は、インターネットであったり、スマートフォンであったり、そういうニューメディアを利用する場合が多いと思う。私は、NHKのネットラジオ「らじる★らじる」をよく聞いており、海外向けの国際放送を短波ラジオで聞くことがあるが、特にネットラジオは、非常にクリアな音質で、今回の震災のときも、パソコンからの情報が非常に役立ったという話も聞く。これはいいものだと、たまたま海外にいる私の娘にURLを送って、こういうものがあるから聞いてごらんと連絡したら、実はそれが聞こえないということがわかった。
 海外にはビジネスマンや、学生もたくさんいると思うので、インターネットラジオの国際基準というか、ぜひ、海外でも聞けるようにしてもらいたい。
 もう一点、ラジオに関して一言。私はNHKの『ラジオ深夜便』をよく聞いているが、リスナーの方々は年配の方ばかりだ。その時間に起きているのは年配の方だけではなく、若者も沢山いると思うのでヤングアダルト向けの『ラジオ深夜便』があっても面白いと思う。

(塚田専務理事)
 きょうは、本当にラジオのご質問やご意見をたくさんいただきまして、ありがとうございます。先ほど、ラジオがなかなか聞こえないというお話がありましたが、NHKの「らじる★らじる」では、インターネットを使ってラジオ放送を配信しています。NHKは放送法を基に仕事をしていますので、インターネットでは、今は既に放送したものしか出せない原則となっており、放送と同時に配信することが自由にできない仕組みになっています。「らじる★らじる」は、国内のラジオ難視聴対策の試行として申請をし、総務大臣の特別な認可を得て実施しているため、国内限定となっています。そうした事情から、現在は海外でお聞きいただくことができません。「らじる★らじる」では、今月末には東京の放送だけではなくて仙台、大阪、名古屋の地域放送も聞いていただけるようにするなど、ネットラジオにも力を入れております。
 一方、NHKの国際放送については、国内でも海外でもネットで利用できますので是非ご活用いただければと思います。
 それから、ヤングアダルト向けの『ラジオ深夜便』、ご提案ありがとうございました。『ラジオ深夜便』には、熱心なファンの方もいらっしゃいますので、いろんな工夫をしながら、考えていきたいと思います。

【会場参加者】
 NHKでネットラジオを放送する場合は、資金の面はどうなるのか?民放だと必ずコマーシャルが入って経営が成り立つのだろうが、NHKの場合は経費はゼロなのか。是非聞きたい。

(福井理事)
 経費がゼロということはありませんが、ネットラジオも国際放送も受信料でやっています。

【会場参加者】
 わかりました。

【会場参加者】
 これから『あまちゃん』の話も出るかと思うが、私には、放送時間帯が合わない。ほとんど見られなくて話題についていけない。朝、昼放送しているなら、晩の放送があってもいいのではないか。せっかくの放送なので、その辺も考えていただけるとありがたい。

(福井理事)
 『あまちゃん』の放送は、総合テレビでの朝、昼の放送の他、BSプレミアムでも午後11時から再放送しています。また、土曜日の午前9時30分からは「今週の連続テレビ小説あまちゃん」という一週間分の放送もしています。

(塚田専務理事)
 また、総合テレビでは、日曜日の早朝と深夜に1週間分を5分間にまとめた「朝ドラダイジェスト」という放送もしていますので活用いただければと思います。

【会場参加者】
 続きで何度も申し訳ないが、1週間分の放送をする際、必ず最初にテーマソングが流れるのがうっとうしく思う。内容だけ連続して放送してほしい。

(福井理事)
 経費の節減の面から、そのまま連続して放送しています。

【会場参加者】
 見ると、いちいちタイトルとかテロップとかが出るんで…

(道脇局長)
 編集で、各回のオープニングテーマ部分を切るという作業をしますと、編集作業に伴う人件費など、新たな経費が発生します。ゼロでやるために、少し我慢をいただければと思います。

【会場参加者】
 そうですか。簡単じゃないんですね。

【会場参加者】
 『あまちゃん』は岩手県で話題になっているので、視聴率が20%というのはおかしい、40%ぐらいいってもいいんじゃないかと思う。今回のドラマは、震災で岩手をテーマにしていただいたのかどうかわからないが、岩手県、あるいは東北全体が沈んでいるときに、いろんな意味で我々に提供してくれる話題が多い。私は内陸の者だが、特に思うのは、地域おこしというか、商工会議所だとか観光課だとか、行政の方など大人が一生懸命やっているが、現実的には若者がやれるんだ、というようなテーマがあり、NHKならではのドラマのつくり方で我々に大きな活力を与えてくれていると、今回はつくづく感じるドラマで本当に感謝をしたいと思う。だから、もっと宣伝して、関西の方もいっぱい見てもらいたいなと思う。
 もう一つ、先ほどBSの話が出たが、岩手県ではまだまだ難視聴地域があり、6年、7年前までNHKしか見られないという世帯が何軒もあった。今回の地上デジタル化のおかげで地上デジタル放送は見られるようになったが、いわゆる技術革新でインターネットやBSなど、どんどん新しいものが出て、幅が広がっていくが、当然お金もかかることで、まだまだ見られない弱者の立場からすると、逆に、物事がどんどん進んでいくことが悔しいということもある。そういう意味で、NHKもBSは料金を払ってしか見られないが、今後公共放送としてBSをどういうふうに考えているのか聞きたい。

(塚田専務理事)
 BSもぜひごらんいただきたいと思います。NHKのテレビ放送は、地上で2チャンネル、衛星も2チャンネルお届けしています。それぞれの波に応じて、総合テレビでは「安全・安心」、Eテレと呼んでいますが、教育テレビでは「教育・教養」を、BS1は「スポーツ・世界」で、BSプレミアムでは、より本物の「文化・教養」というチャンネルごとの色合いも考えて放送しています。地上はもちろんですが、衛星もぜひごらんいただければと思います。
 先ほどの『あまちゃん』の話でも申し上げましたが、『あまちゃん』は衛星でも放送していますし、1週間分をまとめて放送するという時間帯もありますので、みなさんのご都合に合わせて両方ご利用いただけると大変ありがたいと思います。

(司会)
 先ほどのラジオと難視聴の話ですが、私も今、宮城におりまして、仮設住宅を取材していると、仮設というのは金属の箱ですので、ラジオ第一放送の受信が、非常に難しい場合があります。外に大きなアンテナを立てればいいのですが、すぐにはできない。そのときにインターネットラジオはクリアな音声で入ります。どなたかお友達で被災されていて、ラジオが入りにくいという話がありましたら、みなさんからインターネットラジオというのをぜひPRしていただくと、情報が届くようになると思いますので、ご協力をお願いしたいと思います。

【会場参加者】
 日ごろから疑問を持っていることだが、春と夏の高校野球の放送に費やす時間というのは、他の番組に比べてものすごい量で、これはどういう意味があるのかよく理解できない。スポーツについては、私も野球が大好きだから、見たい気持ちも当然あるが、現在の状況を見ると、どんどん高齢者が増えていることもあり、必ずしも野球を見たい方ばかりではないと思う。春夏の膨大な時間を高校野球に費やすのは理解できないことの一つ。ひょっとすると、NHKの職員が夏休みとるために野球放送していれば楽なんじゃないかと勝手に変な勘ぐりをしてしまう。そのぐらい他の番組に比べてボリュームが大きい。だから少し考慮すべき時期にあるのではないかと思う。

(司会)
 休みをとるために高校野中継している。ということはありませんが、高校野球の編成時間についてお願いします。

(塚田専務理事)
 高校野球は、地区大会もあって、地域から勝ち上がって全国大会に出場します。地域の代表として甲子園に送るという地域の方々の思い、そして、全国の高校野球ファンの方々の関心の高さという意味でも定着をしておりますので、今の形で放送させていただいていることをご理解いただければと思います。

【会場参加者】
 必ずしも野球が好きな人ばかりではないのだから、地方大会は地方の局で責任を持って放送し、全国大会のときはその県の、例えば東北の学校だったら東北地方の県の学校の試合だけを放送し、もっと聞きたい方にはラジオという導き方もあると思う。野球ばかりに偏らないのが、これからの世代の人たちにはいいのではないかと思う。

(司会)
 例えば、野球以外でこういったスポーツだったらという種目はございますか?

【会場参加者】
 それは、今、オリンピックの種目になっているサッカーもそうだし、この前、銀メダルを獲得したフェンシングなど、隠れたスポーツを発掘してもらうのが良い。野球に偏ると、若い人はみんな野球部に入ってしまい、野球部があふれてしまう。そうすると、あふれた都会の人たちが今度は地方に来て地方の出身者が試合に出られなくなる、そういう弊害もある。だから、オリンピック選手を育てるためにも、幅広くいろんなスポーツを放送するのがいいと思う。

【会場参加者】
 今の話は、まず、放送法を改正しないとだめではないかと思う。例えば、24時間の中で教養の時間が何時間、ニュースが何時間、スポーツが何時間という割り振りを変えていかないと、難しいのだと思う。この話は、たまたま、1カ月ぐらい前の岩手日報の「声の欄」にも載っていた。60代の主婦の方から野球の放送より私たちの生活には国会中継が大事ではないか、野球をやめて国会中継をという主張が掲載された。それを見て、私は放送法を変えないとNHKは無理ではないか、そう思った。

(塚田専務理事)
 編成に関する問題ですので、どの競技をどうお伝えするかというのはNHKの判断でできるんですけれども、NHKには、視聴者のみなさまからいろいろな声が寄せられます。年間では、電話、ファクスあるいはメールで400万件近いご意見・ご要望をいただきます。国政の大事な問題を議論しているのだから国会中継をすべきだという方や、スポーツを放送するべきだ、あるいはふだん見ている番組が何故放送できないのか、などさまざまな声が寄せられます。そういった声にできるだけ応えつつ、その時々でより視聴者の方々に提供するのにふさわしいものを選んで放送するということで判断をさせていただいています。

(司会)
 受信料を払っていただいている方々には、当然その意見を言う権利がありますので、どんどん言っていただきたいと思います。NHKでは、すべてきちんとお聞きして、こういう意見が増えてきた、高校野球じゃなくて国会中継だという声になれば、当然それは編成に反映されていくことになりますので、ぜひ、ご意見をお寄せいただきたいと思います。

【会場参加者】
 今のような意見は、「私は相撲が嫌いだから相撲はやめて」というような個人的な意見のように思う。NHKは、長い間、文化とかそういうものを守っているという思いがあり、高校野球もずっと前から、夏になるとあの曲が流れる風物詩というか文化というか、民放では絶対無理なことなので、私はとてもいいと思っている。相撲もとてもいいと思う。

【会場参加者】
 先の震災のとき、私は、岩手のカシオペアFMという放送局にいて、3.11の時の放送を担当した。今は、引退したが、その時に思ったことがある。当時は、非常に限られたスタッフでやっていて、1週間で、もうみんな死にそうになった。その時に、大手新聞社2社から、必要な情報があれば無条件で提供するという話があって、情報がインターネットでどんどん入ってきた。私たちは地元の情報を最前線で伝えたけれども、さっきの難視聴にも絡んでくるが、放送が聞こえないところでも、私たちの放送だけは聞こえるという環境だったので、そうしたときに、NHKと仮にリンクしてスルーをする、例えば、30分NHKが入って、その後民放が入って、地元のことはFMでやるとか、そういうふうにすると、自分たちもいろんなバランスがとれて直接的なメリットが双方にあるかもしれない。緊急体制を考えるときに、そういった地域のFMとの新しい連携、スタイルみたいなものも1つヒントになるかもしれないと思い発言させてもらった。

(道脇局長)
 今、盛岡放送局として取り組んでいる重点目標の一つにラジオの強化を挙げています。これは、震災の反省です。停電してテレビが見られない時、被災地の方々はIBCラジオを聞いていたと、NHKはそれでいいのか、という反省から始まって、ラジオを強化しようという取り組みを始めています。
 まず、ハードの面では、先ほどから難視聴の話も出ていますけれども、難視聴の度合いがどれぐらいあるのかということを昨年度から調べ始めています。山だから入らない、ということもあるんですけども、実はいろいろな電気製品が出すノイズといったものが難視聴の原因になっていることが結構多く、新しい機械ができると、難視聴の地域も変わったりすることがわかりました。山とか地形の問題だったら、余り変わらないですが、電気製品だとか、あるいは、水をくみ上げる大きなポンプができたことでノイズを発して難視聴が起きるというようなところがあります。ということで、難視聴に関する調査を進めています。
 もう一つ、いざ何かがあった時、先の震災のような事態になった時には、ラジオを出さなければならないということ。その時には、コミュニティFMや災害FMとリンクしてやらなければだめだ、ということで今、沿岸の災害FM、コミュニティFMさんと話をさせていただいて、非常時には協力してやりましょう、ということを進めつつあります。カシオペアFMさんともそういう連携の話をこれからすることになると思いますけれども、一歩ずつ取り組んでいるというところです。ラジオについては、大変時間がかかる取り組みではありますが、とにかく一生懸命やろうという姿勢は、ご理解いただければと思います。

(司会)
 今、仙台放送局でも各コミュニティFMで災害時に限ってNHKの放送を災害FMで流していただくという契約を進めています。編集をしない等、いろいろと細かい条件もありますので、少しずつではありますが、仙台でもそういう取り組みを進めています。

【会場参加者】
 今、盛岡の局長からラジオを強化しているという話があったが、震災のときほどラジオがありがたいと思ったことはなかった。今でも常に電池は切らさないよう心しているが、本当に電気がだめ、電話がだめ、全部だめで、これでラジオも電池切れしたらどうなるかと本当に細々と3日間しのいだ。たまたま盛岡の場合はガス、水道が大丈夫だったので、それで何とか3日間過ごせたのだと思うが、震災後、初めて電気が通じてテレビが見られた時の、あの感動、うれしさというものは、本当に忘れられない。沿岸に物を送りたいと思っても、情報が入らず、道路は寸断、市役所でもどこに電話してもだめで、だれに連絡したらいいのかという状態だった。そういうときに、どこへ持っていったら支援物資が宮古へ、沿岸へ送れるのか、ひたすらラジオが頼りという感じだった。
 そんなことを、震災で体験した。それまでは、ラジオでもテレビでも情報が入る暮らしというものが、当たり前と思っていたが、多くの方が、NHKはじめ、いろいろなところでたくさんの人が、本当に命を刻むように努力しているということも頭のどこかに置きながらラジオも聞いている。皆さん、大変だろうと思うが、我々も一生懸命聞くので、頑張ってもらいたいと思う。

(大滝委員)
 今お話があったことは、私も仙台で被災して、何日もラジオが生命線という生活をしていましたので、その通りだと思いました。仙台では、ガス、水道も全部止まってしまいましたので、尚更、ラジオのありがたさを実感しました。東日本大震災を経て、災害への対応も、もちろんですし、この後、日本でさらに大きな災害が来るということも言われていますので、そういうことをしっかりと受けとめて、放送の機能を果たしていくということ、また、今回の教訓を生かして同じことを繰り返さないということも非常に大事だと思っています。
 盛岡放送局でもさまざまな訓練をしていますけれども、全国のNHKの放送局でも、災害を想定したいろいろな訓練を絶え間なくやり続けていて、同じような災害に遭ったときに対応できるように準備を怠らないようにしています。
 いろいろなご意見もいただきながら、さらにその力を高めていきたいというふうに考えております。ありがとうございます。

(渡委員)
 今言われたことは、私自身も、本当に実感したことそのものです。私も震災の時には、テレビをずっとつけていました。自分の家族、実家、それから、親戚、友人がいる地域が被災しているのかどうか、安否確認ができてるのかどうか。夜中もずっとテレビをつけっ放しという生活をしました。電話は幾らかけても通じない。あの不安。無事なんだろうかという不安。テレビ画面で安否情報が流れるということがなかったら、もっと不安だったろうということをとても感じましたので、そういう意味でも、本当におっしゃるとおりということが実感です。その後、経営委員になって、NHKの中で今の災害の対応について、広範な地域が対象となる災害が起きた時にNHKが24時間情報を出し続けるためにしている努力について知ることができました。もちろん、今までも一生懸命頑張って来たのだと思いますが、例えば、電源の確保という点では、皆さんに放送を送り続けるため、自家発電用に確保した燃料の備蓄量を増やす対策を進めるなど、細かい具体策を一つ一つ伺うと、本当に、頑張ってほしいという思いです。
 いろいろNHKへのご批判はあると思いますけれども、NHKはやはり、いざという時の担い手として、具体的な準備を進めています。東北だけではなくて、それが九州であれ、今課題となっている南海トラフであれ、どこで起きても、NHKとして発信を続ける、お届けするという備えを進めています。執行部には、一層頑張ってほしいと思いますし、私たちもそういう執行部の努力を全面的にサポートしていきたいと、本日、お話を伺って決意を新たにしました。ありがとうございます。

【会場参加者】
 私は昭和22年生まれで宮古から来た。昭和35年のチリ津波の時は中学校1年生だった。当時のチリ津波では、高浜・金浜・津軽石法の脇・赤前・堀内のほうが流された。宮古湾の海水が全部なくなって海の底がすっかり見えたのを憶えている。津波から13年後、市役所からの声掛けで「チリ津波」の体験を生かすということで集まりがあり、NHKの人も東京から参加していた。その時私は、津波への注意が、テレビでは文字だが、仕事をしていると気が付かないので、音を付けて放送して欲しいという話をしたら、その後、すぐに改善されるということがあった。それから今年で40年になる。
 今回の震災では、知り合いの消防の分団長が堤防を締めに行って行方不明になった。そこで、市役所に行って、消防団員には、救命胴衣と危険をみんなに教えるためのメガホン、拡声器などを持たせて欲しいと要望した。これも要望が叶って、消防団員への支給が決まった。ありがたいことだと思っている。

(司会)
 本当にその通りで、放送でどうやって皆さんの命と財産を守るかということは、放送の第一歩なんです。だから、文字だけ放送されても、そこに注意を喚起する音とか声とかが出なければ、誰にもわからない。東日本大震災が起きてからもいろいろと変えています。ご意見があったら、ぜひ、お寄せください。お願いします。

 

 

第2のテーマ:放送について

【会場参加者】
 NHKの人材育成について一言言いたい。NHKでせっかく育ったアナウンサーが、随分民放に出てしまっている。岩手県出身では、高橋圭三アナウンサーや『のど自慢』で有名な宮田輝アナなど、バラエティーでもニュースでも安定して落ち着いたアナウンサーがいた。そうした安定したいろいろなバラエティーでも対応できるアナウンサーに経営に携わってもらいたいと思う。男性よりも女性のほうが他局に行くことが多く、もったいないと思う。何か経営の点で問題があるのかと疑念も抱かざるを得ない。だから、職員の採用のときに条件を付けるなどしたらどうかと思う。余計なお世話かもしれないが、やはり残念だし、もったいないと思う。

(塚田専務理事)
 せっかくNHKで、視聴者のみなさまに支えていただき、受信料で支えていただいていろいろ経験を積むわけですから、NHKで活躍してみなさまのお役に立つことを我々も期待しているんですが、本人の意思もあって、ご指摘のようなことがあります。人材育成はNHKとして極めて大事なことですので、さまざまな形で、現場でいろんな経験を積ませています。その上で、今まではどうしても目の前の忙しさで日々過ぎていくと、自分が消耗するだけで終わってしまうので、時には少し立ちどまって考える時間など、余力を生み出しつつ次の時代の公共放送を担う人材を育てようと考え、今、さまざまな検討をしています。
 人材育成は、本当に重要な点だと思いますので、ご指摘の点を踏まえて、これからも進めていきたいと思っております。ありがとうございます。

【会場参加者】
 私は、最近「年をとる美しさみたいなもの」「海の日を浴びて本当にしわの深くなったお年寄りの方々の美しさというもの」を感じることが多い。民放では、女性でも男性でも「いつまでも若く美しく」ということばかりが取り上げられ、NHKでも『あまちゃん』の後の『あさイチ』で「いつまでもきれいである」「年をとらないように」というような話題が取り上げられるが、そういうことは、民放に任せて、NHKには、心の美しさというか、真の美しさとは何かを取り上げてもらいたい。また、嫁としゅうとめの話などは、受けると思うが、それは、単に火に油を注ぐだけで、人がよくなるという番組ではない。そうではなくて、本当に年をとる美しさというのは、ただ、しわがないだけではない。今回の震災で確かに感じた本当の日本人の心の美しさというものをワイドショーでも民放とは全く違う視点を持って放送すれば、もっとすばらしいNHKができるのではないかと思う。

(大滝委員)
 ありがとうございました。私は、NHKの番組の中にもそういう番組が、今でもあるのではないかと思っていますけれども、民放とは違う、あるいは、民放にできないような、いろいろなところにスポットライトを当てていったり、老いていくことの美しさという話がありましたが、そういう点にももっと優しい目を向けてしっかりとした番組をつくってほしいという、そういう激励の言葉ではないかと思っています。その意見については、謙虚にお聞きして、番組の中に取り入れていくということは大切だと思っています。

(渡委員)
 私は、今のご指摘は、そのとおりだと思います。やはりNHKらしさ、NHKブランドというものを頑張って追求していってもらいたいし、経営委員としても応援したいと思っています。神戸のときもそうでしたが、今回の震災でも、海外の人からすると、あれだけ大きい震災が起きて、ガスもない、電気もないという時に、暴動も起きず、お互いに助け合っていくということは有り難いことで、これだけ日本の民度の高さが海外から尊敬されたと思います。若くて美しいことも、もちろんいいことだと思いますが、「真の美しさ」を伝えていくことをNHKには訴求していってほしいと思います。

【会場参加者】
 具体的にどのようにして未収の削減に努めるかということを聞きたい。受信料が下がったのはとてもいいことで、努力していただけるのはありがたいと思う。一方で、若者のテレビ離れも進む中で、また、震災の後、公共放送の大切さというものを国民も理解してるとは思うが、それでも、払わない方がいる状況で、どのように具体的に収入を上げていくかということを教えてもらいたい。

(福井理事)
 24年度末で全国の支払い率は73%となっています。対象者数の27%がまだ、お支払いただいていないという数字で、世帯数としても相当な数となります。NHKとしては一軒一軒訪問して、お話をさせていただいてご契約、お支払いいただくというのが、公平負担の徹底の基本となっていますが、特に大都市圏ではなかなかお会いできない状況があります。具体的な取り組みとして、昨年10月からの値下げでは、口座・クレジット支払いの値下げ額120円に対してNHKから請求書をお送りしてコンビニなどでお支払いただく継続支払いの値下げ額70円と、そのコストの差により、50円の差をつけました。継続的に安定して収納させていただける「口座・クレジット払い」の推奨、推進にも力を入れて取り組んでいます。
 また、これまでの地域スタッフに加え、法人委託による営業活動を進めています。地域スタッフだけの活動にくらべ、非常に効率的になり、また、両者が入ることによる競争関係もあり営業活動が手厚くなりました。こうした活動により、全国的に未収数は減っていますが、数は、まだ150万件ぐらいあります。一軒一軒お邪魔をして、懇切丁寧にお話をさせていただく活動をしており、納得をいただいてお支払をいただくことを原則としていますが、最終的に、何回お話をしてもご理解いただけない場合は、民事手続きによる支払い督促や、最悪の場合は強制執行などをさせていただいています。

【会場参加者】
 法人委託というのは、受信料をどこかの会社に収集してもらうということなのか?

(福井理事)
 岩手県でもこれまで地域スタッフが持ち区としていた地域の一部を法人にお願いをして、契約などのさまざまな営業活動していただくエリア型法人委託という方法を始めています。

【会場参加者】
 それには経費がかかるということですね。

(福井理事)
 経費はかかります。これまでは、地域スタッフとNHKとの間で、業務に関するさまざまな手続がありましたが、法人への委託により、非常に効率的に業務委託ができるということや、地域全体を効率的に管理いただくという面もあり、徐々に拡大をしているところです。

(大滝委員)
 福井理事から先ほどご説明しました3か年経営計画の中にあります公平負担と営業経費抑制に向けた4つの営業改革の中身についてお話しいただきました。NHKは、経費を抑制しながら受信料収入を増やしていくために、いろいろな対策を進めています。昨年度から始めていますが、受信料が値下げされたにもかかわらず、受信料収入はかなり増えています。それから、それを増やすための経費を抑制するということで、営業経費率という受信料をいただくためにかかる経費の比率をできるだけ下げていこうということを私たちは、大きな目標としています。昨年度について言うと、11.7%という目標に対して、実際には11.4%ぐらいに経費を落としながら収入を上げるという、かなりいい成果も生まれてきています。受信料を値下げしたこと自体はNHKにとって大変厳しい状況ではありますが、そういうことをむしろ逆手にとって収入を上げながら経費も抑えていくという、そういうことを始めていて、一定の効果を生み始めているところです。この3か年計画に基づいて、今年度、それから来年度についても、それをさらに進めていきたいというふうに考えております。

【会場参加者】
 緊急時に、地方地方で放送をどのように対応するかということについて、事前に業界として検討がされているのか聞きたい。
 また、『ひるのいこい』や『ラジオ深夜便』などで、全国には、各地方の情報を発信してくれる方がいるが、そうした人的ネットワークをもっと有機的に活用することは、地域にとっても非常に有効だと思が、どうか。

(司会)
 緊急時のことについては、何かご不満な点、こうしたほうがよかったという点はありますか。

【会場参加者】
 実際、先の震災の際、発信される情報を見ていると、非常に地域が偏っていたと思う。例えば、陸前高田は毎日のように情報発信される。一方で、被害は県内全体なわけで、取材に入って行けないという事情も当然あったと思うが、何かNHKも民放も同じ情報であったので、今後は、それぞれ役割分担をするなど、何か対応方法を考えたらどうかと思う。

(道脇局長)
 私は、震災当時、東京で『ニュースウオッチ9』の編集責任者として全国ニュースを発信していた立場なのでよくわかりますが、偏りが出るというのは、言われているように、現場に入っていけないというのがまず1つです。現場に入っても、そこから放送、電波を飛ばせない。どこだったら出せるのかを探します。20カ所、30カ所ぐらいに行って、最初に出せるのが1か所、その次にまた1か所、その1か所を増やすために10時間も20時間もかかるということがあったように記憶しています。だから、ご指摘の偏りがあったのは間違いなかったのだと思います。
 新しい情報を、優先的に放送するというのは原則ですので、それはやったと思っていますが、業界として分けるということは大変難しいことだと思っています。商売敵なのでという意味でもなく、そのことは、業界としては難しいというふうに申し上げたいと思います。それ以外に「偏り」ということでNHKが反省しているのは、例えば、夜の9時までは『ニュース7』という番組が持っていて、夜の9時から夜中の12時までは『ニュースウオッチ9』が持っている。そして、零時から翌朝の午前10時までは『おはよう日本』というところが持っていて、午前10時から夜の9時までは、また『ニュース7』が担当するというように、3つの番組が順番に1日を担当しているということがあります。それぞれの番組が番組ごとに判断をして放送を出します。それぞれの判断ですので、偏りが出て、例えば、陸前高田が多く放送されるということがあったかもしれません。もしそのときに『ニュース7』では、陸前高田を扱ったから、『ニュースウオッチ9』は釜石を取り上げるということができたのではないか、そういう反省を私自身残してきましたので、次に何かがあったときには、意識をしてくれることを期待しています。今、私の立場は盛岡放送局の局長ですので、ここで放送を出すときに、一番意識しているのは、震災直後の対応についてです。東日本大震災では、津波が来ているときに、関東では、コンビナートが燃える火災があって、その映像を長時間放送していました。どちらも大事ですけれども、人の命を守るといことでどちらが大事かというと、津波がずっと繰り返し押し寄せているということを伝えることが岩手県では大事です。なので、震災以降は、「コンビナートの火災」の放送が全国放送となっていてもその電波信号を遮断し、ローカルに切りかえて「津波が今来ている」というニュースを「浄土ヶ浜のカメラの映像」などを伝えるというマニュアルに変更しました。停電してご覧いただけないところもあるかも知れませんが、今どんな情報が必要なのかを常に意識して放送をしたいと考えています。そういう訓練も2週に1回程度の割合で行うなど、やはり、震災の反省というのは大変大きく、今申し上げた事を意識しながらやらさせてもらっているという状況です。

(塚田専務理事)
 道脇局長の話と関係することですが、やはり、NHKで直接取材に伺って放送を出すというのは人数が限られていますので限界があります。先ほど、お話のありました、地域のネットワーク、地域のコミュニティFMとか災害FMと連携するなどして、いざというときに備えるということが大事なのだと考えています。また、そうした取り組みをふだんからやっていることによって番組の中身も多様になったり、さまざまな情報が発信されて地域おこしにもなるということもありますので、今、各放送局でもそうした心がけで、取り組んでいます。ご理解をいただければと思います。

【会場参加者】
 私は、これまでNHKというよりも、朝テレビを見ることがなかったが、『あまちゃん』を見逃さないように、最近は7時半ごろからテレビをつけるようになった。そうしたら、『おはよういわて』のアナウンサーの知的で心が和むコメントが気に入り、さらに、『あまちゃん』が終わったあとの『あさイチ』も有働アナウンサーやいのっちを見て座り込んでしまう。枠ははずさずに、すごく楽しく気持ちを和ませてくれる放送を楽しみにするようになった。以前のよろいを着たようなやり方はきらいだったが、NHKも少し変わってきたのかなと感じている。
 BSでは、女優さんの出演する旅番組が放送されているのを見て大変面白かったし、他の人ともNHKの番組の話が出たりして最近はNHKにはまっている。

【会場参加者】
 受信料以外の収入、例えばキャラクター事業の強化とか、番組コンテンツの販売を強化するなど、受信料以外の収入を増やして、その収入を更にいい番組をつくるために使ってもらいたい。

(福井理事)
 NHK本体では、収益事業はできませんので、副次収入は、関連団体がいろいろな展開をしており、今、ざっと90億円ぐらいあります。民業圧迫という批判もありますが、今、100億を目指して取り組んでいます。

【会場参加者】
 私はこれまでNHKを見る機会が普段余りなかったが『あまちゃん』の放送で、久しぶりに定期的にNHKを見るようになった。NHKのイメージは、小学校、中学生のころは硬くて、おじいちゃん、おばあちゃんが見る番組が多いなと思っていて、何かすごいゆったりしているなという印象だったが、最近は、バラエティーというか、若手の芸人さんを使った番組とか、視聴者参加型の番組が結構多くあり、周りでも結構NHKの番組見ている人が多いと感じている。若い人は、出演者で番組を見ると思うので、これからも今どきの人を少しずつ入れてもらって、若者向けの番組、おもしろい番組をつくってもらえればと思う。

(司会)
 例えば、誰に出てほしいですか。

【会場参加者】
 お金の関係とかあると思うが…

(司会)
 経費は、大丈夫です。言ってみてください。経営委員もいますから。

【会場参加者】
 私は藤原竜也が好きです。

(司会)
 藤原竜也君だそうです。

【会場参加者】
 トーク番組とかで。

(司会)
 わかりました。ありがとうございました。

【会場参加者】
 私はニュース番組を良くみるが、ニュースは「語る」のか「読む」のか、それとも「聞かせる」のか畠山アナウンサーの意見を聞かせてほしい。
 それから、毎週日曜日に放送していた『週刊ニュース』は、何故やめたのか、それから、東京にはアナウンサーが何十人といるが、放送に出てくるのは数人、他のアナウンサーは何をやっているのか聞きたい。

(司会)
 東京には大体100人ほどアナウンサーおります。そのうちメディアでよく出ている、総合テレビで顔を出している数は少ないと思いますが、BS放送もラジオも、FM放送もあります。そういったものを数えていくと、結構な人数のアナウンサーが放送に登場しています。
 さらに、アナウンサーの仕事は、放送に出ているだけではなく、アナウンサーをサポートするという仕事もあります。例えば、震災報道の時には、放送に登場しているアナウンサーのサイドに必ずアナウンサーがついています。情報がランダムに積み上がったときに何を選択していくかなどニュースデスクとともにそうした仕事も担います。野球中継では横でスコアつけている者もいます。もちろん、それだけが仕事ではありませんが、アナウンサーも放送に出る以外の仕事を担っているという部分がたくさんあります。総合テレビに出演しているアナウンサーだけでは少なく思われるかもいるかもしれませんが、BSなども含めてごらんいただくとたくさん登場していますし、画面に現れない部分を担うアナウンサーも多くいることをご理解いただければと思います。
 それから「ニュース」は読むものかどうか、ご質問をいただきましたが、私は「伝える」、「読む」のでもなく、「語る」のでもない「伝える」という形で『ニュース7』も担当してきましたし、今もそうしています。

【会場参加者】
 今のアナウンサーを聞くと、ただ、「語っている」だけで、読んでいるように思えるが、自分だけですか、そう聞こえるのは。

(司会)
 いや、そんなことはないと思います。今、若い人たちは、きれいなニュースリードをする人間もいます。それが評価されている者もいますが、私自身が新人のアナウンサーを育てるときには、読むのではない、伝えなさいという指導をしています。伝えるためには何をするかというと、やはり、自分で物を見たり、聞いたりしないと伝わらないので、その経験をしなさいと言っています。例えば、事件・事故の原稿を読むときに、きょう、午後何時ごろ、どこどこで、誰々が交通事故に遭いましたというニュースも、もしそれが自分の子供だったらどう思うのか、あるいは、その当事者に会って話を聞いてくると、その次同じようなことが起きたときのニュースの伝え方が、がらっと変わります。それが、私達、アナウンサーの仕事だと思っていますので、そういう意識で若手を育てるようにしています。

【会場参加者】
 もう一回、『ニュース7』に出ることはないのか。

(司会)
 ありがとうございます。

【会場参加者】
 もう一つ盛岡の局長にお願いがある。公開番組、公開放送が、盛岡には余り来ない。もう少し呼んでほしい。

(道脇局長)
 どうしても今、沿岸中心というところがあったり、盛岡ばかりではないかという意見もあり、なかなか難しい面もありますが、頑張ります。

【会場参加者】
 受信料について聞きたい。一家庭には、テレビが、普通、一、二台有ると思うが、病院とかホテルとか旅館は、テレビが沢山あるが、100%受信料をもらうのか、割引などもあるのか聞きたい。
 また、ワンセグでの視聴や、車に設置されたテレビなど、これからは、家庭でのテレビ以外で放送を受信する事も増えると思うが、その際の受信料はどうなるのかについても聞きたい。
 また、先ほど、スポーツ番組について意見が出ていたが、私も野球が多いと感じる一人。番組には、長い歴史もあり、急に変えるのは大変かとは思うが、今のスポーツ人口に合わせた編成をするというのはどうか。サッカー人口も非常に多く、地球規模では、野球より10倍ぐらい多いわけで、是非、検討してほしい。
 もう一つ、大河ドラマについて聞きたい。以前、岩手というか南部藩で『壬生義士伝』という浅田次郎さんが書いた南部藩の物語が取り上げられた。大河ドラマについては、3年か4年先のものまでもう決まっているという話も聞いたが、相当長いスパンでお願いしなければならないのか、聞きたい。

(福井理事)
 受信料のご質問をいただきました。まず、世帯では、1契約で何台テレビがあっても、ワンセグをお持ちでも大丈夫です。一方、病院やホテルなどの事業所については、テレビの設置がある部屋ごとに、全数契約をいただきます。事業所の場合は、全数を契約いただきますと、2契約目から半額という割引き制度もあります。
 それから、ワンセグだけで受信した場合についてご質問がありましたが、今の制度では、大学生が親元から離れて生活をされて、ワンセグが受信できる携帯をお持ちの場合は受信料が必要になります。親元から離れて1人で生活される方については、家族割引という制度があり半額となってます。
 今、事業所については、全数契約をいただくよう努力しておりますが、昨年来、契約いただけない事業所については、何件か未契約訴訟を行っているものもあり、そうした取り組みも進めています。

(塚田専務理事)
 スポーツのお話、今日は野球についていろいろご意見いただいています。放送を競技人口で判断するわけにはいきませんが、視聴者の方々の興味、関心も変化していくものだと思いますので、それに応じて、考慮していくべきだと考えています。例えば、サッカーは、今、仙台もそうですが、各地の放送局でJ1、J2など地元のチームを地域放送で中継するなど、全国放送だけではなく地域放送と組み合わせることで関心にこたえていくということをしています。いろいろご要望をいただき、考えながら放送していきたいと思います。野球については、決してずっと野球をやってきたから野球だけ、ということではありませんので、時代に合わせて視聴者の関心に応えながら進めていきたいと考えます。
 大河ドラマには、全国から大変多くのご要望をいただいています。東京の放送センターにも要請文や、市民のみなさんの署名などを持って来られる自治体、団体が多くあります。これはドラマですので、1年間ストーリーが展開できるようなテーマを考えながら選んでいます。ことしは『八重の桜』で会津若松から、東北の魂を全国に発信するということで始まっていますし、来年は『軍師官兵衛』の放送が決まっております。その先はまだこれからですが、前年の秋ぐらいから具体的なロケ、撮影を始める、そんなスパンで制作しています。大河ドラマでは、原作や、主人公の人生が、1年間に渡って展開可能かといったことや、取り扱う時代が偏らないように、例えば、ずっと幕末だけというわけにいきませんので、昨年は『平清盛』で平安時代を扱いましたが、そういう点などいろいろなことを考慮しながら進めていきますので、ご要望がありましたら、お聞かせいただければと思います。

(司会)
 ありがとうございます。あっという間に2時間をオーバーしてしまいました。最後に、大滝、渡の経営委員から今日いただいたご意見、ご要望をどう受けとめたのか、まとめをお願いいたします。

(大滝委員)
 本当に、限られた時間ではありましたけれども、いろんなご意見をいただきまして、ありがとうございました。
 特に印象に残っているのは、やはり、震災の関係の放送、特に、放送を通して命と財産を守っていくということ、NHKの経営委員として非常に重要な使命だと思っています。私自身、東北地域のある種の代表でもありますし、自分自身が被災をしたということも含めて、この後も経営委員の一人としてこの震災に対する対応ということについてはいろいろな意見も述べ、NHKの中でいろんなことを反映させていきたいと思っております。
 それから、もう一つ、『あまちゃん』の話が出てきていて、先ほどどなたかから地域を元気にするとか、地域おこしをしていくというご意見があったと思うんですけども、私も本当に全くそのとおりで、これは、『あまちゃん』に限らず、私は、特に震災を契機として随分若い人たちが全国各地から被災地の方に入ってきて、一緒に力を合わせて復興を遂げていこうということをしていると思います。そういう人たちとか、そういう状況を見ても、あの番組は、とてもいろいろな意味で励みにもなりますし、若い人たちに対してもとても大きなインパクトを与えているのではないかと思います。ぜひあの番組を一つの大きな足がかりにして、これから元気よく復興をしていく、そういう糧になれればいいかなというふうに思っています。きょうは、いろいろなご意見をいただきまして本当にありがとうございました。

(渡委員)
 本当にいろいろなご意見を伺えて大変よかったと思います。もちろん、震災は、大変なことだったと思いますし、これからも大変なことが続くと思いますけれども、それでもやはり、少しの頑固さと、それから、忍耐強さ、気力、こういったいいところを、ぜひ、今後につなげていただきたいなということをきょうお話を伺っていて思いました。同時に、きょういろいろなご意見をいただいた事、きょう限りにしないでいただきたいと思います。NHKに対するご意見をずっと続けて伝えていただきたい。いろいろなご意見があり、もちろん、100%というわけにはなかなかいかないと思いますけど、畠山さんを東京にとか、藤原竜也さん出演とか、そういう具体的なことでも、それから、野球を減らしてサッカーをとかですね、もう少しスポーツを減らして国会中継を、そんな大きなお話でも、皆さんからご意見をいただき続けるということがすごく大事かなと思いましたので、ぜひ、よろしくお願いします。これは、個人的見解ではなくて、経営委員としてのお願いでございます。
 ありがとうございました。

 

 

 

<視聴者のみなさまと語る会in盛岡>参加者当日アンケート

※全表の単位はすべて人数

質問1:性別

男 性 女 性 未回答
17 11 2

質問2:年齢

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70
1 2 3 4 5 13 2

質問3:今回のイベントを何でお知りになりましたか(複数回答)

放送(テレビ) 放送(ラジオ) ホームページ 新聞 知人 その他
5 0 4 0 21 1

質問4:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満
14 13 3 0 0

質問5:一番印象に残ったコーナーはどこでしたか(複数回答)

経営重要事項 経営など全般 放送について トークショー 未回答
3 4 15 11 4

質問6:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 知っていた 知らなかった その他
1 8 20 1

質問7:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

理解が深まった 特に変わらない わからない その他 未記入
22 5 1 0 2

 

 

<アンケートに寄せられた主なご意見>

 

経営について

  • 公共放送について、関心をもって見守りたいと思います。視聴者の声を聞いて頂けることは、これからの見る姿勢について考えてみたいと思います。
  • ラジオの話題がこれほど占めるとは予想していませんでした。しかし、それは裏を返せば震災時に良くも悪くもラジオがいかに重要であったかという証だと思います。ラジオはテレビと比べ、収益性が低いため、公共性が高いメディアです。今後のNHKのラジオに対する取り組みに期待しています。
  • 震災時、旅行先の北海道でずっとTV報道を見ていました。どの局も内容はほぼ同じで、得たい情報が得られない状況でした。いずれは南海トラフ地震が起きると言われています。大規模災害時の情報の伝え方を今一度考えていただきたいです。ガス・水道・電気の停止状況、安否確認など分担できたら情報が収集しやすいと思いました。

 

放送について

  • 事前アンケートの「地域放送」、岩手に生きる者として・・・を真剣に取り組んで頂きたい。本日、頂いた資料で信頼:地域の発展につながるとあるが、平成25年度の主な番組には現れてないと思う。
  • NHKの役割・使命としての立場を理解できました。伝えることも大事だが、さらに地域起こしまで行けば公共放送を通じた仕事がさらに大きく深まると思う。
  • 幼い頃、NHK=ニュース&相撲というイメージがあり、大人になってもニュースというものに拒絶反応があり、NHKのニュースはなかなかすんなり受け入れられない。私のような大人にならないように、小学生・中学生のうちからNHKのニュースに興味がもてるようになってほしい。やはり若者は、キャスターや出演者で見る番組を決めると思うので、「嵐」とかがキャスターになって、子供にもわかるニュース番組等もあったらと思う。民放のように、視聴率に左右されることのない番組作りを期待します。

  • 災害報道について、道脇局長から「地域のいのちを守ることを優先して、東京からの報道を切り替え、ローカルのニュースを伝える」という一言や、東日本大震災の反省を活かし、日々放送を伝えてくださっていることに感動しました。

  • 岩手ローカルの情報をもっとたくさん取り上げて欲しい。岩手に自信を持てる、深められる助けになって欲しい。例えば、各町の自慢番組、各町の先人や歴史に伴う番組、地域の特徴的なイベントなども取り上げてほしい。その意味においては、岩手ローカル及び東北ローカルの時間を広げていけばよいのではないかと思います。

  • 意見として発言しましたが、放射線について、国民は世の中にないものと思っているように感じてならない。普段から空気線上には常にあるんだという事を是非伝えて欲しい。それが、風評被害の改善にもつながると思うので。

  • あまちゃんをあまり見ていないのですが、頑張って見ようかな。
  • あまちゃんはとにかく明るく、楽しいです。朝ドラにピッタリだと思います。
  • あまちゃん、毎日楽しみにしています!!
  • 私は朝起きてから寝るまでほとんどNHKテレビで暮らしています。これからも宜しくお願い致します。

 

運営、その他について

  • 今回、諸資料・説明を伺って、より理解が深まった。
  • アナウンサーの伝える言葉について。大勢の人々が見ている放送、伝える側のアナウンサーが使う言葉にも正しい日本語をできるだけ使うよう求めたい。例えば、スマホ=スマートフォン、地デジ=地上デジタルテレビ放送など簡略が当たり前になっているのは残念。特に多くの人々に影響を与えるアナウンサーの放送は正しい言葉を使って欲しいものである。

  • NHKさんの放送以外の事を知ることが出来、大変参考になりました。
  • 経営委員の方や執行部の方のお話が聞けて、理解が深まりました。
  • 他の視聴者の方の意見を聞くことが出来たのも有意義でした。
  • 5年前のNHKのど自慢宮古会場に参加しました。今年NHK民謡大会に出席しました。仙台の職員さんが私にお元気ですかと声掛けていただき、ありがたいと感謝しています。

  • 皆様色々意見を出してくださって、本当に参加してとても勉強させていただきました。それぞれ沢山の意見を聞くことが出来て、今までぼんやり見ていたが、これからは少し注意深く視聴したい。

  • 事前アンケートも大切に放送事業に反映させてほしい。委員会にも参加できたなら嬉しい。
  • 非常によい機会でした。NHKの見方が変わったと思います。
  • またこのイベントをしてください。
  • 畠山アナの講演を聴きたい!
  • 経営委員というものが存在することを今日の会の案内で知りました。そして、今日詳しく話が聞けて、良かったです。私は去年3月まで東京日本テレビでバラエティーを作っていたのですが、NHKの特化した番組は多くの人に愛されていて、とても勉強になっていました。特に、医療系、震災系の番組はこれからもずっと続けてください。