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【プロ野球】

マー 神がかり開幕14連勝 女房役・嶋がサヨナラ打

2013年7月27日 紙面から

◇楽天3−2ロッテ

 何かが起こる。そんな雰囲気が、球場に充満していた。9回1死満塁、嶋が左中間へサヨナラ打。延長10回も投げるために準備していた田中が満面笑みとなった。もみくちゃにされる嶋に、遅れて抱きついた。止まりかけた記録が伸びた。

 女房役の嶋と上がったお立ち台。不敗神話について聞かれると「ヤバいですね」と言った。これまで、自身の記録にはさほど触れたがらなかった。この劇的勝利は、さすがに興奮を隠しきれなかった。

 9イニング2失点。立派な内容に見えるが、今季の田中からいえば、らしくない内容だった。鈴木、井口にそれぞれ初球を打たれて本塁打。2失点以上は、5月28日の阪神戦以来、約2カ月ぶりだった。「両方、初球。初球で長打を打たれるのはやっちゃいけないこと。そこは本当に反省しないといけない」と振り返った。

 これで斉藤和巳(現ソフトバンクリハビリ担当コーチ)の持つ開幕15連勝にあと1つとなった。開幕から1つも負けないでシーズンを終える投手なんていない。と、思いきや、星野監督は簡単に言ってのけた。「田中はいくやろ。80%くらいな」。十分に達成可能と見ている。だからこそ、この試合後も「2本も本塁打打たれて、両方とも初球じゃ…」と、賛辞よりも課題を挙げた。

 サヨナラで舞い込んできた1勝。田中は「9回まで1−2で、その中でも逆転してもらった。意識するところは無いわけじゃないけど、怖いものはない。1回死んでると思って、次しっかりとやっていきたい」と、この1勝の重みをかみしめた。

 まさに神懸かりの連勝記録。だが星野監督は「神懸かってないよ。実力。神様はまだ、遠いよ」と笑った。本人の言葉通り、死にかけた状態からの復活。神の子といわれた男は、さらに次の高みを目指す。 (橋本雄一)

 

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