7回、本塁打を放つ阪神・鳥谷=甲子園(撮影・岡田亮二)【拡大】
チームは今季、藤井と4度対戦しながらも、一度も勝てていない。それどころか、左腕に完封や完投を許す始末。背番号「1」もこの日までで8打数2安打、打率・250と、得意としていたわけではなかった。だが、やられてばかりではいられない。必死に描いたアーチは、必ず次へとつなげる。
敗戦の中でも、キャプテンは復調気配。後半戦3試合で12打数4安打4打点1本塁打、打率・333で、放った安打はいずれも長打。また、17日の巨人戦(甲子園)からは4試合連続で安打&打点もマークしている。前半戦では、なかなか見せ場の少なかった鳥谷が、勝負どころとなる夏本番を前に、着実に調子を上げてきた。
「またあした、がんばります」
短い言葉に力を込めた。まだまだ、和田監督、虎党がキャプテンに求めるものにはほど遠い。華麗な守備で、足で、そして、バットでもチームをけん引していく。(西垣戸 理大)
(紙面から)