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【静岡】

浜岡原発の活断層の有無 中電が調査へ

◆再稼働見据え、きょうにも着手

 中部電力は二十六日、浜岡原発(御前崎市)の敷地内にある五本の断層が活断層かどうか、十三万年前にさかのぼって調査すると発表した。中電はこれまで活断層の存在を否定してきたが、浜岡原発の再稼働を見据え、データの拡充が必要と判断し、自主的な調査に踏み切る。

 調査は二十七日にも着手し、来年三月末までに終える計画。中電によると、調査終了前でも再稼働の申請は可能だという。

 原子力規制委員会は新規制基準で、十二万〜十三万年前以降に活動したことを否定できない場合は「将来活動の可能性がある断層」と定義。この方針に基づき、原発直下にこうした断層がある場合、再稼働を認めない方針を示している。

 浜岡原発の断層をめぐっては、旧原子力安全・保安院が「十二万〜十三万年前以降の活動がないとは言い切れない」と指摘した経緯がある。中電がこれまで「活動性がない」とした断層は「十万年前以降」で、それより古い時期の地層は見つかっていない。

 調査は北側の敷地境界を中心に、半径一キロ程度の範囲で進める。最大十カ所で地表の地質を調べるとともに、掘削する。十二万〜十三万年前の地層の手掛かりがあれば、表土をはぎ取るなどして詳しく調べる。費用は数千万円程度の見込み。

 中電の水野明久社長は浜岡原発の再稼働について、六月の株主総会後の会見で「津波対策などをやり切って社会に判断していただく」、申請時期は「できるだけ早く」と述べていた。

 静岡県の川勝平太知事は、六月の知事選で再選された直後の記者会見で、再稼働に関し「条件が整っていない現状がある。その現状は相当長く続く」と述べ、四年間の任期中に再稼働の是非を判断するのは困難との見方を示した。

 

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