今日、ウォールストリート・ジャーナルが「ローレンス・サマーズはシティグループのコンサルタントを務めていた」と報じました。

これでサマーズがFRB議長に指名される可能性はかなり小さくなりました。

サマーズは2011年まで国家経済会議(NEC)委員長を務めていましたが、その後でシティグループとその顧客に対してコンサルティングを提供しました。これはリーマン・ショックの後で、シティグループをはじめとしたメガバンクが米国政府から救済を受けた後であり、議会からメガバンクへの風当たりが強くなっている最中に起きた事です。

その時間的経緯から考えて、サマーズがFRB議長のような公職のポジションを狙うのであれば、明らかに経歴的に汚点となる小遣い稼ぎであり、上院は必ずこれを問題視すると思われます

またこのような小遣い稼ぎをこれまでディスクローズ(開示)してこなかったサマーズ氏の姿勢にも、批判が出るものと思われます。

現在、オバマ大統領は次期FRB総裁人事を詰めている段階であり、マスコミがこのような色々なネタを暴くのは上院のコンファメーション(承認)ヒアリングに向けて、その候補者を議会や国民が受け入れるかどうかの打診の意味合いがあります。

今日のメディアの反応を見る限り、サマーズの線はかなり難しくなったと言わざるを得ません。