新生児「原発事故影響ない」 福島医大が調査結果
原発事故に伴う県民健康管理調査のうち、県と福島医大が県内の妊婦や出産後の母親約1万6000人を対象に行った2011(平成23)年度の妊産婦調査で、同大は19日、福島市で開いた市町村の担当者向け結果報告会で、回答者のうち、早産だった人や低出生体重児が占める割合は、全国のデータとほぼ変わらない結果だったと報告した。同調査の回答者は9316人で、回答率は58.2%だった。
先天奇形・異常がある県内の赤ちゃんの割合は2.7%で、産科医で一般的とされる異常の発見率(3〜5%)と同様の水準となった。同大放射線医学県民健康管理センター妊産婦調査部門長の藤森敬也教授は「現時点では全国とほぼ変わらない傾向で、原発事故の影響はないとみられる」との見解を示した。
同大によると、県内で早産だった人は412人(回答者に占める割合4.8%)、低出生体重児は772人(同8.9%)で、人口動態統計を基にした全国の早産者(同5.7%)と低出生体重児(同9.6%)とほぼ変わらなかった。
藤森教授は今後の調査について「客観的なデータを継続して示していくことで県内の妊産婦の安全、安心につなげたい」と語った。
(2013年7月20日 福島民友ニュース)
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